第214話

 俺には、解毒魔法関係の知識が無いので耐える事しか出来ない。

 幸い俺には【身体強化】の魔法、【肉体再生】の魔法がある。

 同時に併用すれば、時間はかかるかもしれないが、抗体を体が作れるかもしれない。

 そうすれば、少しは楽になれるだろう。

 それにしても、この毒つよいな……。


 俺は、魔術を使い体の細胞を強化し【肉体再生】の魔法も最大限まで引き上げて、その日は一日治療に専念した。

 

 体の痺れが中々取れない。何度も意識を失いかけながらも必死に耐える。

 今、意識を失って魔法が解除されたら死ぬ。

 そして毒と格闘すること2日後に、ようやく体が楽になった。


 そして、俺は安心するとそのまま爆睡した。

 どうやら、数日の疲れが一気に襲い掛かってた事で俺は一日中寝ていたようだ。


 次の日、海の迷宮リヴァルア攻略のために迷宮を進んでいると俺を以前、攻撃してきたガンガゼが居た。

 俺を認識すると同時にガンガゼは、無数の棘を飛ばしてきたが俺は、また避ける練習をする。


 そして毒を食らい回復し毒を食らいを繰り返す。

 

 そして――少しずつだが対応が出来るようになっていく事を俺は実感する。




 ――そして5日後。

 飛来してくるガンガゼの針を、素手で全て弾く。

 そして足の運びは最小に! 体はまっすぐに直線状にして摺り足で進む。

 そしてガンガゼの体――針と針の隙間に手刀を振り下ろし外郭を叩き割りガンガゼに似た魔物を倒した。


 俺は魔法に頼らず、倒せたことにため息をつく。

 すでに、ガンガゼの神経毒を受けてもまったく毒を受けなくなっていたが、やはり飛ばされた棘を全て弾き倒すと満足感と言うか達成感が違う。


 今日は、ウニとホタテとサザエに上の階から取ってきた蟹とエビでお祝いをしよう。

 

 明日からは、海の迷宮リヴァルア5階の攻略だな。


 

 

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