魔法世界で前衛音楽の始祖になったら崇められた

柚木呂高

あらすじ(ファミ通文庫大賞用 / ネタバレあり)

 うだつの上がらないノイズバンド毒人参ヘムロックは野次馬気分で参加した自殺サークルの練炭自殺で誤って死亡してしまう。


 目を覚ますと不思議な空間に女神がひとり。しょうもない死に様を哀れに思った彼女は、彼らに使命と特殊なチート能力を与え、魔法の世界に転生させる。そして音楽を知らないこの新たな世界で、毒人参ヘムロックは再びノイズバンドとして活動を始める。


 彼らは荒れ放題の街に着き、宿代を稼ぐ為に即席の楽器でライブを行うが、そこに魔物が乱入、初めての音楽に興奮した人々がそれを撲殺するなど、大変な盛り上がりを見せる。


 しかし今のままでは表現の幅が狭いため、新たな楽器の素材を求める目的で洞窟に向かう。そこで牛頭の魔物に襲われてしまうが、ライブの力でこれを撃破。


 その魔物は街を襲っていた魔物たちの主だった。平和を取り戻した街の人々は毒人参ヘムロックに讃えた。そして一行はさらなる素材を求めて次なる街へ旅へ出るのだった。


 途中の村で盗賊に襲われるなどのアクシデントもあったが、一行は無事に港街へ到着する。それもつかの間、あらたな魔族が現れ彼らに宣戦布告。紆余曲折あり、毒人参ヘムロックに憧れる少女と、盗賊の首領が仲間になり、彼らとともに魔族を討伐しに向かう。ひどい乱暴狼藉の末、これを見事打ち倒す。


 それは魔王軍の七人の幹部のひとりであった。女神は報酬を条件に、幹部たちを倒すことを毒人参ヘムロックに命じる。


 少女と盗賊の首領と離れ離れになった彼らは、砂漠の街を経由し、舞台芸術の街に辿り着いた。しかしそこは魔王軍幹部のひとりが統治する街であった。人々は抑圧された生活を送り、不条理な拷問と処刑が民衆に降り注いでいた。


 魔族が拷問処刑を行う劇場へ乱入し、破壊の限りを尽くした毒人参ヘムロックは、その実力を買われレジスタンスにスカウトされる。彼らと協力して重要拠点(肥溜め)の確保を行い、民衆とともに打倒魔王軍幹部を掲げ蜂起。人々と結束し、無敵と思われた幹部を追い詰め、撃破に成功するのだった。

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