また

・・・・ああ ついに こんな金にまで手を出すんか・・・・・

俺が営業をしている店の最寄り駅至近、喫茶店が待ち合わせ場所だ。

薄暗い。いくつかのテーブルに客が座ってスマホやらタブレットをいじくりながら

味のわからんコーヒーを飲んでる。

俺は、うんちの形をしたクリームがのった、名前なんてよくわからんがうんちコーヒーを

頼んだ。運ぶ手に力が入らない。

電話が鳴った。あちこちから借金してるから、1時間に3本ほどかかってくる。

面倒だから、オフにした。音を小さくしながらスタートボタンを押せばいい。

どうせ機械がしゃべるんだ。しかとしておこう。


・・・●●●社長ですか?

はい


金田です、電話でどうも。


どうも


社長、私も何か頼んできます。


  奴らは一番安いものをのむ。


しばらく時間があったので スマホを俺もいじる


奴が戻ってきた。


社長 大きく商売なさっててすごいですね、2代目ですか?


いや一代です。


ええそれはすごい。


奴らような人種に褒められてもやはりうれしい気持ちになる。

今はそういう心境だ。


口の中がからからだ。


アイスコーヒーを口にしても

乾きは止まらない。


貧すれば鈍する とはよく言ったもんだ。




 俺は欲深かったのか?いや そんなことはない。この金だって

正しい経費に消えていくのだから・・・・自己否定が出来ない。

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