第52話 『宝石ぬいぐるみに名前を付けたようです』
4日で王都アトレシアまで行かなければならない。
王都アトレシアまでエストレイアの街から200キロ
一日50キロを走破したら良い計算になる。
丁度今はお昼時、エストレイアを出てから丁度半分の25キロ程度は走破しているっぽい。
今は街道の脇の馬の休憩場所がある水飲み場
馬車の馬達を外して従者が馬に水を飲ませている所だ。
俺の異空間収納は特別製らしく、皆のマジックポーチとは違い中に入れた物がそのままの状態で保存されているっぽい。
『つまり中に入れた物の時間が経過しない!!』
なので、お城の料理人に10日間分の間の食事を作る傍から異空間収納に収納し出来立ての状態で格納している。
此処に集まっているのは騎士10人、従者2人、そして馬車に乗った俺達5人とメイドのレイラ
少人数なのでみんな一緒に食べたほうが効率的という単純な発想だ。
異空間収納からテーブルと椅子を出して異空間収納から出来立てのスープ、ポトフ、そして焼き立てのパン、チーズをテーブルに人数分並べて食事。
流石にメイドのレイラが恐縮して
「私にも何か手伝いをさせてください」
と頼まれて、紅茶を皆に注いでもらっている。
「しかしキリスの異空間収納のスキルは便利なものだな~馬車で移動しながら出来立ての食事を食べれるとは思ってもみなかったよ」
と父親のダリウスが食事をしながら感心したように話してくる。
ステータスの事はミスっちまったけど・・
俺のこの世界のステータスってどうなんだろうな?
『Virtual reality world』のゲーム仕様がそのまま残っていたのはラッキーだった。
ユリアナとミシェルは俺が作ったぬいぐるみのキ○○ーちゃんを抱き抱えたまま食事に夢中
早速名前を付けたようだ
ミシェルは『キーちゃん』
ユリアナは『リスちゃん』
何でと聞くと!!
『キーちゃん』と『リスちゃん』を足すと俺の名前『キリス』となるって事らしい。
よくまあ~考えたものだ!!
思わず感心しちまった。
『キーちゃん』と『リスちゃん』の宝石ぬいぐるみは仲良くユリアナとミシェルの間にちょこんと椅子に座り何か楽しそうに踊っているように見える
食事をしている騎士や従者、そしてメイドのレイラも驚いちゃってるよ・・
それにしてもこの場所に馬車を止めた商隊の人達や旅人達も2匹の宝石ぬいぐるみを見て口をポカ~~~んと開けたまま驚いちゃってるよ!!
『この宝石ぬいぐるみ本当にだいじょうぶだよな?』
2匹のぬいぐるみを見ていると、ユリアナとミシェルが夢中になるのも解るような気はするな!!!
つづく・・・
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