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「うわあああ~っ!」


 人間の言葉を話し、人間のように振る舞う黒ネズミの存在が怖くなったおじいさんは、その場から一目散に逃げ出しました。幸いにも明かりは続いていたので、その後も迷う事なく走り続けられます。


「はぁはぁ……。どうやら追いかけては来ないようじゃの」


 ある程度走ったところで疲れたおじいさんは心配になって振り返りますが、どうやらあの怪しい黒ネズミは追いかけてきてはいないようです。

 安心したおじいさんの中で、今度は好奇心が疼き始めました。この明るい穴の中を探検しようと思い立ったのです。


「この先は一体どうなっておるのかのう……」


 好奇心の赴くままにあちこちを探検してたところ、何か意味ありげなドアをおじいさんは発見しました。おじいさんが躊躇ちゅうちょなくそのドアを開けると、その部屋の中には様々なお宝が収められているではありませんか。

 大小の宝箱に金貨の山。各種の芸術作品に宝石の数々。今までおじいさんが見た事のないものがたくさんあります。


「ほう、こいつはたまげたわい。この部屋は宝物庫のようじゃ……」


 おじいさんは目もくらむようなお宝を色々と物色していきます。その時、おじいさんのお腹がぐーと鳴りました。色々あってすっかりお腹が空いてしまったようです。

 何か食べ物でもないかと見渡していると、テーブルの上のお皿に置いてあるおにぎりを発見しました。お腹が空いているのもあって、とても美味しそうにそれは見えるのでした。



 おにぎりいただきま~す

https://kakuyomu.jp/works/1177354054894124932/episodes/1177354054894234638

 いやこれは怪しいぞ、食べぬ!

https://kakuyomu.jp/works/1177354054894124932/episodes/1177354054894234751

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