還暦介護
霧谷葉月
第1話
還暦を目前にして、峰子は、介護施設で働くことになった。
夫の裕和が35年勤めた印刷会社を定年退職し、まだ、大学生の長女がいるのにもかかわらず、再就職もせず家に朝から晩までいるようになったからだ。
今までパート勤務だったが、フルで働がなければ、厳しい家計状態になった。
ネットサーフィンで仕事を探していると、ふと、介護職の画面が目に止まった。
実は介護職は、昔から興味があった。
よく3Kとか、5Kとか言われて、条件的にはあまり良いイメージはなかったが、実際のところはどうなんだろうか。峰子は、好奇心も手伝って介護職の求人サイトを開いてみた。
介護福祉士、ヘルパー一級、ヘルパー二級、資格なし。
へー資格なしでも大丈夫なんだ。
介護職に就いている友達が、介護施設に行く前に資格取得の研修に通っていたから、てっきり資格がないとダメなのかと思ってた。
思い切って、申し込み画面から、求人に申し込んでみた。
すると、次の日、すぐに折り返し携帯に電話が入った。
相手は、介護職専門の派遣会社からだった。
申し込み時に、あらあら、希望条件は記入したが、一度、会って、もう少し詳しい話をしたいとのことだった。
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