第35話

「ユーガス様、武器が次々と破壊されていきます!」


「おのれ!異教徒の悪魔どもがあああ」


「―――ぼ、ぼくのセカンド伝説の剣がああああああああああ」


「きゃあああああ、勇者様しっかりしてください!」

 などなど、色々と悲鳴が聞こえてくる。

 っていうか何だよ?セカンド伝説の剣って、そんなに何本も伝説の剣があるのかよ。

 突っ込みどころ多すぎだろ。


「くそ!よくも僕の伝説の剣を2本もだめにしてくれたな!!」

 金髪の美形ハンサムが怒りのあまり俺に向かって一直線に向かってくる。

 その表情は、絶対許さない!僕の愛剣を返しやがれ!という怒りに燃えているのが分かる。

 実際、勇者といわれていた男は俺を睨み付けて。


「このユークラトス=ジャックバウアーの名にかけて魔王ユウマ!貴様をたおうあああああああああああああ」

 叫びながら堀の中に落ちて濁流に流されていった。


「ゆるざない!ぎざまだけはがぼぼぼぼぼ」

 そのまま水に流されて俺の前から勇者ユークラトスは姿を消した。

 鎧は、破壊しておいたから沈むことはないだろう。

 外側には上がれるように段差つけておいたし。


「勇者様!?貴様何という事を!!非道だとは思わないのか!?」

 何人もの男達が抗議の声を上げてくる。

 俺は、それを聞きながらため息を吐いた。


「全然、非道だとは思わないな。だってお前らもその人数で他国進攻してきたじゃん!それに俺とか魔王だし……魔王が勇者をいたぶるのは普通だろ?」

 まぁいたぶってすらいないけどな。

 勇者が勝手に突っ込んできておいて堀に落ちて自滅しただけだけどな……。



------------------------- 第13部分開始 -------------------------

【サブタイトル】

ユウマVSエルフぽいの


【前書き】

修正日 2017年 5月4日


【本文】

 一人の男がウラヌス十字軍の中から駆け出してきて弓矢を俺に向けてきた。

 その男は以前、俺に長距離狙撃で攻撃してきた男であった。

 長い耳と金色の長い髪に整った顔にスラッとした長身。

 一目でエルフだと分かる出で立ちであった。


「死ね!魔王め!」

 叫びながら矢を放ってくるが。確保しろとか言われてなかったか?と俺は心の中で突っ込みながら飛んでくる矢を見る。

威力は大した物ではないと普通なら誰もが思う。

 だが、俺は知っている。あれが大木すら粉砕する威力を内包しているという事を。

 俺はすかさず自分が立っていた城壁の上から移動し矢をかわす。

 すると矢は城壁に突き刺さると同時に大爆発を起こした。


 高圧縮して作られた壁、強度だけで見ればアスファルトに迫る城壁は粉々になり辺り一面に散らばる。

 もちろん、近くに立っていた俺にも砕かれた城壁が飛んでくるが、全て両手で叩き落とす。


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