第43話 写実主義


 桃山時代に長谷川等伯と言う画家がいた。

 

 七尾城主畠山氏家臣、奥村文之丞宗道を父親とする長谷川等伯は、仏画、肖像画、古典的水墨画で著名な文化人だった。


 長谷川一門にあって、西洋画の写実主義絵画、油絵を学んだ少年イルマンのカノンと言う小悪魔の花園。


 油絵具の亜麻仁油。


 麻科の大麻の花園で。


 薬によって開花した才能か?


 一目見ただけで心の中に映像焼き付け、絵画に残す。


 蛇は執念深い。


 祟った存在を終生追い続ける復讐の念。


 良ければ心眼。


 悪ければ邪眼。


「解せない••••••」


 足利義昭の人相書き。


 首実験。


 知己の者以外にも判る人相書きが。


 足利義昭は天正元年四月、織田信長と講和した時に息子の義尋よしひろを人質に差し出した。


 千尋せんじんの谷に突き落とされたのだ。


 浅井長政は生き延びたの゙か?


 温いお茶。


 甘い小豆袋。


 氷室ひむろとして氷を貯蔵し、管理していた吉田の化け清と。


 西洋画の写実主義の油絵を学んだイルマンのカノンと言う大麻栽培の妖怪は。


 決戦の前に鬼籍きせきに入った。


 高賀茂一族の高久たかひさと言う忍びの者と一人のくノ一によって••••••。


第43話 了


 

 


 

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