第4話:その頃彩乃は
去年同じクラスだった誉が担任の先生に帰りの挨拶を指名されている姿を見て相変わらずだな、などと考えているといつの間にかそれも終わっていたらしく明日香が振り返ってきて
「ねえ、よーくん……彩乃ちゃんの隣の席に座ってた一之瀬君知らない?」
「え? ……あれ、いつの間にかいなくなってる」
「先に行っちゃったかぁ。別に同じクラスなんだから誘ってくれればいいのに」
そういえば机の横に赤と黒のラケットバックが立て掛けてあったような。
「もしかして一之瀬君もテニス部なの?」
「うん。だから一緒に部活に行きながらお昼でも食べようかなとか思ってたんだけど……」
「じゃあ今から一緒にお昼食べに行かない? どうせ私は部活とかやってないからあとは家に帰るだけだったから暇なんだ」
他の友達はみんな何かしらの部活だったりバイトだったりをやっているので今日みたいな日にどこか寄り道、ということをあまりやったことがない私は無意識に仲のいい友達を誘う感じでそう言うと快くOKしてくれた。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます