第19話花瓶
学校に行くと雫の机の上には花瓶が置いてあった。雫が、教室に入ると騒いでいたクラスメイトが静寂の中に閉じ籠った。まるで死刑囚を見送る神父のように哀れむような顔つきだ。
狂は、花瓶を手に取って昇に投げつけた。そして「このクソ野郎!」と叫んで昇に馬乗りになり殴り付けた。「殴りたければ殴れば良いだろ!この二重人格者が!」と昇は口から血を流して叫んだ。昇の鉄錆臭い血で雫と狂の手が染まる。やめろ!狂、これ以上やったら死んでしまうぞ。うるさい!こいつは俺様を死んだ者にしたんだぞ。裏切り者のユ○より酷い奴だ。しんじまえ!しんじまえ!と狂は殴り続けた。
騒ぎを聞きつけた教師数人がかりで雫の体を昇から引き離した。「こいつはユ○だ!裏切り者で金に目が眩んで自殺したユ○だ!」と狂は叫び続けた。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます