第78話 スーパーマーケットでテロ発生
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農作物関連のお店→スーパーマーケット
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僕はスーパーマーケットの駐車場でワゴン車を停車させる。
運転席からゆっくりと降りると、オートロック式のカギを閉めて、スーパーマーケットの入り口は沢山の人々でごった返しであった。
一体何が起きているのだろうかと、僕は興味本位ながらに、遠くから見ている。
テレビの報道カメラマンが叫び声をあげていた。
「テロリストです。現在テロリストが立て籠もりをしております。人質は50名のお客様と10名の店員とその社長さん達です。現在警察の特別科の人が交渉しに向かいました」
本当にテロリストが立て籠もりをしていた。
1人の女性がゆっくりと歩いて店舗の入り口に向かおうとしている。
その周りを結構な距離を開けて、名前は知らないけどシールドみたいなものを広げて、民間人または報道カメラマンを守っている。
僕は頭を押さえる。
またグリーンヒーローの出番のようだ。
僕は後ろに下がり、沢山の車があるので、中に人が乗っていないのを確かめ、陰の所で皮膚そのものをグリーンスーツのようなものに変換させる。
グリーンヒーロー通称グリーンマンは立ち上がる。
困っている人がいるなら、戦ってくれようて。
ゆっくりと歩き出す。
沢山の人々がこっちを見て驚きの表情を向けている。
僕の顔はグリーンヘルメットで隠れている。
まさかチートみたいな力がスーツみたくなるなんて、僕は思ってもいなかったよ。
警察の人々が止めにはいる。
「君、ここは危ないからコスプレをしている場合では、って、うおおおお」
警察官は右手だけで持ち上げられ軽く後ろに投げられる。
次から次へと投げられていく。
これじゃあアメコミ展開じゃないか、アメコミ大好きだったよなぁ、とか懐かしみ、
交渉役の女性警察官がこちらに向かって逃げていく。
その後ろを追いかけるようにバズーカの弾が飛来してくる。
僕はそれを右手だけキャッチすると、空にぶん投げる。
空で爆発炎上して、
その場にいた人々は感動の眼差しでこちらを見ている。
僕はみんなに向けて親指を上げてグッドポーズをとると。
沢山の人々は感激して歓声をあげる。
僕は一歩一歩歩きながら、扉がある事を忘れて、メキメキバキバキと扉を破壊しながら中に入る。
「みんなうてえええ、こいつ1人にかまってられるかああ」
【うおおおお、我人民の為に】
よく分からないけど、テロリストの数はざっと10名という所だろう。
四方からサブマシンガンの銃撃弾が飛来する。
まるで豆鉄砲を食らったかのように、すべての弾を弾いていく。
周りのテロリスト達は学ぶ事を知らないようで、次はバズーカを連発、至る所が爆発炎上していく。
煙の中、悠然と緑のヒーローは無傷で立ち上がる。
「う、そだろ」
「やばいだろあいつ」
「おちつけ、人質をとるんだ」
「のんのん、そんな暇はないよ」
僕は指を軽く振ってかっこいいポーズを取って見せると。
地面を軽く蹴った。
僕は現在飛翔マントを装備している。
空中にふわりと浮き上がり、別に超人的なスピードで走ってやってもいいが、そんな事では格好良くない、ありがちなパターンてやつだ。
スーパーマーケットの中で空を飛んだほうが難しそうでかっこいいだろ?
空を飛翔する。グリーンヒーローはテロリスト達にとってはもはや化け物にしか見えないようだ。
「うそおおおおおおお、あいつ空飛んでるぞ」
「早く人質に銃口を向けろ」
「間に合わないだろうがあああ」
「リーダー逃げましょう」
「うるせい逃げるなら1人で逃げろ」
「どうせヒーローつっても、頭に銃撃くらえはなんとかなるだろ、おいスナイパーなんとかしろ」
「了解っと」
まず5名のテロリストを飛翔しながら吹き飛ばす。
まるでピンボールのように弾かれたテロリストはダウンする。
次に3名のスナイパーがいたのだが、スナイパーの弾を避けることはせず。
人差し指と中指指でキャッチすると、それをタバコのように地面に捨て足で粉々にする。
「まじかよおおおお」
リーダーは絶叫をしつつも、僕はにやりと笑いだす。
空を飛翔している。
そうスーパーマーケットの缶詰売場で飛翔しています。
「あいつ人間じゃねーだろ」
「いいから逃げるなよ、俺様が逃げるんだから」
「うるさい俺様だ」
「で誰が逃げるって?」
リーダーと副リーダーの真ん中に僕は到達していた。
右腕と左腕を肩を抱きしめるように、ぽんぽんと叩き、
副リーダーとリーダーはびくびくと悲鳴をあげそうで。
「ちょっと座ってようか」
「は、はい」
「みなさんも少し待ってください」
僕は心の中で、この辺りのスーパーマーケットはここくらいなので、遠くに行くのもめんどくさいし、この後でお店に入れないだろうし。
テロリストが8名ノックダウンされ、頭に星が回っている状態。
副リーダーとリーダーはとりあえず黙らせておいてある。
僕はと言うと、買い物を始める。
グリーンスーツを着用しながら、
るんるんとベーコンやらハムやらバターやら、ラー油やら胡椒やら山椒やら、あらゆる加工品と調味料を回収していく、すでに2個のカートは満杯になり、僕はその2個のカートを収納したものを動かしながら、
まだ足りないと思ったので、10個のカートを引きながら、片端から色々な加工物といい機会だと缶詰など、色々とぶち込むことにした。
「とりあえず君、こっちきて」
女性店員がびくびくしながらこちらにやってくる。
店員達は動いたら殺されると思っていたらしい。
「あと僕はテロリストじゃないので、通りすがりのヒーローですから」
「ヒーローですか?」
「君にお願いがあるんだけど、聞いてくれる?」
「はい」
「まずはお会計をお願い」
「ええええ」
それはびびったからだろう10個カートに2個のカゴ付きなのだから。全てのカゴを清算するのに20分はかかっただろうか、
その間。店員達はえっさえっさと僕のお手伝いをしてくれる。
「グリーンヒーローさんはこんなに買い物して何かするんですか?」
「ん、村を開拓しようと思っててね」
「すごいですね、村を開拓?」
「まぁそんな所、さて僕はテロリストを盾にして出て行くから、その後から付いて来て、みんな品々を落とさないように」
【了解しましたグリーンヒーローさん】
店員達は全員僕の下僕と成り果てていた。
吊り橋効果と言うものがある。
危機的状況に陥ると、その場所で起きた事でその場にいる人と仲良くなってしまう。
つまり死が間近にあり、それを助けてくれた僕の事を親しく感じるという事か?
その助けてくれた人を助けたいと思う、そういうのだっけ?
あまり心理学詳しくないので、
「おーとテロリスト達が自首しにきたのかあああ、全員謎のグリーンマンに捕まったぞおお、な、なぜか人質の店員さんたちが買い物袋を持ってきているぞこれはどういう事だあああ」
そう僕の前には10名のテロリスト達がまるで奴隷のように盾にされている。
50名のお客さんたちは一斉に解き放たれた子供たちのように四方へ散る。
次に店員さん10名が僕を追いかける。
僕は群衆に紛れる。
警察の人々が叫び声をあげて、グリーンヒーローを捕まえろと叫ぶも。
「てめーらはテロリストを捕まえろ」
というヤジが飛んでくる残念ながら僕ですが。
ある区画まで到達すると、店員10名、その中には店長がいる。
店長は頭を下げてくれる。
「色々と有難うございました。この御恩は忘れません」
「いえ忘れてください」
「絶対に忘れません、孫の代まで引き継ぎます」
「それこえーな」
「ではグリーンヒーローさん、色々と元気で」
「その色々とはどういう意味だね」
「まぁ色々です。私たちは警察の人に事情を説明します」
「そうしてくれ」
「彼等は私達を人質にして沢山の物資を手に入れようとしていました」
「つまりスーパーマーケットの品々ってことか?」
「そういう事なのでしょう」
「何に使うんだが」
僕は顎鬚をなでながら、残念ながらグリーンスーツでつるつるだけど。
考える。林介の所属する【盾と剣の組織】とは訳が違うようだ。
色々と考えるのをやめて。
「じゃ」
【では】
10名の店員さんたちが笑顔でいなくなると、僕はワゴン車にせっせと荷物を入れ始めた。
それから巨大倉庫に到達するまで数時間もかからなかった。
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