第22話 専用機

フリッケフライ号が停泊している港にて。

セラが一人何かを作ってた、

デブリ回収業者はただデブリを拾うだけで無くそれらの中で改造してる者が何人かいた、

作業用デバイスのメーカーは商品である作業用デバイスを改造されるとメーカー保証外とされる為か20式汎用作業機器は改造されるのを想定してか『エクストラコネクタ』が用意されてた、

本体を含めオプション類も修理保証に入ってるがエクストラコネクタだけは対象外なのはそんな理由だからだ、

セラが行った改造はと言うとエクストラコネクタを軸にY軸回転ジョイントと複数のダンパー、サスペンション、其処から更にモーターとフレーム。最後はモーター側のシャフトとサスペンションを通じてキャタピラを作った。

「なー何作ってんだ?」

セラが何かを作ってるのをコニが目撃しての一言である、

「こいつは僕の欠点をフォローするのに使うモノです」

「けってん?」

「とやかく此れは地上で使うんです」

最後は塗装して完成。

この改造品が役に立つのがジャングルの湿地帯での事、クレーン車はリッカが運転をするが2機の20式だ。コニのはせいぜい関節にカバーを付けただけだが、セラのは問題のキャタピラを膝側面に付けた。

湿地帯の泥濘に作業用デバイスでも脚を取られるがセラの自作したキャタピラは遺憾無く発揮した、

二重関節の膝を180度曲げて脚を畳み側面のキャタピラを地面に着けた。

内部の機械が回り出だすとキャタピラが動作して前進した。

柔らかい地面だと転びやすいセラの欠点を補う為に作ったモノだ。

このキャタピラで湿地帯も苦無く進めた。

湿地帯での仕事を終えたフリッケフライ号艦橋にて、

「船長!あの自作キャタピラ私の機体の分の用意を頼みます」

コニが珍しく一人称を私と言った上に敬語も使って来た。

「無茶ですよあれは三段階の操作が要るんです」セラはその様に返事をした。

「具体的に何だ?」

「一つ目は脚全体の動作に気にする必要が有るんです。場所と角度に因っては邪魔に成りますし二つ目は脚の動作設定」

「単に折り曲げるだけじゃ駄目?」

「駄目ですバランスを考えてやらないとそれだけでバランスを崩します、最後はシャフト側の制御動作。実は20式のOSにてを加えて無いんです」

「何だよ、其じゃあセラ以外は扱い難いだけじゃないか」

「まぁ確かにそうなるね、でも専用機何か作ったらメカニックが大変だしな」

オペレーター席に腰を掛けたアイネがそう指摘した、

「でも専用パーツのみで済ましてるからそれで良いのでは無いかね?」

「其れはそうだけどよ」

「そうデシよ!大体カスタムチェーンの混成編成何てそれだけでメカニックは地獄絵図になりやがります」

「うっ…分かったよ」

リッカの文句にコニはたじろいた。

「でもあれは強化装備と言うより補助具にしか見えないが」

セラに機体にのみ付けるキャタピラを想像した、

「確かに二足歩行出来るのに車輪は変デスね」

「そんな言いぐさしなくても~」

補助輪の様な扱いを受けてセラは軽いショックを受けた、

「あの~船長?」

カイアが神妙な面持ちで尋ねて来た、

「あの何でしょう?」

「離陸前から湿地帯に存在するかも知れない細菌の検査の連絡が有ったのでは?」

「あっ!そうでした」

直後に通信機から連絡が来た。

連絡を受けた後民間の宇宙船が近づいて来た。接岸後に数名の検疫官の検疫後問題は無かったが作業用デバイスやトレーラーに着いた泥は余所の惑星に持ち込めない為取り除く羽目に成った。

主にマイナスドライバーでカリカリとすっかり乾いた泥の撤去。水は貴重な為使う訳にはいかなかった。乾いた泥は宇宙に捨てた。

end

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る