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「逃げるんじゃよォォ~ッ!」


 おじいさんは、おばあさんの腕を掴むと一目散に逃げ出しました。おばあさんはその勢いに任せて、一緒に懸命に走り始めます。

 けれど、その派手な動きがまずかったのでしょうか、おばあさん達は鬼に目をつけられてしまいます。


「フハハ、面白そうな奴らがおったで。アイツラも捕まえたろや!」

「いいね! おい、そこの2人待て!」

「ま、間に合っておりますじゃあ~!」


 おじいさんは鬼達の言葉を無視して走り続けました。それが鬼達には我慢ならなかったのでしょう。機嫌を悪くした鬼達はおばあさん達を追いかけます。

 鬼の本気走りに人間が敵うはずもなく、逃走していた2人は呆気なく捕まってしまいました。


「これは珍しい元気な年寄りや。高く売れるで」

「はは、違えねえ!」


 こうして、おばあさん達は鬼の手によって遠く見知らぬ外国に奴隷として売られてしまいましたとさ。


(おしまい)



 鬼に捕まって奴隷エンド ED34


https://kakuyomu.jp/works/1177354054894124932/episodes/1177354054894396928

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