恋する乙女達

 もうなんかメインタイトル変えよかな


 平成16年末



 実咲、沙羅の二人の小学校2年生の少女は、遂にそれぞれの好きな男子に告白した。

 まずは実咲の結果から見てみよう。



「春野さん、好きです。私みたいな子供じゃ相手にしてもらえないかもしれませんが、どうかこの想いを受け取ってください!」



 さて、初めて名前が出てきた実咲の好きな先輩の男の子であるが、この告白に少々戸惑っていた。



「えーと、最近よくサッカー部の練習見に来てた子だよね?まさか俺の事をそんな風に思ってるなんて知らなかったけど・・・・・・」



「本当に付き合えるとか思ってません!でも、ちゃんと気持ちをお伝えしたくて・・・・・・」



「お伝えしたくてとか2年生で言えるのか・・・・・・でも、そうやって俺の事を好きになってくれたのは凄い嬉しい。だけんね、まずはお友達になって一緒に遊んだりしよ」



「・・・・・・はい!でも春野さん、彼女さんは・・・・・・」



「いやいや、あれはただの噂だよ。俺もまだ女の子を好きになるとか付き合うとかよく分からんし・・・・・・」



「そうなんですね・・・・・・では、お友達からよろしくお願いします!」



「う、うん・・・・・・」



 案外積極的な実咲の告白はなんとか上手くいき、今度は沙羅の方である。

 こちらはなんと、自宅に呼び出しての告白という相手の男子にとっては逃げ場のない状況で行われていた。

 その相手の男子というのは無論、俊弥である。



「沙羅ちゃん、急に話って何?」



「あ、その・・・・・・カーブの練習付き合ってくれない?(違う違う、そうじゃないでしょ沙羅!)」



「?なら学校でよかったよね?」



「あ、ちが・・・・・・あのね、私ね・・・・・・(私ったら何ドギマギしてんのよ〜)」



「沙羅ちゃん、顔赤いよ、大丈夫?」



(くっそ〜、なんで言えんのよ〜!そしてトシちゃんも鈍感!)



「本当に大丈夫?」



「だ、大丈夫大丈夫。トシちゃん、顔近いよぉ・・・・・・」ドキドキ



「ごめん・・・」ヒョイ



「あ、嫌って言う訳じゃなくて・・・・・・」



「?」



「(首傾げるの可愛いすぎ!)今日トシちゃん呼んだのはね・・・私の気持ちを知ってもらいたかったから・・・・・・」カァァ



「沙羅ちゃんの気持ち?」



「そう、私ね、トシちゃんの事、す、す、す・・・・・・好きになっちゃったみたい!」



「・・・・・・」カァァ



「(はい、可愛い〜)それでトシちゃんは・・・・・・?」



「僕も・・・沙羅ちゃんが好き!野球やってる沙羅ちゃんはかっこいいけど、今は凄い可愛く見える」



「かわ・・・・・・トシちゃんもだよ!」カァァ



「これで僕達、かれしかのじょって事?」



「そうなるね・・・・・・」



二人とも顔を真っ赤にしながら、沈黙の甘い時間が流れていく。

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