第八章五節 新型
翌朝。
屋敷の防衛魔術の一部を整え、自室で眠っていたリラは、台車が転がる音で目が覚めた。
「ん……。あら、もうこんな時間でしたか。私にしては、遅い目覚めですね。それにしても、この音は……」
リラには心当たりがあった。すぐに身支度を整え。屋敷の外へ出る。
そこには、6台の
来訪してきた
男が降り、リラの前に向かった。
「リラ様、お待たせしました。依頼されていた3台の改良型
降りた男の名は、エルセン建造工房の主――ウルリヒ・シュタッテ・エルセンであった。
「ありがとうございます。機体は格納庫に移送願います」
「かしこまりました」
ウルリヒが腕を振って合図すると、2台の
わずか数分で、3台の
「全て完了しました。これからもごひいきに願います」
「ありがとうございます。こちらこそ、今後ともよろしくお願いしますね」
「ええ。ところで……随分と、似せましたね?」
「はい。この子達も
「あー、そうでしたね。あの試作機と似てると思ったんですよ」
「ふふっ。この子達は、以前造った機体の問題点などをフィードバックしたのです」
リラがクスクスと笑う。
「私が完成させたいと願っている試作機、
「なるほど。ともあれ、
これらはいずれも、納品された3台の名前だ。
ちなみに、
「では、失礼します」
最後に一礼し、ウルリヒ達が去っていく。
それを見送ったリラは、格納庫へ向かった。
「さて……当面の目的は達成しました。この後はどうしましょうかね。シュランメルト達と合流するも良し、あるいは……」
今後の行動を決めかねたリラは、納品された
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