第11話
さて、ある晴れた日のこと。
「まったりするねえ」
「こんな日もいいもんさ」
「そうだねえ」
と、夏緒とボクがダラダラしていると、どたどたという音とともに、一人の少女が将棋盤を持ってきて
「夏緒さん、
と、言い出した。
「いいけど、……杏はしばらく待ってて」
「はあい」
数分後。
「おおお、おぼえてなさいですわ~!」
少女が泣きながらまたどたどたと帰っていくと、夏緒は首を振りながら
「終わったよ」
と、タメ息をつきながら言う。
「
ボクは彼女の肩をぽんぽんと叩いた。
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