第34話
「ほんじゃ、ちょっとこれ読んで、待ってて」
「なにこれ、黒猫ルート?」
「最近読んでて面白かったからね」
と、夏緒はゴソゴソ何かを造り始めた。
しばらくして。
「ふふーん、ふたりの子どもはあんな性格なのね」
「はい、出来たよ」
夏緒は、出来上がったそれを少女に差し出した。
「これ、カツラ?」
「うん、今日一日これで、なんとかなるだろ」
少女はカツラを付けると、喜んでこう言う。
「ありがと、
「元があったからね」
鼻歌を奏でながら、図書館を去る少女を、夏緒は深いため息をつきながら見送った。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます