第24話 『宝石のダンジョン突入目指せ30階層!!』
今俺達が居るのは『宝石のダンジョン』1階層の中間当たりだろうか?
冒険者のパーティーの戦い方を見ながらこんな所まで歩いて来てしまった。
1階層の魔獣としては、昆虫系の魔獣が大半をしめているみたいだ。
1階層は特に水晶系のモンスターが半分以上を占めている。
約2割がエメラルドモンスター
エメラルドモンスターは大半が大人の体程もある蜂
そしてルビーモンスターは一匹で大人の大きさ位もあるアリ系のモンスター、強い顎で噛み砕く。体も固くて普通の剣では切り裂く事も出来ないだろう。
この1階層に居る宝石モンスターは大きさが半端ない!!それに硬い!!
1階層でそんな希少な魔獣だけを実力差も考えずに無謀にも挑む冒険者達
そんな冒険者は数分の内に魔獣によって魔獣の食料へと変えられてゆく。
俺とユリアナはというと、全然魔獣が俺達を襲ってこない!!
なのでのんびりとダンジョンの中を歩いている状態だ。
無理して強い奴と戦うよりも、弱い冒険者が次から次に『俺達を食ってくれ』と自分達からやってきてくれるのだ!!
モンスターとしては入れ食い状態って感じだな。
そしてもう2階への転移結晶が設置されている所までやってきた。
俺とユリアナは転移決勝に触り、2階部分に転移
2階は1階の森林エリアと違って木々が点在する林のエリア
見通しが言い分、隠れる場所が無い為に、魔獣に見つかれば即攻撃される。
2階エリアに来ると冒険者の数が格段に少なくなっている。
殆ど人の姿が無いと言っても良い。
俺とユリアナは空中に浮遊し空中を亜音速でぶっちぎる。
30階層まではノンストップの予定だからな!!
下の林の中に見えるのは30匹近くのルビー狼の群れ
あの群れを撃破するには剣技だけではまず突破は不可能だろう。
この階も何も襲ってこない。
3階 草原ステージ
4階 沼地ステージ
5階 湖のステージ
6階から8階は洞窟のステージ
9階にの階層に入った瞬間、大量のダイヤモンドゴキブリが強酸を振りまいて襲ってきた。
いくらダイヤモンド製のゴキブリと言えどご遠慮させて欲しい。
9階に入った瞬間にそこらへんを埋め尽くすダイヤモンドゴキブリを目にしたユリアナは盛大に
「キャーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー」
と悲鳴をあげた瞬間俺を抱きしめて、あやうく窒息死する寸前だった俺
いくら幸せな死に方と言われようがそんな死に方はしたくない。
それも大量のゴキブリの中なんて!!
ダイヤモンドのゴキブリは結構綺麗な作りでブローチに丁度いい感じだったのだが、余りにも形がシュールすぎて、ユリアナも欲しいとは言わなかった。
『はたしてゴキブリダイヤモンドブローチなんて売れるのだろうか?俺はあのワサワサと蠢いていた数千万匹のダイヤモンドゴキブリを取って帰ろうとは思わなかったのだが・・・』
そして迎えた9階層のボスは高さ5メートル以上は有るエメラルドゴーレム
エメラルドゴーレムはエメラルド製の槍をこれでもかと投槍してきた。
ただ、俺とユリアナで投槍してくる槍を尽く弾いて魔力切れぎみになった所を俺のオリハルコンの長剣で一刀両断。
10階層から19階層は水辺のステージ
蛇系の魔物やワニ系の魔物、象やカバなんかの魔物だったがそこも速攻空中を爆走して殆ど戦わず終了。
20階層目のボスはルビーの全長20メートルはありそうな巨大ヘビ
面倒なので魔力を這わした長剣を回転させて輪切りにし異空間へ瞬間格納
その後、ひたすら空中を走破し無戦闘で待望の29階層を走破し30階層目のボス部屋!!
「きゃ~~キリス30階層目よ!!待望のボス部屋よ~~~まってて私のレインボーストーンちゃん~~~キリスどうしよぉ~~どうしたらいい~こんなにドキドキしちゃって心臓壊れそう~~~」
って俺を胸の中に抱きしめてるんだが
「死ぬ!!死ぬ!!死ぬ!!死ぬ!!死ぬ!!死ぬ!!死ぬ!!死ぬ!!死ぬ!!死ぬ!!死ぬ!!死ぬ!!死ぬ!!死ぬ!!死ぬ!!~~俺をボス戦の前に窒息死させないでくれ~~~!!」
と半泣きになっていたのは秘密にして欲しい。
「また分厚い鉄の扉だな」
ユリアナはワクワクしながらボス部屋の分厚い鉄の扉をゆっくりと開けてゆく
中は真っ暗で何も見えない!!
そう思った瞬間
『ボッ』
『ボッ』
『ボッ』
『ボッ』
『ボッ』
『ボッ』
『ボッ』
っとボス部屋の青白い炎が一つ一つ火が灯ってゆき、ボス部屋の中にいる物の正体が顕になってくる。
その部屋にいた者は・・
体長さ10メートルはあろうかと思われるダイヤモンドゴーレム、青白い照明の火の揺らぎに青白くキラキラと体が輝いている
俺とユリアナが30階層に繋がるボス部屋に入ると扉が自動的に締まり俺とユリアナはお互いに短刀2本長剣1本を体の周りに浮かせて臨戦態勢
俺は
「ユリアナ最初の打ち合わせ通り30秒毎に攻撃を変わるぞ良いな」
と確認だ
「解ったわキリス!!レインボーストーンを手に入れるまでは絶対に帰らないからね~」
とダメ出しをしてくるユリアナ
『最後までブレない奴だぜ』
ダイヤモンドゴーレムの前面にダイヤモンドランスが次々に現れ、次々に俺とユリアナに向かって投槍されてくる
『シュッ』
『シュッ』
『シュッ』
『シュッ』
『シュッ』
『シュッ』
『シュッ』
『シュッ』
『シュッ』
『シュッ』
『シュッ』
俺達に向かって目にも止まらない速さで投げられるダイヤモンドランス
俺はそのダイヤモンドランスを尽く3本の剣を魔力操作して跳ね飛ばす。
投げられたダイヤモンドランスを尽く跳ね飛ばされたダイヤモンドゴーレムは
足を交互に上げて
『ドスン』
『ドスン』
『ドスン』
『ドスン』
『ドスン』
『ドスン』
っと地団駄を踏んで悔しがっている。
まるでゴリラみたいだ。
『言わないけど・・』
俺は
「ユリアナもう30秒だ交代だ」
といってユリアナに防御を交代
そしてさっきよりも数多くのダイヤモンドランスを空間に埋め尽くすほど出現させたダイヤモンドゴーレムは
『シュッ』
『シュッ』
『シュッ』
『シュッ』
『シュッ』
『シュッ』
『シュッ』
『シュッ』
『シュッ』
『シュッ』
『シュッ』
『シュッ』
『シュッ』
『シュッ』
『シュッ』
『シュッ』
『シュッ』
『シュッ』
『シュッ』
『シュッ』
『シュッ』
『シュッ』
っと次々に投槍を繰り返す。
でもそれも今度はユリアナによって全部跳ね返されて、俺達の前にはダイヤモンドランスの山が出来上がってゆく。
そんなターンを何度も何度も俺とユリアナは交互に繰り返し、俺達の前にダイヤモンドランスの山が出来ると即座にダイヤモンドゴーレムが俺達をその積み重なったダイヤモンドランスの下敷きにしようとその山を蹴り崩してくる。
普通ならばその攻撃にそのダイヤモンドの下敷きになるはずなのだが、俺の浮遊魔法で俺とユリアナは空中に浮いたままだ。
ただ俺達の眼下には蹴散らされたダイヤモンドランスが積み上がり次第に高く空中にうかばなければならなくなっている。
必然的に目線がダイヤモンドゴーレムの目線に近づいてきている。
次第に険しくなるゴーレムの視線
そして戦闘からすでに1時間、避け続けてきたユリアナの魔力の消耗が半端ないよう
ゴーレムの攻撃が止んだ!!
ゴーレムは両腕を上に上げて
『ゴン』
『ゴン』
『ゴン』
『ゴン』
『ゴン』
『ゴン』
『ゴン』
っとゴリラのように胸を交互に打ち付けた瞬間
俺の危機感地が反応
物凄いプレッシャーが一気にゴーレムから発せられ
俺は
「ユリアナ来るぞめちゃめちゃ危なそうなのが来るぞ!!」
と叫んだが
「もうダメ魔力切れ~~私もう指一本動かせない」
と泣き言
「おい死ぬぞ」
「もういい死んでも良いから休みたい」
『くそっこのタイミングで泣き言かよ!!』
俺は危機感知に反応しシールドを多重展開
『多分ユリアナの言っていた宝石絡みの攻撃?』
そんな予言にも似た予感
その瞬間
『ピシッ』
『ピシッ』
『ピシッ』
『ピシッ』
『ピシッ』
『ピシッ』
『ピシッ』
『ピシッ』
『ピシッ』
『ピシッ』
『ピシッ』
『ピシッ』
『ピシッ』
『ピシッ』
『ピシッ』
『ピシッ』
『ピシッ』
『ピシッ』
『ピシッ』
『ピシッ』
『ピシッ』
『ピシッ』
『ピシッ』
『ピシッ』
『ピシッ』
『ピシッ』
『ピシッ』
『ピシッ』
『ピシッ』
『ピシッ』
多重展開していたシールドが次々に物凄い勢いで破壊されてゆく。
「な・・なんだ~~何があったんだ~~!!」
そう叫ぶと同時に俺は物凄いスピードでシールドを再度多重展開
そんな時ユリアナが
「あ~~~~~~~~~~~~~~~~レインボーストーンだ~~!!」
と素っ頓狂な声を上げた。
「レインボーストーンだって~~?何処だ?」
俺は物凄いスピードで破壊されるシールドを再構築しながらユリアナに聞くと
「下、下を見てキリス!!」
ユリアナのその言葉に俺達の舌を見るとレインボーストーンが山のように積み上がっていっている!!
「えええええええええええええええええええ~俺のシールドを破壊してるのはレインボーストーンか~~!!」
思わずそんな素っ頓狂な声を上げてしまっていた俺
俺はあまりの驚きにシールドの多重展開を忘れてしまっていた!!
「キリスシールド!!シールドが間に合ってない~どうするのよ~~」
ユリアナの悲痛な叫びに俺は我に帰ったが・・
『確実に間に合わない!!』
ガトリング砲並に打ち込まれるレインボーストーン弾といった方が良い!!
全ての物を破壊する弾!!
それが無制限に撃ち出されてくる!!
『ヤバイ!!ヤバイ!!ヤバイ!!ヤバイ!!ヤバイ!!ヤバイ!!ヤバイ!!ヤバイ!!ヤバイ!!ヤバイ!!ヤバイ!!ヤバイ!!ヤバイ!!ヤバイ!!ヤバイ!!ヤバイ!!ヤバイ!!ヤバイ!!ヤバイ!!ヤバイ!!ヤバイ!!ヤバイ!!ヤバイ!!ヤバイ!!ヤバイ!!ヤバイ!!ヤバイ!!ヤバイ!!ヤバイ!!ヤバイ!!ヤバイ!!ヤバイ!!ヤバイ!!ヤバイ!!ヤバイ!!ヤバイ!!ヤバイ!!ヤバイ!!ヤバイ!!ヤバイ!!ヤバイ!!ヤバイ!!ヤバイ!!ヤバイ!!ヤバイ!!ヤバイ!!ヤバイ!!ヤバイ!!ヤバイ!!ヤバイ!!ヤバイ!!ヤバイ!!ヤバイ!!ヤバイ!!ヤバイ!!このままじゃ間に合わねえ~~考えろ!考えるんだ俺~~~!!』
その時閃いた!!
俺は異空間収納から思いついた物体を取り出し
「このくそ変態野郎~~これでも食らってその変態鬼畜な性格直してでなおしてこ~~~!!」
そう叫毛びながらダイヤモンドゴーレムの頭の上にそれを投げつけた!!
突然止んだ、レインボーストーン弾の怒涛の攻撃
『俺の魔力で投げた物体をゴーレムが掴み取ったのだ』
ゴーレムは俺の投げた物体をみて首を傾げている!!
そしてそこの書かれた文字を読んだ瞬間
『ドシン』
『ドシン』
『ドシン』
『ドシン』
『ドシン』
『ドシン』
『ドシン』
『ドシン』
『ドシン』
『ドシン』
『ドシン』
『ドシン』
とダイヤモンドの体を真っ赤に染めて地団駄を踏んで怒り出した!!
「あはははっ日本語でも文字は読めたんだな」
といった瞬間
ユリアナが
「何を書いたの?」
と聞いてきたから
「『触るな変態!!』って書いたんだよ」
と俺が言った瞬間ダイヤモンドゴーレムはその文字の書いたボタンを
「フムッ」
っと踏ん張って親指でギュッと怒りを込めて押し込んだ
その瞬間
「ドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドーーーーーン」
と轟音と共に大爆発!!
一瞬でボス部屋の中を爆炎で覆う。
徐々に爆炎が晴れた後には・・・
頭の部分が爆砕されたダイヤモンドゴーレムの首なしの体が残されていた。
空かさずユリアナが
「あの丸い物は何だったの?」
とビックリして聞いてきたので
「ああ~あれか~あれはユリアナがヘソクリ用の地下宝物庫で使えないって言ってたスイッチを押した地点を中心に10メートル範囲にある物を確実に爆殺する自爆用魔道具だぞ?使い方さえ工夫すれば結構使えるだろ?」
俺のその言葉に
「あ~あれ~~うっそ~~ん」
30階層へのボス部屋にユリアナの素っ頓狂な悲鳴が響くのであった。
つづく・・・
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