第一章四節 撃破
「十分離れたか……。ここでならば、遠慮なく戦える!」
シュランメルトは先頭の1台に狙いを定め、逃げる間に展開を済ませていた大剣と大盾を構えて一気に距離を詰める。
「遅い!」
緑色の機体――
「まずは1台!」
近くにいた灰と黒の機体――
しかし
『なにっ……!?』
急にメイスと右腕が落とされ、不安定な体勢になった
続けてメイスを構えていたもう1台の
『どうした、こんなものか?』
シュランメルトが拡声機で呼びかけると、敵の
無理もない。12台いた内の3台が、あっという間に倒されたのだ。うち2台は接近戦を得手とする、高膂力と重装甲の
『しかし貴様らは何故、このベルグリーズにハドムス帝国の機体を持ち込んでいるのだろうな?』
そう。
『それだけではない。
シュランメルトの言う通り、
『唯一見覚えがあるのは
『だとしたら、何だというのだ!』
だが、シュランメルトは平然としていた。
『だとしたら? 貴様だけでも生け捕りにして王城に突き出すだけだ。いかなる手段を用いてでも、目的を明らかにさせる。先に言っておくが、
『くっ……全機、撤退だ!』
号令に合わせ、残存していた9台の
それを見るだけのシュランメルトに、パトリツィアが問いかけた。
「追わないの、シュランメルト?」
「今は追わん。優先すべき事柄がある。……リラとフィーレもいるからな」
シュランメルトは視界に映る2台の味方の
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