編集済
yagiです。今回は私の企画に作品を提供していただきありがとうございます。
全て読ませていただきました。
いやあ、良い作品ですね。この作品は私の好みに刺さるものでしたので、気づけばすべて読んでしまいました。
全体を通して思った事としましては「生きる」ということをテーマにしているのかなと個人的に感じました。
竜を狩るものにも、崇めるものにも、そして竜にも、それぞれの生活があり、信仰があり、文化があり、命がある。作中を通して悪意がある人間というのが出てこないのが、それをより引き立てているように感じます。
ただ必死にその時代、その土地で生きている人達がいる。
そういったものが互いに絡まり、世界が広がっているというのが美しく、雄大で良い世界観だと思います。
竜の狩りでは剣や槍の他に銃のような火薬を用いた武器というのが出ていたのを見て、もののけ姫のようなものを感じました。
あの作品の中で神の時代が終わり、人間の時代になったことによって神殺しを行うエボシ等人間と、山の神様であるホロや乙事主が出てきたと思うのですが、もしかしたらこの竜と人間の関係もそれに近いのかもしれませんね。
竜という種族が繫栄していた時代というのもあったが、それが時代が経つにつれて数が減り、山の奥地で暮らすようになった。やがて人間の時代になり、今は狩られる立場に追いやられてしまった……みたいな。
いやあ、これは勝手な深読みになってしまいましたね。失敬失敬。
この作品は文字数然り、文の読みやすさ然り、かなりレベルの高いものに仕上がっていると非常に感じました。こういった作品を生み出すのには、しっかりとした話の組み立てが必要だと思います。その努力が滲み出ているから、最後まで私はこの作品をスラスラ読めたのでしょうね。
ブラボー!!
いいの すけこさん、ブラボー!!
繰り返しになりますけれど、私の企画に作品を提供していただきありがとうございました!
良き執筆ライフを!
作者からの返信
はじめまして、yagiさま。いいの すけこと申します。
今回は作品をお読みくださり、ありがとうございます。
私は作品を書く時にテーマはほとんど決めてなくて、あとから滲み出てきたり、ついてきたりするような気がしています。
この作品は最終的にキャラクターが取り返しのつかないものを背負うことになりますが「それでも生きていく」というところに辿り着いたので、それがひとつのテーマかなとも思っています。
この物語はそれぞれの立場を善悪で分けないように意識していて、それぞれに生き方があり、信じるもの、守りたいものがあるというのを表現したいなと思いました。悪意のある人間がいなかったのはそのためかもしれません。それぞれ、と言っても絶対的に悪いものもあって、擁護できないような悪意を抱えた人間もいるでしょうけれど。
良い世界観だったと言っていただけで嬉しいです。できればもっとこの世界を広げたいのですが、なかなか難しいものです。
もののけ姫、私も石火矢衆を見るたびに「こんなの書いたな……」と思います。あんな名作には到底及ばないのですが。
竜と人間の関係も、神や信仰の中身も突き詰めたいのですが、なかなか難儀しています。
一応この作品を筆頭に『竜追いシリーズ』として続きの短編を少しづつ増やしているのですが、書くのに難儀する作品なのでなかなか増えません。作者ながらこの世界はまだまだ突き詰められていないので、色々想像していただけるのは嬉しいです!
ブラボー、ありがとうございます!
お褒めいただき光栄です……!
こちらこそお読みいただいた上に、コメントをたくさんいただき本当にありがとうございました!!
Twitterで宣伝されていたのを見つけて、読みに来ました。内容はまったくめでたくない……読了した今ならその言葉の意味が頷けます。
八神もイサナも似たもの同士で仲良くなれるのかなと思っていたので、落差を大きく感じました。変えられない過去を背負いながら、小さな手を握り続ける苦しみ。身を切り裂かれるような痛みは、殺してきた竜も感じていたであろう苦しみと同じかもしれないのですよね。美しくてしんどい話でした。
作者からの返信
目に止めていただき嬉しいです。
新年からめでたくないものを、ありがたいです。
元々似た境遇のもの同士が、それゆえ寄り添う物語を書きたかっただけなのですが……二人の運命を大きく変えてしまいました。作者ながら申し訳ないです。
過去を乗り越えるというよりは、背負いながら生きていく話になってしまいました。自作でもトップクラスでしんどい話です……。
お読み下さり、ありがとうございました!
とてもとてもおもしろかったです。
読み終わった今も、自分の中に込み上げる感情を受け止めきれずにいます。
善も悪もない。生きていくうえではなおさら。今自分たちが生きている世界も例外ではないと、改めて痛感しました。
おじさんと少女はいいぞ!!!!!
すてきなおはなし、ありがとうございました。
作者からの返信
おもしろかったと言っていただけて嬉しいです。
那月さまのお心に、何か残るものがあったなら光栄です。
この物語を書く上で、善悪をつけることはしまいと思っていました。おかげで自作の中でも、特に明確な答えのようなものが出せていない作品になりましたが……。
おじさんと少女はいいぞ!!!!!(復唱)(大好物です)
こちらこそお読み下さり、ありがとうございました!
めちゃくちゃ面白かったです。
重厚なストーリーに読む手が止まりませんでした。
ここまで完成度の高い作品を書ける作者様が凄いと思うと同時に
その才能が心底羨ましいと思いました。
竜を狩る者、狩られる者、信仰する者を丁寧に描写されているので
選択の重さや結末が心に沁み込んでくるのだなと感じます。
今回は「異種族間交流のある短編」企画にご参加いただき、
ありがとうございました。非常に面白い作品が読めて楽しかったです。
作者からの返信
たくさんお褒めの言葉をいただき、恥ずかしいながら大変光栄です。
のめり込めるようなお話が書きたいと思いつつ、そう簡単にはいかないもので……読む手が止まらなかったと言っていただけて本当に嬉しいです。
違う者同士であるこの二人の物語は、作者ながら考えても理解しきれない気持ちがありまして。せめて精一杯に考えて、丁寧に描写することで何か掴めればなあという感じでした。
企画運営お疲れ様です。
こちらこそお読み下さり、ありがとうございました!
編集済
よかった……
この世界を、しんどさをありのままなのがたまらんです。世界に対して真摯なのがたまらない。
この良さをわかっていても自分で本気で向き合って書くのは難しく。このような作品を生み出してくれる作者様がいるのは本当にありがたいことです。
企画参加ありがとうございます。
作者から作品見に行って、以前自分の立てた全く違う企画(主人公の視覚に一癖ある〜)に参加された方だと気づいて驚きました。月とレンズの方です。っていうかその企画が昨日終わったので立てたのがこれです。
作風全然違うのに、琴線触れてきたのはやっぱなんかあるのかなぁと思いました。(企画参加作品は目を通してますが、本当に気に入ったものでないかぎり星は投げてません)
うおおお。いい!
二週目行ってきます!
知能の低いコメントですみません。
作者からの返信
物語を書く時は誠実でいたいなあと思っているので、都合よくしすぎないように……楽な方向に逃げないように……などと意識して書いた結果、どうすればいいのコレ状態になったりします。特にこの作品は向き合うのが大変な作品なので、シリーズといいながら、なかなか作品が増えません。
ありがたいなんて言っていただいて、こちらこそ本当にありがたいです。
企画でお名前を拝見して、覚えがある方だなと思っていました。月とレンズの方もお読み下さり、ありがとうございました。
月とレンズの作風の方が私の書く作品には多い雰囲気で、竜を追う人の作風は少なめですね。
自分でも竜は「これ私が書いたんだ……?」となりますが、やっぱり自分が書いたものでしかないなと思ったりします。
素敵なコメント、本当にありがとうございました!
コメント失礼します。
ふたつの対立する考えに善悪をつけられない状況をこのように色濃く描いてあると、読み手にも自分のことのように悩み考えさせます。何が正しいという判断よりも、自分にできるのはこれしかないという主人公のやるせなさが強く印象に残りました。少女の正体が八神の業を深くするのがさらにやるせないです。でも、背負ったものが重たいほど、二人にそれを超える絆のようなものができてくれたら、と思います。
作品紹介のエッセイで読んで興味を持ちましたが、とても読み応えがありました。感想を残したいと思いつつまとまらず、時間差でのコメント失礼しました。拝読してよかったです。
作者からの返信
コメントありがとうございます。
このお話は、どちらかが善で片方は悪という書き方をしたくなかったので、そのあたりのことがお伝えできていれば良かったです。善悪がないからこそ、書き手としても「この状況になったら、主人公にできることはもうこれくらいしかないんじゃないか……?」と、ああいう答え(ラスト)を出すのが精一杯という感じでした。
二人には随分と重たいものを背負わせてしまいましたが、何とか乗り越えていってくれればいいなと、作者自身思います。
(宣伝になってしまいますが、同コレクションで『骨身に沁みゆく』という続編短編を書いています。その後の二人のお話で、もう少し絆が深まってくれればいいなと書きましたが……まだまだ乗り越えるのに時間がかかりそうです)
この物語に興味を持っていただき、とても嬉しいです。感想もいただき、本当にありがとうございました!
うおおおおお……
きっと、竜になる時期とかきっかけとか何かあるのでしょうね。
ずっと人の姿でいられない瞬間が。
あるいは、擬態も生き残るための進化だったのか……
生き残るため、命を懸け合うのだから、仕方ない一面もあり、しかしそこにしか繋がりのない絆が出来てしまうと、やるせないですね……
おじろりもまた良き文化(違)
気になりすぎるので、新作もお邪魔したいと思います!!!
作者からの返信
竜が人の姿になることや、竜と人どちらに近いか……といった事情については、新作短編のほうでもう少し掘り下げています。こうして読んでくださった方が、色々考えて下さるのは本当に嬉しいです!
食べるため、生きてくための闘争は一筋縄でいかないと思うので、なるべく善悪に縛られないように書こう……と思ってましたが。自分で書いていて、なんてやるせないもん書いてんの!ってなりました。
書きながらは意識してなかったんですが、完結後に「これ私の大好物おじろりじゃな?」となりました。良き文化です。
新作のほうも気にかけていただいて、ありがとうございますー!
初めまして。twitterから流れてきました(数日前に、しんどいのが好き!とか言ってた日のどなたかのRTで…)
それぞれに信念、生き方があって押し付けるものではないという考えはその通りと思うし、ラスト後でもその考えは変わりません。でもそれによってイサナの故郷までも失わせてしまった八神と、それでも八神に縋るしかないイサナ。これはしんどい…どっちもしんどいぞ…。相当な精神的苦痛があると思うけど、イサナは許すことができるのかな。できて欲しいと思います。
何となく、かすかに?未来があるような雰囲気がめちゃめちゃ好きな感じでした。
素晴らしい物語を読ませて頂きました。ありがとうございました!
作者からの返信
はじめまして、こんにちは。
唐突に始まった(?)しんどい祭りから、興味を持っていただけて嬉しいです。
どちらが正しい、間違ってるとは思わず、どちらの生き方もそれぞれの有り様だと意識しながら書いていたので、お伝えできていれば良かったです。
それぞれがそれぞれの場所で生きていければ貫けるものも、ああいう展開になってしまったので。お互いしんどくても、しばし一緒に生きていくことになってしまいました。
私もイサナには前を向いてほしいなあと思っていて、続けてそういうお話を書いていければ……と思うのですが。いかんせん事態を難しくしてしまったので、先のお話をずっと考えられずにいます(汗)。
救いのないお話はあまり書きたくないなと思うので、ラストはわずかばかりの希望をもたせたつもりです。好きな感じと言っていただけて嬉しいです。
素晴らしい物語だなんて、光栄です!
こちらこそ読んでいただき、ありがとうございました!
きついシーンが多いけど、全体的に面白かったです。
捕鯨問題を思い出しますね。私はどちらかといえば、反対派ですが。
ここでのドラゴンは半分は人間なので、それが解ったのであれば、狩るべきではないと思いますが…、小説としては大変面白く、先が気になります。
作者からの返信
面白かったと言っていただけて嬉しいです。
捕鯨は参考にしながら書いていました。複雑な問題ですよね。
ここの竜たちは半分人間というか、人間の姿を真似して化けているのですが、知能や振る舞いは人間にかなり近いので……少なくとも八神は、今までどおり狩ることは難しいでしょうね。
先のお話もちょこちょこ考えてはいますが、いかんせん事態を複雑にしてしまったので悩ましいところです。
最期までお読みいただき、ありがとうございました!
先日は読みます企画へ参加頂きありがとうございます。
早速ですが。
本日7月13日「竜を追う人」を「読んで良かった作品」へ掲載いたしましたので、そのご報告です。
掲載ページは次の更新までの間、新規紹介作品となっております。
一読頂き、感想文に問題が無ければそのままで、もし何かありましたら、当該ページにて申し付けください。
修正等の対応を行いますので。
このコメントは確認後削除して頂いて構いません。
以上、よろしくお願い致します
作者からの返信
拙作をご紹介いただき、ありがとうございます!
ゆう様の自主企画への取り組みや、作品への評価の姿勢は非常に真摯なものだと感じております。
紹介文もどうぞそのまま掲載して下さい。
どうぞよろしくお願いいたします。
竜を狩るのも信仰するのも、それぞれの事情と考えがあり、どちらが良い悪いの話じゃない。そう思っていました。イサナ親子の正体を知るまでは。
いえ、例え知った後でも善悪で断じる話ではないと思いますし、竜を狩るのもそれを止めるのも否定できるものではないでしょう。ただどちらの言い分、生き方も分かるからこそやりきれない思いが募ります。
八神もイサナも、きっとそれ以上にやりきれない思いを抱えながら、これからも生きていくのでしょうね( ω-、)
作者からの返信
コメントありがとうございます。
善悪の区別をつけるのではなく、どちらも本人たちなりの生き方、というのを意識しながら書いたので、それが伝わっていたのならば嬉しいです。
この二人の今後の生き方を書いてみたいとは思うのですが、彼らのやりきれない思いを書ける気がしないです……。
読んでいただき、ありがとうございました!
コメント失礼します。ファンタジー作品で竜というと、ある種特別な存在のような扱いで、だけどこの作品では、山に棲む獣と同じ扱いで、竜を狩ることを生業とする人たちがいる。そんなハードな作品世界にとても惹かれました。だから八神や禄一の側に感情移入していて、竜を殺すことに異を唱える人たちに反感を覚えるような気持だったので……ラストでカウンターをくらった気分でした。とてもおもしろく読みました。
作者からの返信
この作品は元々リアル路線で考えていて、獣も実在するものを考えていました。そのため竜をテーマに切り替えた後も、獣らしさが残った感じです。
この作品では善悪を分けることはしなかったのですが、現代人の感覚だと竜追い寄り……というか、八神の感覚が現代的なのかなあと自分では思っています。ラスト、イサナにはだいぶ可哀想なことをしました……。
お楽しみいただけたならとても嬉しいです。
お読み下さり、ありがとうございました!