白昼夢な旅〜⑧〜

黒い腕を左右に動かす

髪が崩れてぐしゃぐしゃになる


それはまるで親が子供の頭を撫でてやる様な、、、

予想外な行動に訳が分からない


ひとしきり撫でられ?最後に軽く

頭をポンっとされた


幼き頃に撫でてもらった記憶が朧げに蘇る


“ソレ”は濡れた鞄を閉じ私に差し出す

どうやら返してくれる様だ


私が鞄を受け取ると“ソレ”は黒い壁の中に消えた

置かれた荷物を入れ直そうと鞄を開けると


空になった筈の鞄の中に

見覚えの無い小さな熊のぬいぐるみがあった










  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る