第2話

派遣会社の営業マンから、介護職専門の派遣会社に登録をし、そこから、介護施設等、斡旋してもらうシステムのあらましを聞き、峰子はまずは登録してみることにした。


登録し、何日かすると、希望条件に近い職場が見つかったので、施設見学の話が来た。


峰子の自宅から、一駅先の駅前にある介護施設は、友達のお母さんが、入所している施設で、以前、何度か訪ねて行ったことがあった。


見覚えのある建物は、親近感がある。


施設長もそこで働いている人達もとても感じの良い印象を受けた。


介護施設からは、二日後に連絡があり、即、採用になった。


最初の一ヶ月は、研修期間だった。

制服もまだ貸与されないので、自前のトレーニングウェアを着て仕事を一から教えてもらう。


峰子にとって何もかもが初めての経験だった。


やはり、最初にカルチャーショックを受けたのは、おむつ交換ヤパット交換だった。

下の世話とよくいうが、そこが一番、大事なことなのだ。


ただ、実はおむつ交換は、慣れると、意外と苦にならない。


むしろ、それより難しいのが、身体介護や認知症の方への接し方だった。


また、介護現場では、日々、介護のあり方が進歩していて、利用者に対しての関わり方もその都度、その都度、変わっていく。


峰子の介護に対する考え方が、勤めて一週間目には百八十度、変わっていた


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