第58話 『オークション準備』
朝一番に執事のネルソンさんが寝室に来て
「奥様申し訳ございません。昨日オークション出品の品物の出品の順番をお聞きするのを忘れておりました。出品の順番はどういたしましょうか?」
と聞きに来たので、ユリアナは俺に視線を移すからしかたなく
「ダイヤモンドダガー、エメラルドタイガー、ダイヤモンドドラゴン、レインボーフラワー、龍の涙の順番で提出してください」
とお願いすると執事のネルソンは
「招致しました」
と一礼して寝室を後にし、早速馬車でオークション会場に出発していった。
その後
『コン』
『コン』
っとドアが2回ノックされた後
「奥様お食事のご準備が出来ました」
メイドのレイラが呼びに来たので一同が食堂で食事を食べた後、帰ってきた執事のネルソンさんにオークションの進行について打ち合わせ。
父親のダリウスと長男のエドワードはボードゲームにあれから夢中で今日一日は王都のこの屋敷でリバーシのゲームをして遊ぶのでオークション会場には行かないらしい。
長女のミシェルは『キーちゃん』と一日遊んでいるという事でミシェルも行かない事が決定
結局、オークション会場に行くのは俺とユリアナ、そして執事のネルソンさんの3人だけとなった。
騎士たち10人は1日空いたために王都見学をするらしい。
オークション会場は王城から西に広がる公園の脇に建つ5階建てのホテル、ナテラス横に併設された円筒形の石作の建物の中で行われる。
俺達の馬車は10分後その5階建てのホテル・ナテラスの前で馬車を降りホテル・ナテラスで受付をすると受付に初老の男性が歩いてきて
「私は
と言って高さ7メートル広さ縦20メートル横15メートルはある会議室へと案内された。
うんうん!!ダイヤモンドドラゴンって高さ5メートル長さ10メートルはあるもんな!!
高さ5メートル長さ10メートルのダイヤモンドドラゴン
高さ3メートル長さ5メートルのエメラルドタイガー
を会議室に出すと・・
「こ・・これは凄い。エメラルドタイガーはなんとか持ち帰れるでしょうが、ダイヤモンドドラゴンを持ち帰る事が出来るマジックバック持ちはかぎられるでしょうな」
と少し引かれてしまったようだ・・・
あの宝石泥棒がとって帰れなかった位だからな。当然と言えば当然か
意外だったのは
ダイヤモンドダガー
30階層目のボスが怒涛のように攻撃してきた武器の一つ
俺は見た目ダイヤモンドだとばかり思っていたが
オークショニアーのドレイヴンさんが
「一番最初にオークションされるこのダイヤモンドダガーと言われておりましたものですが私が鑑定しますとダイヤモンドではございませんでした。ダイヤモンドとは別物の未知の宝石でございます。
正式名称はエクスターナル鉱石という宝石で出来ているようです。
切れ味も物凄くミスリルの剣であれば簡単に切り裂けるようですよ?
ですので名称はエクスターナルダガーとしてオークションへ出品させていただきますね」
と驚愕の結果を説明してくれる。
『俺の鑑定もまだまだレベルが足りないな』
そしてさらに
「このレインボーフラワーですが、これもミレイア鉱石という未知の宝石ですね。そして『龍の涙』と言われましたこの宝石もエレメント鉱石という未知の宝石になります。
もうユリアナ様が『宝石のダンジョン』を攻略された事は周知の事実として知れ渡っておりますから、ストレイア公爵家のユリアナ様が『宝石のダンジョン』を攻略し持ち帰った品として大々的に紹介した方が現実味がございましょう。お名前を好評しても宜しいでしょうか?」
と聞いてきた。
ユリアナはそんなドレイヴンからの報告に
「ええそれでお願い致します。ここに来る宿屋でも10人程の宝石泥棒を捕まえましたからもう私が『宝石のダンジョン』を攻略したのはしられてしまっているのでしょう。問題ありません」
と言うと
「あの宝石泥棒が一網打尽になったという噂は本当でしたか~王都で手配書が回っていた宝石泥棒が全員捕らえられたという情報が流れまして、本当かどうか信じかねていた所でした」
とオークショニアーのドレイヴンさん
そんな話をしてオークションの注意点などを聞いてドレイヴンさんとの会話を終えた。
やはりレインボーフラワー、『龍の涙』の宝石は今日の目玉らしく、俺達のオークション順番はトリで一番最後に出品となったようだ。
ダイヤモンドダガーと思っていたものが道の宝石でエクスターナルダガーだった為に高値になる事が予想される為、順番を一部変えたら良いんじゃという事で、オークションの順番をダイヤモンドドラゴンの後にエクスターナルダガーを出品する事になった。
なので出品順はロットナンバーを変更して
エメラルドタイガー がロット121番
ダイヤモンドドラゴンがロット122番
エクスターナルダガーがロット123番
レインボーフラワー がロット124番
『龍の涙』 がロット125番
という風になった。
ロットナンバー125番まであるって事は125商品のオークション商品があるって事か・・・
一つのロットナンバーで複数商品有ったら商品数はもっと有るって事なんだろうけどな!!
俺達の商品がオークションに出されるのはお昼から位になるって言っていた。
そしてオークションに参加したいならと、オークションに参加できるオークショニアーのドレイヴンさんに582番のパドルナンバーを渡された。
つづく・・・
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