私のプロットの書き方(過去の自作引用あり)

 笑えるくらいに長編のプロットが進まないので、気分転換にエッセイを更新します。

 いや、本当に進まないんです。この二人はあとどのくらい立ち話してるつもりなんだろ、なんて思いながらプロット眺めてます(眺めずに書けという話)。


 ちなみに、私のプロットの書き方は、台詞のみで書く部分もありますが、全体としては小説本文を簡略化した感じです。どういう意味かといいますと、実際に見たほうが早いです。

 ということで、適当に既存長編のプロットと完成稿を載せます。キャラ名や創作単語は省略してます。



【プロット】※判読不可は字が汚く読めなかった



ページをめくる、しずかな※音(判読不可)、机、


ふと、

「……お前、(役職名)になって少し変わったよな」

「そうか?」

「……知ってると思うけど、噂がたってる」

真剣な顔、Aを見る。Aは本をめくってる。それを見つつ、「そうか」とだけ。

B、ややあって、本に視線。



【完成稿】



「少し前から思ってたけどさ」


 本をめくるかすかな音に、Bの声が不意に混じり込んだ。


「お前、(役職名)になってから変わったよな」

「そうか?」


 本に目を通したまま問い返す。


「いや、良くも悪くもお前らしいんだよ。あの子を助けたことはさ。けど、なんていうか……前より少し冷たくなった気がする。俺の言葉にもあんまり返してくれないし」

「…………そう、かもな」


 その答えを聞いて、Bは本から顔をあげるとAの方に目を向けた。

 Aの顔には何の表情も浮かんでおらず、何を考えているのか読みとれない。その目は本に落とされたままだ。


「この数ヶ月色々とあったからな、仕方ないとは思うけど。(役職名)は責任の重い仕事でもあるし。ただ、知ってるかもしれないけど、五日ほど前から妙な噂がたってる。○○の件で」

「下らない噂を、君も信じるのか?」


※中省略


「そうか。……あまりに噂がひどいようなら、対処するつもりでいる。気遣いは無用だ」


 Aは話を打ち切ると、手にしていた本を元の場所に戻した。カタっと音が響く。

 Bはその様子を真剣な眼差しで見ていたがそれ以上は何も言うことなく、自らの作業に戻った。






 という感じで、台詞と地の文を足してはいますが、流れとしてはほぼプロットのまま、完成稿を書いていることがわかるかと思います。

 私の場合、プロットから大きく逸脱することはあまりないです。プロットから逸れても少しだけ。

 予定を変更してシーンを削ることはわりとあるかもしれません。シーンを増やすことはあまりしないですね。何回も読み返して、説明不足だと感じることがあったらシーンを追加する感じです。いずれの場合も、ストーリーの筋が大きく変わることはありません。


 プロットは全てノートに手書きです。

 読み返して修正点などがある場合は、赤ペンで横に書きます。それでも書けないくらいの変更点は付箋に書いて横に貼ります。

 今構想中の長編はすでにいくつか付箋をペタペタしています。物語は全然進んでいないのに、先が思いやられます。


 近況ノートにプロットの写真を載せればわかりやすいのでしょうが字が汚いので……(自分でも読みにくく解読することがある)諦めました。恥ずかしい。実際、今回引用したプロットでも読めない字があったので判読不可としました(笑)。

 読めない時は本当に困るので、皆さんも手書きでプロットや設定を書くときは気をつけて下さいね。


 ところで、私のプロットの書き方は時間がかかります。台詞だけでなく、地の文も少し書くので。場所や天気、キャラの表情や仕草……、思いついていることは書いておきたいと思ってしまうんです。

 ただ、以前書いた10万以上の長編は、本文自体は一ヶ月半とそこそこ早く書けたので(個人的には)、プロットに時間がかかる分、本文は早く書きやすいのではと思っています。そうすると、今の方法でもいいのではないかと思ったり。

 なお、短編の場合だと、プロットがないこともあります。最近書いた短編も直接書きながら修正したパターンですね。


 ということで、プロットについてでした。今度エッセイを更新する時には、プロットが進んでいることを祈ります(多分進んでない)。今回もありがとうございました!

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