第31話 液体の惑星(∵)
今回のデブリ回収の場所は以前知っててもその危険性からセラ1人で行う事にした。
その惑星の名前はスラム、
名前の由来はスラム街とスライムをかけた意味合いで名付けられた。
具体的にどういうことか。
その惑星の殆どが有機物の液体で満たされた、詰まり落ちたら即死確定で有る。
〔複数の増加装甲を着ければ短時間で大気圏突入に耐えれる。は絶対あり得ない〕その為この惑星での作業は人一倍気を付けなければ成らない。
何故この星が発見されたかと言うと。
地球とプロキオスの新航路の調査の過程で発見された為である。
どうしてセラは知ってたかと言うと別のデブリ回収のメンバーに所属していた時に遭遇したのである。当時の作業用デバイスは20式と比べてジュネレーター出力やスラスター推力は遥に劣るモノである。当時セラは衛星軌道上で広い集めたが仲間やリーダーのイービルはそんなセラのやり方を臆病とされ仲間の機体は更に近づいてデブリを探そうとしたのだ、
引力圏に仲間の機体が捕まり助ける事はせず仮に助け様としても引力に捕まりのがオチだった、
望遠で仲間の機体はピンク色の液体に包む様に飲み込まれた。
嘗てのトラウマだが其処へ行かなければ成らないのは仕事だからだ、
「…拾えるモノはだいたいこの位か」
今の所見つかったのはネジ数本程度、
金には成らないが放置するよりはましだ。
「あれは!」
20式のモニター越しに胴体に大穴の空いたファイガが発見された。
現在の銀河連邦の主力機は既に更新されたから方面の方のだろう。
これらも回収した後次の場所へと指示を出した。
次に向かったのは移民輸送船。
つい最近まで交信していたのだがある日突然その交信も途絶えた為捜索する事と成った。
万一の為に厳重に封印した自衛用に簡易レーザーガンを出してコニとリボートの3人で船内に入った。
輸送船に侵入しようにもハッチが開かないロックが掛かってるとかの問題では無い。
電源が機能してないのだ。
やむ無くコニは簡易レーザーガンでハッチをしようとしたがリボートがある所に指を差した、
宇宙船の窓。
確かに窓ならと解り其所を簡易レーザーガンで撃ち抜き穴が空いた。
空いた所から空気が抜けた其所から内部に侵入した。
何が起きたか分からない為真っ先に宇宙船の心臓部と言える艦橋に向かった。
船内はほぼ真っ暗なままな為危険だが3人以外の気配は殆ど無いに等しい、
移民輸送船に侵入して数分どうにか艦橋前の扉にたどり着いた、
扉の近くにあるコンソールを操作しても反応しなかった。やむ無くリモート式時限爆弾をセットして数秒後に爆発。
扉は
壊れ艦橋に侵入出来た。
移民輸送船艦橋、
「…どうだ何か反応したか?」
「駄目です反応しません」
2人が苦心しているリボートある部分を探してた。見つけたのはオペレーター席のサブコンソールパネル。
其を素手で引き千切ると数本のコードを引っ張り出した、
そのコードの芯の金属を包むビニールを破き芯の金属を長く出し、
リボートは自信の左胸元の人工皮膚を剥がし其所から金属の洗濯鋏の様な物を取り出した、
時折リッカはリボートをメンテする際時折何かを組み込む事があるらしい。
具体的に何かは分からない。
今出した金属の洗濯鋏の様な物は端子の類いらしい、
まだマリア=クロード事シアの研修の期間の時の事、重力の合った所で高い戸棚に有る定規を取ろうにもシアの身長では土台が無いと無理。セラとコニも当然だ、
そしたらリボートは自分の腕がマジックハンドの様に一瞬で伸ばして定規を掴むと一瞬で戻った、
その際組み込んだリッカ以外は皆驚いた。
リアクションが一番薄かったのはアイネで逆に大きかったのはコニだ、
この時シアはセラに抱きついた際。
『お兄ちゃん』とおもいっきり言ってた、
リボートは金属の洗濯鋏でコードの金属の芯を挟んだ。
「…」
リボートは暫くは沈黙した、
「起動、出来ない。核融合炉、重水素、ヘリウム3。燃料切れ」
「燃料切れか、其じゃあ動かん筈だ」
コニが思わず愚痴った、
「でも、4月13日までの。レコーダー生きてる」
「其を回収すれば何か分かるかも」
その後宇宙船ごとレコーダーを運ぶ事にした。
戦艦と違い移民の為のモノである為そこまで重くは無い。フリッケフライ号からワイヤー数本を伸ばし巻き付けて新旧3つのソーラーセイルの推力の力で進ませる事にした。
その異動の最中。フリッケフライ号の艦橋の窓越しにまたスラムを見た。
ピンク色を有機物の液体が人間の女性の下腹部から上の上半身が見えた…気がした。
セラが思い出したのはシアが正体を表した時の事。
あの時の彼女の目、誰かと居られて嬉しかったあの目。
そして通信越しでまた会った時の事、
あの時も再開して嬉しい眼差し。
そう思った時、スラムの表面が人間の女性の下腹部から上の上半身の顔がシアに見えた気がした。
表面が変形してまるで女性が抱っこを求めてる様な気がした。これ以上は止めよう。
end
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます