最終回 永遠無限に繰り返されるtry&errorの果て

この日。

宇宙で何時もながらフリッケフライ号はデブリ回収に勤しんだ、

船長のセラ=カインズは20式でデブリを回収しようとしたが想った寄りも重く押し出し難い。

だからと言ってフリッケフライ号のクレーンアームが届く範囲を超えてる、

ならばと思い20式より質量の大きい隕石を見つけ其を足場にして勢いを着けようとしたが。

コニが、

アイネが、

リッカが、

カイアが、

リボートが、

モニター越しに隕石の裏に筒上の何かが見えた。

無線通信で止め様としたが間に合わず、

20式が隕石を踏むと。

筒が、

爆発して、

20式が、

吹き飛び、

脱出装置が。

作動して、

セラが、

宇宙を、

放り出された。

〔「………………ここは?」

セラの目蓋が開いた時眼下に広がる光景に唖然とした、

其所は何処までも広がる草原。

彼は産まれてからこんなのは一度も見なかった。精々CGの映像だけだった。

だがそれだけで無かった、その地の向こうに突然色んな建物が見えた、

シルヴァランドの豪邸、

ドラスの民家。

テセレアの高層ビル群、

観光船。

火星のドーム都市

アステロイドベルト、

ダウンバーストの発生するあの星。

一体何なのか其が解らない為、建物に入って調べるしか無かった。

中は荘厳な空間だ、

そうとしか言い様が無い。

「誰だ!」エントランスに入って右上に声がした、セラがそちらを向くと、

金髪金目の…セラと同じ顔の人だ、

「えっ?」

「あっ?」

一体どうしてかは解らないエントランスに入ったセラと違い『誰だ』と声をかけたセラはメガネをかけてる。

お互いの名前を言い合って、その後は大広間に案内された、

大広間は長いテーブルにテーブルを覆うクロスがかけられてそのテーブルの周りには色々と個性的なセラが沢山居た、

バカのセラb

中二病を拗らせたセラt

過労でゾンビ寸前のセラZ

根暗のセラn

と『セラ』が来たばかりのを除き50人は居た。

「…そちらとそちらは?」

「此方はセラMでそちらはセラdですセラN」

「はあっ…」

来たばかりのセラは無個性からNと名付けられた、

セラMはある企業の新薬のモルモットを引き受けて秘密の薬を服用した所激しい痛みと熱に襲われ男性だったセラの身体は女性の身体と成った。

[…だからと言ってああなるかね?]

と言うのもセラMは金髪金目では無く金髪碧眼の八頭身グラマー貴婦人だからだ。

一方のセラdは事故で半身を失い其をアンドロイドの部品で補った、

ただそのアンドロイドは女性のでセラdは女性サイボーグに成ったのだ。

[…だから人形の様に振る舞っていたのか?]

「一体これはどういう事で?セラr?」

「私達は何者かに襲撃を受けていまして」

襲撃に遭った事から穏やかでは無いことは分かる。

セラNが椅子に腰掛けようとしたが近くに小刻みな音が聞こえていた為下を調べたら数本の筒と小さな四角い箱、

四角い箱に病状された数字、

考えれたのは。

「爆弾だ!」

皆が慌てテーブルから離れた。

テーブルが爆発で粉々に吹き飛んだ、

「…チィ!勘の良い奴がいたか」

爆発の後に現れたセラは凶悪そうな顔をしてた、

「貴方がやったのか?」

凶悪なセラvは手にナイフを持って襲って来た。

セラvの凶刃に。

致命傷では無いが倒れたのも居れば椅子で防いだのも居た、セラdは左腕で防いだが。完全に左腕が外れた、セラMは胸元が破れた。

「一体何をするんだ!」

「離せ!離せ!」

セラNをセラvを背中から抑えた。2人がもがき部屋の外に転がり込むと、セラvは見当たらず漸く見つけた時は薄ピンクの20式にセラvが乗ってた。

逃げようとした時には何時の間にか黄色の20式に乗ってた。

薄ピンクの20式の攻撃を回避を続けた、

『どうした?何故反撃しない?』

薄ピンクの20式は手に鉄パイプを持って突撃をかけ、鉄パイプを上から下に振り下ろした、が黄色の20式はその腕を抑えた、

「貴方はアレだろイービルの元から去ろうとした泣きじゃくれて仏心で引き留めただろう」

『分かった様な事を』

イービルの態度は他人を小馬鹿にした態度を取ってたが。

それは一生消えないレッテルとハンデの2重苦から来たモノ。

と言うのも彼は宇宙の宝石獅子座L-44星域の生まれと自称してたが、

それは半分正解で半身間違いである。

と言うのは両親のどちらかが獅子座L-44星域出身であるがもう一方がそうで無い所。

異星人同士のハーフの仔。それがイービルである。

この世界の法律では異星人同士の子供を作ってはいけないのだ。

だからその為クローンが限定的に認めたのはそんな理由なのだ。

あくまでその星の産まれなら異種族同士でも問題は無い、

例えばある惑星に人とか鬼とかいて人間の男性と鬼の女性の間に子供が産まれても問題は無いとの事。

セラの場合は両親がれっきとした地球人だから問題は無かった、

その為エクサスを通じて銀河連邦に加盟が決まった際。

向こうの言葉に翻訳した法律に関する資料が届けられる、

色んな人達がソレを理解する訳だ。

そのルールを破って産まれたイービルはこの世界で言う所の事実上の国籍不明と扱われる。

確かにその事はセラNにも遭ったが、彼は完全に振り切ったのだ。

『だったらどうした!』

「だからこそ何だ!」

2機の20式の戦闘は互いが互いに推進材を切らしバッテリーも切らして動かなくなった。

セラNとセラvは仰向けに倒れて言い合った。

「中々やるもんだな」

「そちらもさ」

「…」

「どうしても抜けたきゃエクサスに退職代行の手続きをしておきなよ」

エクサスの業務は条件を満たした惑星での加盟呼び掛けだけで無く退職代行。

技能実習支援。児童養護。介護ヘルパーと民営サービスを行っている。

保有するもののアレで軍隊と勘違いされがちだが、実際は法人団体とされるのだ。

50人のセラ達の前で詳しい経緯をセラvは語った。

その後セラNは皆の前でこう言った。

「えー、この異様な状況は何かと言うと。僕は時折あの時にああであったらと時に想ってしまった事が度々遭ったんです。

ミサイルの暴発迄に時間に余裕を持って逃げれた時もあった、逃げ切れずに居た時も遭った。

アステロイドベルトを迂回出来れば良かった。

目の前の人はクローンでは無かった。

重力の無い場所でのシャトルの整備。

宇宙海賊に対しワープせず逃げ切れたか、それとも奪われたか。

新規雇用をしなかったか。

巡り巡った惑星。

ちゃんとしたアンドロイドを拾えたか。

AFのパイロットが無事に助けたか。

救難カプセルを回収されなかったか。

拿捕されたか。

…そして僕は隕石に不発弾の存在に気付かずに触れてしまい爆発に巻き込まれた際脱出装置が作動してして宇宙に放り出されました、助かるかも知れないし助からないかも知れないしもしかしたらその時の事故で身体を機械化つまりサイボーグ化するかもしれません」

セラdの左腕はセラmに直して貰った。

「ここで皆さんにお尋ねしたい事があります、内容はフリッケフライ号の名前の由来です」

セラbの意見は駄目セラtも当然。

52人のセラ達は何時間か話あった結果。

かつて地球の言葉は多種多様でその中の1つドイツ語のフリッケライ、

英語圏でパッチワーク。日本語では継ぎ接ぎと言うなれば意味だそうだ。〕

名前の由来が分かった時には目が開いた。

どうやら病院に居た様だ、

あの事故で偶然病院船が通りかかったので救助後優れたに処置が施された、

幸い気絶で済んだ様だ。

5人が泣きじゃくったり心配したりで病室は相当響いた。

検査の結果問題は無く現役を続行出来るのと事。

数日後フリッケフライ号は宇宙へと進んだ。

FIN

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フリッケL[□フライ @I-Nameless

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