第36話 『8つ目の龍の首』

確かに7つの首を完全に切り落としたハズなのに、7つの首が音を立ててダンジョンの床に落ちた後、直ぐに7つの首が治療されて元通りになってしまった。


『何故だ!!』


『何故なんだ!!』


7つの首を全部落とせば、終わるんじゃ無かったのかよ?

何か俺達は見逃している!!

『何なんだ?』


『何かを見落としている?・・ハズ!!』


『俺は何を見落とした???』


そう考える間も


赤い龍の首が灼熱の炎を吐き

黄色の龍の首が俺達に黄色い宝石の槍を怒涛のように打ち込んできて

青い龍の首が俺達を飲み込もうと突っ込んで

緑の龍の首が水で鋭い刀のように俺達を切り刻もうと襲って来てる。

白い龍の首が氷の礫を打ち込んでくる。


段々と多様化する奴らの攻撃に俺達の疲労はドンドンと溜まってきている。


「あ・・透明な弾が怒涛のように打ち込まれてきてたな・・」

と俺が言うとユリアナが空かさず

「胴体の方で透明な何かが蠢いている感じがするの」

と教えてくれる。


「蛇・・みたいにうねうねしてるぞ・・いやあれは透明な首だ!!」

「奴らは8首の龍だったんだ!!道理で7つの首を落としても死ななかったはずだぜ」


「え~それって、詐欺じゃん~卑怯だよ~」

ってユリアナが思わずブーイング

まあ、戦いに卑怯も何も、戦いは勝てば良いんだから、卑怯っては言えないな・・

けど、まさか透明な8つ目の龍の首が居たとはな油断してたぜ。


怒涛の8首の龍の攻撃が続く

透明な龍の首はフェイントで透明弾を打ち込んでくる。

油断している時に限って、ここぞとばかりに攻撃って酷すぎね?



俺は防御に専念

ユリアナは襲ってくる龍の首を次から次に斬り飛ばしてゆくが次から次に回復されて、元の状態に治療されてしまう。


息をつく暇のない程の攻防

攻撃はユリアナ!!

俺は防御に専念!!


そんな中!!

「キリス私もうダメ~~~魔力切れ~~」

とユリアナがギブアップ!!

「おいこんな所で根を上げんじゃね~~」

「ダメダメダメ~~もう1時間もこんな攻防が続いてるのよ!!私の魔力量じゃもう無理~~」

泣き言を言ってもう動かない。


「くそっ、こんな時にどうすんだよ~そこでじっとしてろ!!」


と言って俺は兎に角、防御に専念



そんな中

再度、不可視の弾丸が俺達を襲う

怒涛のように、多重展開された防御シールドが凄い勢いで削られてゆく。


『今度は不可視の弾丸の攻撃が長い!!』


何時まで続くんだ!!

おまけに黒い龍の首が・・

真っ黒な呪詛を大量に吸い込んだ呪いの槍を出現させ打ち込んでくる。




『間に合わねえ!!』

俺は間に合わない苦し紛れに!!


異空間収納を開放


真っ黒な呪詛を大量に吸い込んだ呪いの槍を次から次に異空間収納してゆく。


『これ使えるかも!!』


試しに


白い龍の首と緑の龍の首が同時に俺達を喰らおうと突っ込んでくる!!


異空間収納を開け白と緑の龍の首を異空間の穴へ


『異空間の穴へ首を突っ込んだ状態で異空間収納を閉じる』


閉じられたい空間収納

瞬間、必然的に白い龍の首と緑の龍の首は俺のい空間収納に収納され、結果的に切断


「キリス何をしたの~~~」

と何をしたか解らないユリアナが聞いてくる。

「タダ異空間集のして閉じただけだぞ!」

「あ~そういう事~」


理解はしてくれたのは良いんだけど・・

俺一人じゃキツいぞ・・

でもユリアナに言える状態じゃないしな。


一瞬で蘇る白い龍の首と緑の龍の首

そして今度は同時に7つの龍の首が同時に各龍の首と同じ色のキラキラと輝く宝石の礫を俺達に撃ち込んでくる。

『面倒になって総力戦やってきたのか?』


「ガリ」

「ガリ」

「ガリ」

「ガリ」

「ガリ」

「ガリ」

「ガリ」

「ガリ」

「ガリ」

「ガリ」

「ガリ」

「ガリ」

一気に破壊される俺の多重展開したシールドが壊されてゆく。

「うをぉ~~めちゃめちゃヤバイぞ!!」


ユリアナは逆に

「綺麗~~」

と感動してんだが!!

「「冗談じゃね~~ぞ~~」

と俺は言って異空間集のを前面に広げる。


一気に格納されてゆくヒラッキラッの宝石達

だが・・

7本の首から打ち出される宝石の礫は止まる事が無く延々と打ち出されてくる。


「何時まで続けるつもりなんだよ!!打ち止めって言葉知らないのか~~」

と俺は思わずブーイング!!


透明な龍の首は本体の前で体を守っているようだ・・

透明な龍の首がもしかして本体?


今は、そんな事を考えている場合じゃないか。

兎に角、全部の首を落とせばコイツだって死ぬだろ!!


『同時に8つの首を落とすって難易度高すぎだろ!!』


でもやるっきゃない!!

俺も魔力量はまだまだ大丈夫だが、処理能力がそろそろヤバそうだ!!


一気に殺るしか無いが・・・

『結局アレを使うか?』


問題は透明な龍の首!!

アイツの頭の場所が気配感知でも掴めない!!

『もう勘・・・だな気配で殺るしかない』



未だに7つの龍の首はヒラッキラの宝石の礫を俺達に向けて撃ち込んでいるが、異空間収納ですべて収納!!


7つの首に向けて一気に自爆の魔道具を自爆ボタンを頭に向けて射出


ボタンには

『変態野郎は爆発しろ~』

と書かれている。

一応俺の意趣返しだ!!


7つの龍の首に自爆ボタンが当たり


「ドゴーーーン」

「ドゴーーーン」

「ドゴーーーン」

「ドゴーーーン」

「ドゴーーーン」

「ドゴーーーン」

「ドゴーーーン」


っと7つの龍の首が同時に破裂

まさかの大爆発に

「キャーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー」

っとユリアナの悲鳴が40階層のボス部屋に響いた。



それと同時に俺の両刃剣が胴体付近に居ると思われる透明な龍の首の辺りをめちゃめちゃに高速で回転させながら飛ばして切断?


『そう下手な鉄砲も数打ちゃ当たる?』

的ないい加減なデタラメな案だ!!


だってもう俺疲れて考えられねえ~~~!!


7つの自爆用魔道具『変態君』が膨大な爆風と爆炎を上げて40階層目のボス部屋を包む

『変態君』とは俺が名づけた。

だって自爆用魔道具ってどう考えても変態だろ!!


俺はシールドでユリアナと俺を覆い防御

濛濛と上がる爆炎

7つ一度に爆発だからな~


殺ったのか?

それとも・・・


これで殺れていなかったらもう無理!!ぜって~~無理!!


つづく・・・

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