R ドラゴンのフィギュア
フィギュア。それは人形のことだ。特に、アニメや漫画のキャラクターをもして作られたものがフィギュアと呼ばれることが多い。
固定デザインのものや手足が可動するもの、パーツを付け替えられるものなど様々あるが、主に飾るために作られている。
今回はそのフィギュアがでてきた話だ。
怪人の術式の破壊に成功した。
これまでの対抗魔法の考えをやめ、術式そのものを攻撃する魔法を新規に開発し、ぶち込んだのだ。
理屈は単純極まりなく、術式の情報位相に波長をあわせた攻撃魔法で攻撃し、破壊し尽くすというもの。
簡単に言ってしまっているが、概念攻撃の類なので割と構築がややこしかった。まあ出来たが。
これにより怪人を破壊……できたが、怪人は自己複製で増えていて追跡するのが大変……居場所はわかっているが確保するのが面倒。術式破壊魔法を
組み込むのが大変そうだ。
まあどうにでもなるか。最悪機神にやらせてもいいしな。
置いといて今日の分のガチャを開けよう。
R ドラゴンのフィギュア
出現したのはドラゴンだった。いや、表面の質感からフィギュアだろうか。
塗料の独特の材質が見て取れる。
そしてカプセルの中にはいった紙にも、フィギュアだと書かれている。
ドラゴンはまさにザ・ドラゴンといいたくなるようなデザインだ。赤い鱗と甲殻に全身が覆われた、翼膜と四肢、角を持つ生物の姿。
は虫類の究極系といった印象を覚える最強種。
うーむ、かっこいい。クオリティの高さから、どこにディスプレイしても映えるだろう。
で、また飾るものだよ。可動しそうなボールジョイントや切れ込みもなし、手で可動させて遊ぶタイプのフィギュアではないのは間違いなさそうだ。
このドラゴンのフィギュアを動かせたら楽しそうではある。
で、これはどうすればいいのか。
なにか手がかりはないかと持ち上げたその時。
フィギュアのはずのドラゴンが動いた。羽を広げ、私を威嚇するように。
それに驚いた私はフィギュアを手放し、落としてしまう。
その落ちた姿は、威嚇した姿のままだった。受け身のようなものを取ったようには見えない。
え、なに……?
もう一度持ち上げる。
すると威嚇のポーズを取り、こちらを伺うように首を動かしている……いや、回したら正面向きに首を動かしていた。
えっと……状況か、あるいは手の形か、触った部位か。
それに反応して、動作を再現している、のか?
立体物ではなく、4次元立体……ってこと?
立体に時間を加えたフィギュアってことなのか?
すごい、けど……説明書をくれ!
後日。兄がドラゴンのフィギュアの操作方法を解き明かしていた。
どうもフィギュアの近くでハンドサインを組み合わせると、それに対応した動きを再生するようになっているようだった。
そのハンドサインの組み合わせ……兄が見つけたものだけですでに100を超えている模様。
……なおのこと説明書をくれ!
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