第27話 不明☆○★

デブリ回収船フリッケフライ号は今日も今日とて宇宙の隅っこでデブリ回収をしていた。

よく宇宙に片隅とか端っこ何かあるの?と想うが銀河連邦が指定されてない場所に航行するのは違法行為だからだ、

指定範囲は何れ位かと言うと。

加盟した惑星と惑星を互いに扇状に重ねた際に出来る菱形の範囲である、その分距離が遠いと其だけ範囲が広くなるが短いと狭く成る。ほぼ無制限の広さのある宇宙だと迷子は確実に成る為である。

幾ら指定範囲で遭っても正体不明なモノがたまに漂うのだ、

今回の仕事では戦艦1隻が漂ってたり熱を溜め過ぎたモノまでは無かった。

そうしてデブリを幾つか拾い集めて引き上げ様とした矢先にカプセルを発見した、大きさは人間を立った状態でも入る位の大きさだ。

此れも回収した後の事。

フリッケフライ号艦橋にて。

「…はいでは任せました」

「なっー何してんだー?」

「問題のカプセルの画像を銀河連邦に提供したんです、そしたら分からないとされエクサスにこの画像を提出しておくそうです、だから判明するまで不用意に触るなと警告されました…とっエクサスから返事が来ました、何々?…エクサスでもふ、め、い!!」

「結局解らねえのかよ!?」

「我々はとんでもないモノを見つけた様だな。だが此は悪い予感しか無いが」

「…てっそう言えばリッカとリボートは?」

「…まさか」

セラは急ぎ宇宙服に着替えコンテナに入った。

コンテナ内、宇宙服を着たリッカはカプセルの隙間かスイッチを探した。

中身が何なのか解らない以上やたら弄るのは危険極まり無いのにだ。

「ほんと何してんだ!」

セラが止めに入ったが、

カプセルの側面パネルの内、違う模様を触った、側面のパネルがシャッターの様に開いた。

中には透明なガラスのカプセルと成っていてその中は銀髪碧眼の美少女だ、

服装は長袖のブラウスに手袋スカートの下にパンツを覆うだけのタイツにブーツを履いてた。

ガラスのカプセルも開いた、

コンテナ内は酸素が有るが重力は無いのか中に居た少女はそのまま漂った、

その少女は目を開けると周りを見渡しセラを見た途端。

「お兄ちゃん!」

そう言った途端無重力なのに弾丸の様な勢いで飛んでセラに抱き着いた、

セラが耐えれる訳が無く後ろに飛んだ、幸いコンテナの壁に激突しなかった。

『なーセラって兄妹居たか?』

『リッカは…そうだけど貴女は誰なのだ?』

コンテナ内からトラクタシャトルに通じる扉の上に有るモニターパネルが光り其処にモニター越しにコニとアイネが映ってた。

「知りませんよこの子は!其に僕は一人っ子ですし」

「今知らない子って言われた!酷いお兄ちゃん!」

「いやだからね本当に知らないし初めて出会ったし」

見に覚えが無いのは確実だった、

「誰?あの人?」

銀髪の少女はモニターパネルに映った人達を見て警戒していた。

「誰って?この人達はこの船のクルーで」

『あんたが抱きついてるヘタレ船長のクルーだ』

「…此れでも一応は船長で」

『そーそーすっごい複雑にし過ぎた宇宙船の船長何だよ』

「…人手不足を補おうとして複雑に」

カメラのシャッター音が聴こえた。

「一寸何してんですかカイアさん!」

「…私とお兄ちゃんのこんなの撮影する何て…い、け、ず」

「だから誤解何ですっー!」

宇宙服を着たカイアは銀髪の少女の細腕を左手で掴むと右手に注射器を持ってた、

「なっ何するのよ!」

「採血して身元が解らないと色々困ります」

「助けてお兄ちゃん!」

「だから違いますって!」

「リボート。この子を船長事抑えて」

「ん」

リボートは両腕両足を横に大きく広げて蟹挟みで抑えて銀髪の少女の細腕に注射器の針が刺さる。刺してから採血はほんの一瞬だが、銀髪の少女が悲鳴を上げるのは確実だった、

採血した血液はその後医務室に有る検査機で解析して何かしらのウイルスを抱えて無いを調べた後遺伝子解析をした。

顔写真も解析の際役立つ。

船長が艦橋に居ないとフリッケフライ号が動けない状況だったが、それも終わった。

銀髪の少女の身元が判明したのだ。

『…と判明した見たいで直ぐ迎えが来るそうです。所で貴女?』

「?」

カイアは銀髪の少女にモニター越しに尋ねた、

『すみませんが貴女名前は?』

「…えっ?」

『ですから貴女の名前です!』

「えっ…え~と?」

思い出せ無い様だ。

銀髪の少女の本名はシリナティーア=アルフェア=プロキオス、

銀河連邦に加盟してる惑星国家の第2王女で何故彼女はあのカプセルに居たかと言うとどうやらプロキオス国王の宇宙船が事故に遭った時彼女は訓練で非常用カプセルに乗り込む等を覚えてたのか咄嗟にカプセルに入って難を逃れた。彼女意外の親族達はどうしたかと言うとその事故で亡くなられたそうだ。

『貴女が記憶が無い様ですが家臣が直ぐに迎えに来るそうです』

「やだ!お兄ちゃんといっしょに居るもん」

「我が儘言わないで!」

セラはどうにかして銀髪の少女事シリナティーアを引き剥がそうとしたが中々離れない。

リボートがセラを助けようとシリナティーアの腕を掴んでそのままセラから引き離した。

「助けてよお兄ちゃん!」

「ですから他人ですって其に僕は一人っ子です!」

その後シリナティーアは家臣達に引き取られた。

あの後シリナティーアは記憶喪失なのは長い間カプセルの中に入ったまま宇宙空間を漂った事が原因に因るものとの事、

何故にシリナティーアは自身と年が近いセラを兄と思い込んだかは其処は複雑過ぎて割愛する。

数ヵ月後、

「皆さん初めまして、私は宇宙船活動免許Aクラスの研修で来ましたマリアと申します」

宇宙船活動免許Aクラスの研修は民間の宇宙船でランダムに選ばれるがマリア=クロードの研修はフリッケフライ号に選ばれたとの事、

容姿は銀髪碧眼の少女事シリナティーア=アルフェア=プロキオスに少し似ているが他人のそら似だろう。

「僕がこのフリッケフライ号の船長のセラ=カインズです1ヶ月間の研修しっかり遣って下さい。」

互いに握をした、

数時間後、

更衣室内。

コニはアイネのロッカーの隙間に小さな紙を入れた、その紙はロッカーの中に入りきった。

数分後。

コニは自分のロッカーを開けると小さな紙切れが落ちてた、其を拾い紙を見た、

内容はこうだった。

『確かに間違いない彼女だ』

その内容からやはりと想った、

数分前に何て書いたか、

『どうもシリナティーアに似てないか?』と書いた。

一体何故そんな事をするのか?

艦橋に居る彼女を見てまさかとは想う。

end

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