第五章 表裏一体
第五章 表裏一体(1)
【一】
「立浪達也。アンタだろ」
「だろ」
「ちょちょちょ、俺ちゃん知らないってば!」
翌日、八回目のマーダータイムの最中。益若と翼によって、立浪が壁際に追い詰められていた。目的は、北条が一度目に拘束された時、彼を開放してしまった犯人探しである。
そんな様子を、陣は少し離れて見ていた。
北条にしろ恋愛子にしろ、自分で動くのはまず不可能な状態だった。ならば誰かが拘束を解いたに違いない。しかしながら、北条は翼の、恋愛子は益若の部屋におり、その部屋に入ることが出来るのは扉の開錠パスワードを知っている翼と益若のみなのに、二人ともそんな行動はとっていないという。
「アタシは“能力把握”能力者。立浪、アンタが“鍵師”であることは分かっているんだ」
○能力:鍵師
効果:どの個室のドアも開けることが出来る。
発動条件:個室のドアに手で触れる。
発動可能時間:常
そこで名前が挙がったのが、その能力者たる立浪だった。この能力なら彼らの部屋に入ることが出来るからだ。
証拠はそれだけじゃない、と益若は言う。当初は恋愛子、根野、立浪が北条を狙うフリをしていたが、そのうち恋愛子と根野は北条と繋がっていた。だから立浪も最初からそうだったのではないか、というのが益若の考えらしい。自身のタブレットにまとめていたこれまでの状況を見せ付けつつ、なおも立浪を追い詰める。
当然立浪は認めるはずもなく、埒が明かないと思った陣は口を開く。
「なら益若、とりあえずそいつ、縛り付けておけばいいんじゃね。北条はオレの部屋にいる。オレはあいつを絶対に解放しない」
「おおーい! 俺ちゃんの意志は無視っすか!? 縛られたら俺ちゃん、誰かに殺されちまうよ! 恨みなんてなくても、ターゲット殺しを成功すりゃ賞金ゲッチュしちゃうだろ!?」
「お前が縛られた状況でもなお北条が抜け出したってんなら、お前は潔白だ。それにお前は殺させねぇ。オレが責任持ってそこは守ってやる」
立浪のやかましい叫びを、陣は冷静に嗜める。
「久龍。倉庫にまだロープがあったはずだ。持ってきてくれねーか」
正直立浪のことなんてどうでもよくて、陣はずっと久龍を見ていた。
「それは依頼?」
「いや、ただ手が空いていそうだから言っただけだが」
「まーそれくらいなら、見返りがなくてもいっか!」
遠心力でサイドテールの髪を広げながら、くるりと久龍は回れ右をする。
「……ねぇ、俺ちゃんに拒否権ない感じ……?」
「とりあえずアンタはうるさいから、まずはこいつからだ!」
「むご!?」
ガムテープだけは益若が持っていたようで、立浪の口に遠慮なく貼られる。「むごご、むごごごぉ!」と、それでもなおやかましかった。
「あの、陣さん」
そこにやって来たのは、恋愛子だった。
「これから、どうしますの? 復讐合戦は、一様に終わりを迎えましたが」
「いや、終わっちゃいねぇ。まだ衣鈴を止められていない。それと、プレイヤーに紛れている、このクソゲームの運営側にいる人間に、お前が黒幕だと突き付けないといけねぇ。それをしなけりゃ、オレはこのゲームを終われない」
「衣鈴さんを……」
恋愛子は、陣が衣鈴について話したり、衣鈴の方を見ていたりすると、明らかにトーンダウンする気がする。衣鈴と何かあるのだろうか。さすがに、衣鈴の復讐したい仇が恋愛子だとは思えないが。
「今の所、その答えは分かっちゃいねぇ。だが、そのヒントを持っているかもしれねー奴は分かる。そいつの尻尾を掴んで、知っていることを吐かせる」
「誰ですの?」
「付いてきてくれないか恋愛子。お前の力が必要だ」
「も……勿論ですわ!」
妙に嬉しそうに、恋愛子は胸を張る。恋愛子の“絶対服従”は、陣のこれからの行動に必要な能力だから、恋愛子が乗り気なのは助かる。
「で、どこに行くのですか?」
「オレの部屋」
ロビーからエントランスに行き、二階への階段を上る。恋愛子の問いに答えると、「部屋!? 陣さんの!? そんな密室で、また心の準備が……! でも北条がいるのでしたね……」と何か悶えていた。心の準備なんて、陣も出来ていない。正直、準備はあまりに不足していて、出たとこ勝負になる面が強い。下手をすると、誰か死ぬかもしれない。でも、それを防ぐためにも必要な行動なのだ。
「止まれ」
個室が立ち並ぶ廊下の手前の角で、恋愛子を静止して自らも止まる。「陣さん?」と行動の意味を問う恋愛子を意に介さず、数回深呼吸した。最後にもう一度大きく吸う。
「久龍空奈!」
そうして飛び出し、今まさに陣の部屋の扉に手をかけていた、久龍の動きを止めさせた。
「おろ。どうしたんだい少年! ……なーんて、ちょっと白々しい?」
久龍は扉を半開きにさせたまま、横目だけこちらに向けて来た。
「陣さんの部屋には北条がいて……久龍さんが入ろうとしている……。これは、まさか……」
「おっと早とちりしなさんなお嬢様よ!」
「あ、あなたにお嬢様と言われるのは変な気分ですわね!」
「クゥ、あんまり人の名前に興味ないんだこれがっ」
恋愛子が言わんとしたのは、先日北条が脱走出来たのは久龍の仕業だったのか、ということだろう。やはり恋愛子も知らないのだ。恋愛子自身を救出したのも北条であり、真相を告げられなかったのだろう。
「お嬢様の言いたいことは分かるよ。クゥ“能力拝借”能力者だから、“鍵師”も使うことが出来る。だけどこの能力、一つの能力につき一度しか拝借出来ないって知っているでしょ? だから、確かに今は執事さんに接触するために“鍵師”を使ったけど、この前はクゥじゃないよ。そこでクゥが動いていたら今日は動けない……でもこうやって少年の部屋を“鍵師”で開けられたことが証拠さ!」
恋愛子も言い返す言葉を失い、「ぐぬぬ」と後退していた。
だが陣は、「いや」と食い下がる。久龍がそういう言い訳を用意していることなど分かった上でここにいるのだ。
「確かに“能力拝借”は一つの能力につき一度しか拝借出来ねぇ。そう、一つの能力、一度だ」
「なんで二回言ったのかな?」
「その一つの能力ってのには……お前自身の“能力拝借”も入るんだろ?」
「お」
久龍は大して驚きもしなかったが、それを見て確信した。
“能力拝借”たる久龍が、「久龍空奈の“能力拝借”を拝借する」と発言すれば、自分の能力を借りられる。すると借りた“能力拝借”でさらに他の能力を借りられることになる。“能力拝借”を“能力拝借”した日だけは、もう一度他の能力を借りることが出来てしまうのだ。
つまり久龍は、先日は“鍵師”を拝借したが、今日はまず自分の“能力拝借”を拝借した上で“鍵師”を拝借したことになる。
「久龍空奈。お前は依頼で動く人間だ。オレが一度目に北条を倒した時、奴はオレの動きを読んでいた。だからあらかじめ、お前に拘束されたら解くように依頼していたんだ」
「ご名答ご名答! いやー、お姉さん参っちゃうね! ゴメン執事さん、バレたわー」
悪びれもせず、久龍は陣の部屋にいる北条に呼びかける。
「でも、よく分かったね。クゥが犯人だーってこともだけど、今日クゥが動くってことが」
「お前が動くように誘導した。倉庫に行けといったのもそのため。それでなくても、お前が動くことは分かっていたが」
「なして?」
「お前の魂を見ているから」
ほほう、と久龍は何度か頷く。まるで動揺する様は見えない。横にいる恋愛子の方が、顔を陣に向けたり久龍に向けたり、二人の会話の意味を理解出来ていないことを体言していた。
「オレは、お前に依頼して見返りに賞金を払うと言いながら、獲得した賞金をみすみす逃した。それは、お前に対する裏切りに違いない」
ふむ、とまた久龍は首を縦に振る。
「北条もお前を裏切った。北条が拘束されたらお前が救出し、すると北条が賞金を渡すか、資産を渡すか話していたのだろう。でも賞金はオレが獲得させないし、資産を渡すにしろ恋愛子がいちゃ不可能だ。お前にとってはそれも裏切りに等しいだろ」
陣は、北条を蘇生させるよう恋愛子を促がした時から、こうなることを予想していた。それが、あの時していた覚悟なのだ。
「お前はどんな依頼でもこなすが、見返りは絶対。それがなければ裏切り者とみなして徹底的に潰す。北条に対しては殺すことだが、オレに対しては効果が薄いと思ったんだろ。だからお前は、北条とオレ、同時に潰す術を考えた」
「それは?」
「北条を殺すこと」
横では恋愛子が、「それでは北条に対することしか成していませんわ」と言っているが、陣も久龍も反応しない。
「オレは、北条を救うという選択肢を取った。その北条が死ねば、オレはオレの信念を傷付けられたことになる……お前からの報復を受けたことになる」
ここで陣は、自らが発した言葉のおかげで、新たな気付きを得る。
「お前がここに来た当初、“復讐者”だったのか“仇”だったのかは知らねぇ。だが今、間違いなくお前は“復讐者”だ。お前を裏切ったオレと北条を狙う、な。お前はたぶん、いつでもどこだって、容易く“復讐者”に成り得る危険な存在だ」
久龍空奈は、誰に対しても手を差し伸べることの出来る人間だが、反面、簡単に敵にも成り得る。表裏一体。オセロよりも簡単にその表と裏が入れ替わってしまう。
「……で」
しばしうんうんと頷いていた久龍が、ついとその頭を止めた。
「そこまで分かっている少年は、クゥに何を望むのかな?」
久龍の手には、見せつけるようにした復讐カードがある。“仇D 復讐者I 復讐者J”と刻まれていた。Iは北条、Jは陣だろう。その証拠に、陣のカードには新たに“仇J”と追記されている。
なれば、久龍は当初“仇D”であり、狙われる存在だったということだ。“復讐者D”とは、いったい誰だ。
「お前が以前のゲームに参加していたことは知っている。だから、問う。井口衣鈴を殺したのはお前か?」
「ほー、魂を見てもそれは分からなかったのかー。思ったより不便だね、“霊媒師”って」
「お前か!?」
久龍の飄々とし続ける態度に、陣は思わず声を荒げた。
「そだよ。なして生き返っているのかは分からないけどさ」
久龍は、昨日散髪でも行ったのかと聞かれて肯定するような空気感で、あっけらかんと答えてみせる。
「……そうか。なら、もう一つ」
陣はもう一度だけ深呼吸をして、心を落ち着けた。
「オレは衣鈴の復讐を止めたいと思っているが、これまで衣鈴が狙っている相手が分かっていなかった。それと、このゲームでプレイヤーに紛れているであろう、運営側の人間も探している。衣鈴の目的を考えれば、この二つは一致するはず。つまり、衣鈴の狙う“仇”が、黒幕だ」
「そして?」
「オレは恋愛子、益若、翼、根野、立浪の復讐カードを見ている他、恋愛子から北条のカードについても聞いている。その中に、“復讐者D”の表記はなかった。であれば、衣鈴が“復讐者D”以外考えられない。その上で、お前は前回のゲームの参加者だ。そこで運営側と繋がりが出来て、どんな依頼もこなすお前に、依頼があったとすれば」
一度言葉を切って、久龍の反応を見た。やはり笑みさえ浮かべるような面持ちで、そこにいるだけだ。でも、言わねばならない。これで終わりだと叩き付けねばならない。
「久龍空奈。衣鈴を殺したお前は、衣鈴に恨まれている“仇”だ! そしてお前は……このゲームに紛れた運営側の人間だろ!?」
気付けば、一歩二歩、話す度に久龍に近付いていた。今や、彼女の首根っこを掴める距離に来ている。もし久龍が、反省の色もなくまた笑うなら、本当にそうしてもいいだろう。
「は……」
久龍の口から、空気が漏れる。
「ははははははは、あっはっはっはっは!」
やはり、笑った。久龍は笑った。でもそれは、下衆なものでも、悪の親玉が愚民を嘲笑うようなものでもない。ただカラカラと、楽しげに、心の底から笑っているように見えた。意味が分からない。陣は、彼女の首元に伸ばしかけた手を止めて、次の言葉も失っていた。
無意識のうちに、助けを求めてしまったのかもしれない。恋愛子の方を振り向けば、他のプレイヤーらも何事かとやって来た所だった。それでもなお、「あははは、ははははは!」と久龍の大きな笑いは止まらない。初めての誕生日プレゼントを喜ぶ子供のようにも見えるのに、耳を塞ぎたくなった。
だが。
「ああ、笑った、笑った。つまんない」
久龍が放ったのは、間の抜けた言葉のはずだ。けれど陣は、自分は身体の芯から凍ってしまったのではないかと錯覚した。それは、表裏を入れ替えた久龍の、陣を蔑んで止まない目を見てしまったせいだ。
やばい。何か、やばい。逆立つ全身の毛が肌を引っ張って痛みを感じる気さえする。久龍の近くにいてはいけないと、全てが陣に訴えていた。
「恋愛子! 久龍の動きを止めてくれ!」
久龍は、殺る。間違いなくこいつは、今誰かを殺さんとす。そう確信してしまった。
「え、ええ! あたくし様が久龍空奈に命令しま――」
「あああああああああああああ!」
恋愛子の“絶対服従”。それは途中までしか聞き取れず、なぜなら久龍の叫びが空間を支配したからだ。恋愛子が最後まで命令を言い切ったか分からないが、久龍の猛獣のような咆哮にたじろぎ、尻餅をついてもおかしくない様子だった。小さな身体を震わせ、陣の後ろに隠れている。
「あ……」
震えた声で、恋愛子は声を漏らした。陣もだ。気付けば久龍が、陣の背後にいたからだ。
陣の腕をぎゅっと掴んだ恋愛子は、自らを“あたくし様”なんていう高飛車お嬢様の面影はなく、彼女本来の臆病な性質を露わにする。
ただ久龍は、吼えただけだ。それなのに陣でさえ、背後にいる久龍の方を向くことが出来ない。背後から黒い手が陣と恋愛子に向かって伸びてきて、二人の喉下を掴み絞り上げんとしている気配さえあるのに、身体の動かし方を忘れてしまったかのようだ。
「ここで、問題」
久龍は背中を向けたまま、顔だけこちらを向けたらしい。いつも軽い雰囲気の彼女と同じ人物だとは思えぬ重力がある。北条のことを魔王などと思っていた自分がおこがましいと感じる、闇としかいいようのない力。いや、闇でさえもまだ明るいのではと思える真の黒。真っ黒。
「少年がここに来た時、クゥは扉を開けていました。さてクゥは、今から部屋に入る所だったでしょうか。それとも……」
「!」
それは、久龍の圧から逃れるためだったのかもしれない。陣は久龍の言葉の先に気付いて自室に転がり込む。そこには確かに、陣がしたままに拘束された北条穂久斗がいた。
でも。
『久龍空奈が北条穂久斗に命令する。君は、自殺して』
そんな久龍の発動した、“絶対服従”が聞こえてくるようだった。北条は舌を噛み切り絶命している。口から流れる血液よりも、北条の全身がだらんと伏していることで、確認せずとも死んでいると分かってしまった。
力なく「リヴァイバル」と口にするが、北条が蘇生することはなかった。久龍が“必殺”能力を拝借した上で行為に及んだのは、そうする前から気付いていた。
久龍は、北条はまだ生きているようなフリをした。あれは全部、久龍の演技だ。これが、久龍空奈か。本気だ。本気で復讐しようとしている。久龍に依頼をしたのに裏切ってしまった北条と、そして陣に。
「さーてさてさて、お集まりの皆様方!」
しかも。陣に対するそれは、未だ終わっていないらしい。久龍のそんな言葉を聞いて、陣は部屋から飛び出ていた。
「たった今、執事さんは死んでしまいました! だってしょうがないよね、クゥを裏切ったんだもん。クゥは、復讐が許されたこの館で、それを実行しただけだ! ところで」
陣が久龍をもう一度視界に収めた時、彼女は根野の前に立っていた。蛇が蛙に睨まれた時でさえ呼吸程度の動きはあるだろうに、根野は、かねてから設置されていた銅像のようになっている。
「根暗な君。ゲームが終わったら執事さんにお金を貰うことになっていたんだよね。でも彼、死んだよ。このまま帰ったら……また極貧生活かな?」
もともと根野は、ひどく動揺し易い女だ。それでも北条との契約のお蔭で自分を保っていただろうに、それが絶たれてしまった。
プツン。そんな音が、根野から聞こえるようだった。
「あああああああ! たたたた立浪達也をターゲットにしししし指定するううう!」
根野の目には、すでに立浪しか映っていないらしい。拘束されかけて翼に連れられた彼は、恰好の的だった。プレイヤーらの耳をつんざく複数の銃声に、反射的に翼が逃げてしまえば、残された立浪に逃げる術はない。
ついに銃弾が命中してしまった立浪の目は、陣を見ていた。陣は言った。「お前はオレが守る」と。それなのに、なんだこのザマは。
「あた、あたしが“二ノ太刀”能力者なのは以前も言った通りよぉ……! だから今日、も、もう一人ころ、殺すことが出来る……! この人を蘇生しようって人がいたら、すぐターゲットにして撃っちゃうからああ!」
これまで迷いなく死者に駆け寄っていた陣でさえ、返り血をとめどなく浴び、どもりながらも鬼気迫る彼女の表情に、一歩たりとも動けなかった。
それに、すでに見た彼女の魂から、せっかく彼女が手にいれた賞金を奪っていいのかと疑問も生み出してしまう。ここに来て、こんな形で“霊媒師”が足を引っ張るとは思いもしなかった。
「お」
だから、久龍が新たに目線に入れていた人物が誰であるかなんて、気にも留めなかった。
「あっは。やっぱり君が、あっちの少年に一番ダメージを与えられるかな?」
その言葉で、久龍に目を向けた時である。
「井口衣鈴をターゲットに指定するよっ」
「やめろ!」
ようやく陣が声を上げたのは、すでに久龍が全てを言い終えた後だった。衣鈴は、声を上げることもなく、久龍が間近で放った拳銃で頭を貫かれていた。
「安心しなよ、少年。“必殺”能力は使ってない。“二ノ太刀”は使ったけどね。何にしても……これで一回目だね」
久龍の大きな笑いをきっかけに、瞬き程の短時間にも感じられる瞬間に起こった大混乱。それを引き起こした張本人は、それらを振り返るでもなく自室に入ってしまった。
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