第6話:二日目の朝

新学期。そいつが繰り出す技は最初の一日だけ我慢すれば何となるほど甘いものではなく、お互いある程度新しいクラスに慣れるまでの間どこかぎこちない空気感という全体攻撃 (効果は約30日間持続する)を受け続けなければいけないという結構な強敵。


しかもコイツの厄介なところは一回の攻撃で


・お互い相手がどんな人間か分からないためそれを探るような視線や気配がいたるところから感じられる (ほとんどが気のせい。でもそんな気がする。もはや状態異常攻撃)

・『アイツはぼっちなのか』という視線や空気感を感じる (これはマジ。でもさっき言った期限を過ぎれば徐々に薄れる)


という二つも出してくるところだ。


しかしそれを無効化する方法が一つだけあることにはある。それは何か?


答えは簡単。親しい友達を最低でも一人作って休み時間などの時間をひたすらその人と過ごす……だ。


もしこの技を昨日の時点で習得出来た奴がいるのなら、そいつはもう今年一年間学校関係のみとはいえ無敵状態を手に入れたといっても過言ではない。ちなみにゲームのステータス画面みたいに表すと


技名:親しいクラスメート (友達)


効果:取り敢えず休み時間などはその人と一緒にいることによって『新学期』による全体攻撃防ぐことができる。


特性;これから発生するであろうイベントをパーティー攻略することが可能。


なんて一人くだらないことを考えながら昨日とは違う本を読んでいたら、朝の会が始まった。

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