第126話 『その日、魔法試験を受けた』
結局その後、食事を終えた私たちは皆でお風呂に入った。
王都にある高級ホテルだからか、備え付けてあるお風呂の広さも一級品だった。そこは5人でまとめて入っても余裕のある広さをしており、皆でのびのびと浸かることが出来るほどだった。
昨日までも、4人では広すぎて使いきれなかったのだから、1人増えたところで大した問題にはならなかったわね。
心配事の1つとしては、ココナちゃんの村が秘境だったこと。もしかしたら、お風呂の存在を知らないんじゃ……。
なんて思ったけど、杞憂だったわ。流石に知っていたみたい。
なので心置きなく、耳や尻尾を丹念に。丹念に! 綺麗にしてあげた。
やっぱり尻尾は、自分だけで洗うのは大変らしいので、村では信頼出来る人……。家族とかと洗いっこしていたらしい。
何その光景、最高に尊いんですけど。
そんな大事な尻尾を私に洗わせてくれるって事は、それだけ信頼してくれてるってことよね。嬉しかったのでもっと隅々まで揉みくちゃにした。
その後は再び魔法のお勉強をして、テストに備えて早めにお休みすることにした。
尻尾の兼ね合いで、彼女は仰向けに眠る事はできないらしく、うつ伏せか横向きがデフォルトだそうだ。彼女が泊まっていた宿屋はベッドが狭いらしく、今まで満足に尻尾を伸ばせなかったらしいのだが、ここは複数人を余裕で収容できる特大ベッド。
ココナちゃんがベッドの片側を占有したとしても、私たち全員、十分な広さを確保出来ていた。
一緒に眠ってくれるだけでも嬉しい事なので、ベッドではココナちゃんを弄り倒すのは自重する事にした。
お風呂上がりで艶度が増した尻尾や耳を前にして、よく我慢出来たものだなと自画自賛したいくらいだわ!
というか小雪にもよく我慢出来たねって驚かれた。えへ。
その日の論議は、当然ココナちゃんの魅力についてだった。
そして翌日。
気持ちよく目覚めた後は、朝の日課を済ませて皆で朝ごはんを食べる。リリちゃんとママに見送られ、再び学園の方へと足を進めた。
アリシアとも途中で別れて試験会場へと向かう。
すると、それなりに早く来たつもりだったけど、中ではもう編入生組の皆が待っていた。
「シラユキさん、ココナちゃん。おはよう」
「おはようシラユキさん」
「おはようございます、シラユキさん!」
「シラユキさんは今日も変わらず綺麗だべ」
「シラユキちゃん、それにココナちゃんもおはよう! 昨日はゆっくり休めた?」
皆が暖かく迎えてくれる。うーん、皆良い子ね!
「ええ、皆おはよう」
「おはようございますです! ココナはバッチリです!」
「皆こそ調子はどう? 弱気になってる子はいない?」
「大丈夫さ!」
「絶好調ですよ」
「君にここまでお膳立てしてもらったんだ。万に一つも落とす事はないよ」
皆問題無さそう……。と思ったけど、よく見たらヨシュア君は顔が強張ってるわね。もしかして、昨日の貴族になんかイチャモンでも付けられたのかしら?
「んもう、ヨシュア君ったら。肩に力が入りすぎよ。もっとリラックスしていきましょ?」
「む、そうか。僕は緊張しているのか……」
ヨシュア君のお顔をムニムニしてあげる。
「大丈夫よ、昨日の練習通りやれば、テストなんてちょろいちょろい! それとも、昨日のモブから何か言われた?」
「モブ……っふ、ははは! 大丈夫ですよ、シラユキさん。彼の様にプライドの高い人間が、馬鹿にしていた土属性魔法の前に、何も出来ず気を失ったんです。声を大にしてそれを責め立てるというという事は、恥の上塗りとなる事くらいは理解しているのでしょう。しばらくは大人しくしていると思いますよ。……恨みは買ったかと思いますが」
「大丈夫よ、アレに出来ることなんて高が知れているわ」
「そうですね……。シラユキさんなら、決闘を挑まれてもなんとかなるでしょう。ですが、何かあったら仰ってください。元々は僕の問題ですし、力になりたいんです」
「ふふ、ありがとう」
そんな感じで、彼らと親睦を深めていると複数の大人とフェリス先輩がやってきた。
そこにいたのは、普段のおっとりした雰囲気の先輩ではなく、凛とした佇まいの、クラスで高嶺の花扱いされてそうな、そんな空気を身に纏った先輩だった。
先輩って、学校ではあんな感じなのね。正直言って有りだわ。有り寄りの有りね!
編入生達は彼女達の気配に当てられたのか、緊張したように静まりかえっている。そんな中、代表として気難しそうな男性が前に出た。あの人も先生なのかな。
「ふむ、遅刻者はいないようだな。結構。それでは、今から魔法試験について説明を始める。審査の対象となるのは魔法の詠唱速度、美しさ、維持能力、飛翔速度、操作能力、最後に威力の6点だ。ここまで何か質問はあるかね」
威力や速度は良いとして、美しさって。昨日聞いた時点で可笑しかったけど、先生が大真面目に言ってるのを生で聞くと吹き出しそうになっちゃったわ。
よく耐えたわね私。
本気で言ってるのかしら? ……本気で言ってるんだろうなぁ。ツッコミを入れるべきか思案していると、ヨシュア君が手を挙げた。
「では、僕が」
「ふむ、君は……ヨシュア君だね。言ってみたまえ」
「はい、ありがとうございます。威力と言うのは具体的にどこで見るのでしょうか」
「良い質問だ。魔法はこちらに用意した魔道具に当ててもらおう」
先生の合図により、私達の正面に6色の的が出現した。おおっと、何もないところから突然現れたわ!!
……と、まあ皆はそんな表情で驚いている。皆の反応がカワイらしいわね。
うんまぁ、私は気付いていたわ。
隠蔽系の魔道具を使っていたんでしょうけど、この装置は昨日からあったのよね、ここに。無用心にも。
隠していた以上は何かに使うつもりだと踏んで、中身の確認まではしなかったけれど、コレが隠れていたのね。
「例えば炎魔法なら、この赤色の的に。水魔法なら青色、風魔法は緑色、土魔法なら黄色。少ないとは思うが氷魔法は水色、雷魔法は紫色に当てること。対応する色に命中させるための操作能力も点数としているので、違う的に当てた場合配点は無い。きちんと中心を捉えるほどに高得点とする」
まっすぐ飛ばす程度、簡単なことなんだけど、魔力の伝達が疎かだと、命令がきちんと伝わらなかったりするのよね。その点に関しては、昨日直接面倒を見てあげた平民組は余裕でクリア可能だ。
貴族組も、美しさだけを鍛えるなんて間抜けなことはしていないはずだし、演習場の壁にまっすぐ飛ばす事は出来ていた。だから大丈夫でしょ、多分ね。
あとこの、操作力に関する点数だけど、明らかにボールやランスに焦点を当てているわよね。それ以上の魔法を扱えるものは一般的には居ないという事なのかしら。
編入生でも、在学生でも。
「そうだな……フェリスフィアさん。彼らに見本をお願い出来ますか?」
「はい、先生」
そのやり取りに、貴族組がざわめいた。
「やはりあのお方が『蒼の双璧』……!」
「噂に違わぬ美しさね」
「パーティ会場でお見かけしたことがありましたが、美しいだけでなく、魔法の腕は教師をも凌ぐほどだとか」
昨日のモニカ先輩が、双璧なんて言われてるから何のことかと思ってたけど、フェリス先輩とのライバル関係的な感じだったのね。モニカ先輩、なんだか私のことを知ってそうな雰囲気だったけど、もしかしたらフェリス先輩から聞いていたのかも。
昨日見た感じでは温厚そうな人だったし、もしかしたら親友とか?? 後で聞いてみよっと。
「フェリスフィア先輩、綺麗だべ……」
「美しさならシラユキさんだって負けてないわよ」
「そ、そうだよね。でも魔法の腕はどっちが勝つんだろ」
「それは……わからないけど」
「そういえばシラユキさんの魔法、複数のボール魔法しか見ていないわね」
「いやいや、アレだけでも凄いことなんだよ? あんな真似が出来る大人なんて見た事がないよ」
「皆さん、お静かに!!」
なんだかヒートアップし始めたところで、先生から注意が入る。今の、私が止めた方が良かったのかな??
「おほん。ではフェリスフィアさん、お願いします」
「はい。『アイスボール』」
先輩は、
うんうん、あれからちゃんと頑張っているのね。
「おお、フェリスフィアさん、詠唱破棄を習得したという噂は本当だったのですね」
「ええ。とっても優秀な先生と知り合えましたので」
「素晴らしい。皆さん、宜しいですか。一流の魔法使いはこの方のことを指します。詠唱速度、美しさ、維持能力。どれをとっても満点ですね。ではそのまま、的への攻撃をお願いします」
「はい、先生」
『ヒュッ、ガコンッ!』
『アイスボール』は水色の的に激突し、そのまま砕け散った。あの魔道具は
そして激突した的は、しばらく何もなかったかのように静まり返り、少し経ってから『ピコン』という効果音と共に点数が表示された。
『2633』
「素晴らしい! さすがフェリスフィアさんですね。ちなみに約600点ほどのダメージでゴブリンを倒せるとされています。1500点ほどでオークを。精鋭オークであれば5500点ほどで倒せるという見込みになってます。皆さんは最低でも300点は目指して頂きたいですね」
うん、やっぱりこれは簡易型の『スコアボード』ね。ゲーム内にもあったわ。
高出力の『スコアボード』ならDPS。ダメージをどれだけムラ無く出せるかを計算出来る魔道具として、プレイヤーからも重宝されていたものだけど、これはその中でも最下位のものに思えるわね。だとするならば、測れる限界値も低かったはず。
「先生」
と言うわけで挙手をした。
「ふむ、質問かね?」
「はい。この機械は何点まで測れるのですか?」
「設計者曰く10000点だとか……まあ問題あるまい。君たちが心配する様なことではない」
あー、うん。
やっぱりその程度か。
「もし壊した場合は弁償が必要ですか? または予備とか有りますか?」
「は?? 何を言って……」
「弁償は必要ないわ。魔法に耐えられない設備の方が悪いもの。そしてもちろん予備もあるけれど、そう言う想定はされていないから、準備にも時間がかかるわ」
疑問に思う先生を遮って、フェリス先輩が助け舟を出してくれる。
「じゃあ私、最後の方が良さそうですね。構いませんか、フェリスフィア先輩」
「ええ、構わないわ。後ろで控えていてね」
「はーい」
先生の制止の声が聞こえたけど、先輩の言う通り皆の一番後ろへと回る。そしてその時コッソリと、皆に伝えておく。
「さ、昨日の練習通り見せつけてあげなさい」
『コクリ』
皆、自信に満ちた表情で頷いてくれた。
よし、大丈夫そうね!
「はぁ、随分と自信満々な生徒の様ですが。まあ良いでしょう。それでは、まずは君から行きましょうか。ヨシュア君」
「はい!」
「まず最初に聞くが、君はどの属性の魔法を使うのかね」
「はい。炎属性の『ファイアーランス』、それから風属性の『ウィンドボール』です」
「ほう、ランスですか! 素晴らしいですね。ならばその2属性の魔法どちらも採点対象とします。好きな方から詠唱しなさい」
ああ、ここでも差があるのか。
貴族は昔から、複数の属性魔法を見る機会が多かっただろうし。だからこそ、素質……いや、適性だっけ? その検査の際に発現する魔法の種類も多いんだと思う。
だからこそ、魔法を見る機会すらない平民とでは圧倒的に採点に格差が生じるんだわ。
うーん、これは狡いわ。まあでも、昨日修行をつけたことで、彼らは一皮も二皮も剥けた。採点も大いに捗るはずよ!
「『ファイアーランス』!!」
『ゴッ!』
『1610』
「おお、1600点台ですか。途中入学でこの点数は見事ですね。詠唱に淀みもありませんでしたし、形状も編入生にしては見事なものでした」
「ありがとうございます。次は……『ウィンドボール』!」
『パァン!』
『538』
「ふむ、威力はやはり『ファイアーランス』には劣りますが、形状の美しさはピカイチでしたね。第二適性でこれ程の点数が出るなら文句はありません。合格です。クラスは後日発表となりますが、期待して良いですよ」
「あ、ありがとうございます!」
ああ、此処で合格通知が受けられるんだ。
じゃあ昨日の筆記テストは何だったのよ。それとも、昨日の採点はもうとっくに済んでるとか? それはちょっと流石に学校側がブラックな気も……。
その後も、1人、また1人とテストを受け、貴族と従者組の全員が合格通知を得た。
ヨシュア君もアリエンヌちゃんも、かなり通知内容が良かったみたいで、とっても喜んでるみたい。それに加えてキラキラした目で私を見てくるんだけど、何かしら。
言いたいことがあるなら……って、ああ。私がまだテスト中だから、声がかけられないのかしら。
んもう、そんなに気を遣わなくても、こんなテストくらいでプレッシャーなんて感じないから、遠慮せず声をかけてくれて良いのに。
「ふむ、今年は豊作でしたね」
「美しさもさることながら、威力も出ておりました。きっと教わった先生が良かったのでしょう」
「これなら学園の未来は明るいですな。はははは」
ん?
「ちょっと先生方、何を終わった気になってるんです? まだ半分以上残ってますよ」
「ん? おや、先程の大口叩いた君も平民でしたか。……ほう、資料によると君は冒険者のBランクの様ですね。なるほどなるほど、その若さでこれほどのランクになれる人間なのですから、それなりに実力もプライドもあるのでしょうが……。それはこの学園では何の役にも立ちませんね。いけませんよ、戦う力と魔法を操る力を混同されては」
あっ、この人はダメな人だわ。
昨日はモニカ先輩だけだったし、彼女が優秀だから任されてるだけなんだと思ったけど、実際の所は編入生その物に興味が無かったから、顔を見せなかったと言うわけ?
「見てもいないのに随分と尊大ですね。魔法は貴族の特権だとでも?」
「そうとは言いませんよ。平民出身でも適性審査で魔法の才を見出され、学園では勉強をしている者達は居ます。ですがそれから3年を費やした彼らと、今更になって見出された君達とでは格差があり過ぎますよ」
はぁん、言ってくれるじゃない。
「シェパード先生、今のは平民差別ですか? もしそのおつもりでしたら、お父様達に報告させていただきますが」
するとそこに、冷ややかな笑顔を見せるフェリス先輩が混ざって来た。なかなかお冠の様で、その笑顔からは凄みが見える。
怒ってる先輩もカワイイわ!
「い、いえいえ、私はそんなつもりで言ったわけではありませんよ。……おほん、では時間も押していますし、誰からでもどうぞ」
「待ちなさいよ」
「まだ何か?」
「私たちの誰かが1000点を超えるようなら、全員に謝ってください」
「そうですね、先程の発言は見過ごせないものでしたし。シェパード先生、宜しいですね?」
先輩も追い討ちをかけてくれる。
「え、ええ、良いですとも。もし2000点を超える者がいれば和国に倣って土下座でも何でもして差し上げますよ」
はい、何でも発言いただきましたー。
「まあ、土下座をしてくださるんですね!」
「ええ構いませんよ。2000点を超える魔法使いなど、在学生でも数える程しかおりませんから」
それはちょっと残念な情報を聞いたわね。ソフィーのランスなら5000点くらいは出せそうだけど、そもそも2000ですら稀なら……。
公爵姉妹やモニカ先輩は頭1つや2つ突き抜けてる感じなのかな?
とにかく、彼が発言を撤回しないうちに、私は平民組の皆を鼓舞することにした。
あのなんとかという先生の言葉を受けて、皆酷く落ち込んじゃってるみたい。でも大丈夫よ、あいつの度肝を抜いてあげましょう!
「皆、聞いた通りよ。あなた達は今、心底馬鹿にされたわ。確かに昨日までのあなた達ではあの『スコアボード』にぶつけることすら難しい子も居たことでしょう。でも、あの練習を経たことで、あなた達は学園では無為に3年間を過ごした子達と同じ……。いえ、それ以上の魔法使いになれたわ。私が自信を持って宣言する。今のあなた達なら出来るわ! 皆の頑張りを奴らに見せてやりなさい!」
『……はい!!』
皆の瞳に闘志が宿る。言われっぱなしじゃ終われないわよね!
「それじゃ、まずはロック君、リクレス君、マイヤちゃん! 前に出て魔力の準備よ」
「わかった!」
「いくでよ!」
「はい!」
美しさと言う採点方法を見ると言うのなら、コンビネーションや複数人での同時詠唱も見て欲しいものだわ。私の意図を察したフェリス先輩が、他の先生方に彼らの動きを注視する様声をかける。
「スリーカウントで行くわ。準備は良い?」
前に出た3人は大きく頷いた。
「3! 2! 1! ファイア!」
「「「『ストーンボール』!!」」」
大きさは並だが、完全な球体を描いた石の球が3つ出来上がる。昨日までは、砂利程度の土しか生み出すことが出来なかった子達とは思えない成長だった。
「……はっ?」
なんとか先生や、同伴した先生方は言葉を失っている様だった。彼らが驚いたポイントは何処かしら?
やっぱり詠唱破棄かな??
さてと、このまま魔法を維持させ続けるには、覚えたての彼らにはちと重荷だわ。
早めに楽にしてあげたいし、確認を取ろう。先輩に。
「形状、維持能力、詠唱速度の3点の確認はお済みでしょうか? 問題ないなら順次撃たせてあげたいのですが」
「ええ、大丈夫よ。3人とも詠唱破棄が出来るなんて素晴らしいわ。では早速、ロック君から撃ってみましょうか」
「分かりました!」
先輩の言葉に元気よく返事をしたロック君。
彼は真っ直ぐに的へと手を向け、照準を定め、射出する。
『ゴガッ!』
『1185』
「ば、馬鹿な……」
「次、リクレス君」
呆然とする先生の代わりに、先輩が冷ややかに追い討ちをかける。
「行くでよ!」
『ゴシャッ!』
『1057』
「そんな馬鹿な……!」
「次、マイヤさん」
「はい、行きます!!」
『ゴンッ!』
『1153』
「ありえない……。この歳になって、ようやく魔法を覚えたばかりの子供だぞ。更には平民なのに、詠唱破棄を扱い、1000点を超えるなど……! それも3人も!!」
先生は信じられない者を見たかの様に、頭を抱えて唸っている。まあ、整った環境のない平民が、貴族を超えるレベルの魔法を使ったんだし、多少驚くのも仕方がないのかもしれない。
でも、3人? 何を勘違いしているのかしら、この人は。
「あら先生、お忘れですか? 平民組はまだ、あと11人もいるんですよ。たった3人で済むとお思いですか?」
「は、はは……」
男は乾いた笑いを絞り出すことしか出来なかったが、私は容赦するつもりはなかった。
『みんなやっちゃえー!』
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