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「まずは自分で探してみなくてはのう……」
おばあさんはそう言いながら、今日一日歩いてきたルートをさかのぼっていきます。買い物をしようと各種のお店を巡ったとは言え、ほとんどはただ見るだけだったので、ここまでは財布を持っていたと確実に言えるものではありません。
そのため、覚えている全てのお店を巡る事となりました。
「あのう……この店に財布の忘れ物はなかったですかいのう……」
「えぇと、そう言うのはないですね」
「そうですか。お邪魔しました」
その結果、全く収穫はなし。どのお店でも財布の落とし物は確認されなかったのです。お店で落としたのではなく、道で落としたのかもとおばあさんは歩きながら目を凝らすのですが、結局財布は見つからないまま。
「やっぱりすられてしまったのかのう……」
何も手がかりが見つからない事に、おばあさんはすっかり途方に暮れるのでした。
https://kakuyomu.jp/works/1177354054894124932/episodes/1177354054894316629
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