第34話 追い掛けられっこ

「…ですからレースデバイスの性能に制限が遭ってそれを超える様なモノは」

そう言っても聞き入れてくれなかった、

後日。

何処かの建物の中。建物の外観は絢爛豪華と言って良い、

「…とその様な事を執拗に言われたんです」

「…確かにルール破ったらいけないのに望んでそんな事を」

「本当にどうすれば」

「そう悩むんならデブリ回収業者のマシンを狙ったらどう?良い練習にもなるし」

「幾ら何でも其れは」

「報酬の存在をちらつかせれば引き受けてくれそうな人達も居そうだしね」

「…そうですか?」

「そうですとも」

話を終えた後。

2日前とお馴染み場所、

「旧式のデバイスで彼を確保したら話は聞き入れましょう」

数名が同意した、

惑星プロキオス、

デブリ回収業者グループ所属フリッケフライ号艦長、セラ=カインズは20式作業用デバイスで回収を終えて補給をした後に次の場所へ向かおうとしたその時。

「よぉっ!あんたデブリ回収業者グループのか?」

複数の旧式の作業用デバイスが遮る様に立っていた。

「だとしたら何です?」

「面貸せ」

「デブリ回収何か寄り面白い事あんのにね~」

「お断りします」

セラはこの人達の顔は旧式作業用デバイスのキャノピーで分からないが絶対ろくな事は無い。

宇宙活動免許税Aクラスの所得は簡単では無いならば偽装するのだろう。若しくは悪い仕事に無理矢理させられる。

「野郎!黙ってれば付け上がりやがって!!」

20式に乗ったまま旧式の作業用デバイスに追い掛けられた。

「艦長よりオペレーター!艦長よりオペレーター!」

『此方、オペレーター。アイネ、艦長どうしました?』

「現在現地の人達に絡まれ捕獲される、通報と安全地帯の誘導を!通報を!」

『了解。直ちに…何だリッカ?どうした?』

「何が遭った?」

『…了解通報しました。では安全地帯までのルートの誘導を開始します』

「了解」

『セラ君次は右』

「はい」

20式を走らせたまま右に曲がり。

『次に左』

『直進』

『右』

『左』

『右』

何か変に誘導されてる気がした。

以前旧式の作業用デバイスに追われてる。するといつの間に旧式の作業用デバイスが20式の前に居た、

そのまま正面で捕まえるのかと想ったがそうでは無くそのまま並走してた、

ただ2機の旧式の作業用デバイスと20式とでは走る速度が違うのか2機の間に入る。そうなれば、

だが前方に高架橋が見て差し掛かる瞬間。

20式が跳んだ。

旧式の作業用デバイスのパイロット達は唖然とした、

セラの乗る20式は高架橋に飛び乗り左に逃げた。

つぎ見えたのは泥でぬかるんだ道20式の自作のキャタピラを出して逃走、一方、旧式の作業用デバイスはそのままなのが脚を取られ思う様に進めない,

数時間後。

セラの乗る20式が燃料もバッテリーもギリギリの状態で逃げれたが旧式の作業用デバイスは次から次へとバッテリー切れを起こして機能が止まり動かなくなった。最後の3機も狙ってたが、残量はもう無いのか20式より鈍い。

捕獲しようと突撃してもゆっくり進むのが精一杯で余裕で避けれた、

「はーい今回の訓練はそこまでです」

気の抜けた女性の声がして旧式の作業用デバイス達は膝を着いた。

「あの一体これは?」

セラが機体から降りて訳を聞こうとした。

「ご免なさいね実は」

聞けば旧式の作業用デバイスのパイロット達はR.D.Rのレーサーなのだが此処んところのスランプから出られない事からレギュレーション違反機を欲していた事が遭った。女性の方は言わばコーチで幾ら説得してもレーサー達は聞く耳も持たなかった。

「…そう言えば有りましたね」

何日前の頃艦橋のテレビでR.D.Rの番組の中継で見たフロート機能搭載のレースデバイスの存在、

「その事で私の友人に相談した際『報酬の存在をちらつかせる』と言われてたんですが誰にすればと想ったのですが。1つ思った事が有って」

「と言うと?」

「友人を助けてくれた人達は確かデブリ回収業者グループだった用な気がと」

「…まさか」

そのまさかである

アイネのオペレートが少し可笑しいのは報酬目当てに目が眩んだのだろう、

「ぬおおおおぉぉぉぉぉぉっっっっっっ!!!!!」

絶叫するのも無理は無い。

end

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