第14話 ドラスへ

コニ=バスナの故郷とされた惑星ドラスへフリッケフライ号が降り立った。目的はジャンクと化した物の回収だ買い取り金はデブリ回収グループが用意するとの事、

着陸先の宇宙港を兼ねた空港は平らに舗装されたが周りの景色は何処もかしこも岩の山脈だ、

フリッケフライ号の艦橋の窓越しでその光景を見たセラは絶句した、

「うわ~凄い光景ですね」

「だろ、しかも此処だけじゃないこの星全域がそうだ」

「船長、売りに来た人達のトレーラーが来た様だ」

オペレーター席に座るアイネがそう告げるとセラは直ぐに動いた。

「ではコンテナの解放します」

フリッケフライ号の2ヶ所開くコンテナの内の後部が開いた、

船長のセラはフリッケフライ号から降りて売りに来た人と交渉を始めた。

『...うわぁ...大きい』

セラがドラス人男性を見た第一印象がそれだった。

身長2mもあればそう思えるに決まってる、

「俺は建設業の現場監督をしているタケシだ。あんたがデブリ回収業者グループの遣いか?」

「ええ、同所属艦フリッケフライ号の船長のセラ=カインズです」

「早速だが売りたい物があるその分の金で幾らか作業用デバイスを買い換えたい」

「分かりました、早速お売りに成りたい物を」

「トレーラーに積んだ全部だ」

そう言うとそれに呼応する様にトレーラーのハッチが開いた、

中身は数機の作業用デバイスだ。

機械に詳しく無いカイアも動員して売りに出した作業用デバイスの状態を調べた、

「コックピットのキャノピーパーツが外れたのが何機か有りましたので値段は定価の10%下がりますね」

フロッガより古い作業用デバイスの何機かがキャノピーパーツの代わりにロールバーとビニールで形作った程度だ、

「俺等の体型じゃ致し方ないしな」

「ハービー30機の売値は...定価は1機4000万gドルで」

「暫く中古で我慢するしか無いか」

そう交渉を進めた最中、何処か視線を感じた。

セラが視線の感じた方向に目を向けると小さい女の子が居た。

ただこの星の人達は大部分がアレなので言わないが、

「あの子か?」

売りに来たタケシが答えた。

「あの子はロックの従兄弟の子だ、コニを見てロックの妹を重ねたのだろう」

コニはクローンとして産まれた存在だ、だからオリジナルの誰かに似てるのだろう。

売り物の作業用デバイス何機かをフリッケフライ号のコンテナに収用して離陸の準備に入った。オペレーター担当のアイネが管制塔と交信を行った、

「...それでは5分後、離陸を開始いたします」

「セラ~来たか~?」

「はいそれでは次元てん...」

「誰か来た、捕まえた」

離陸前にリボートが侵入者を見つけたらしく捕まえた様だ。

どう捕まったかと言うと背中の襟元を掴んで持ち上げた。

侵入者はコニの大元のオリジナルのドラス人女性だ艶の有る長い黒髪に低慎重、と分厚い胸部装甲。暴れるだけ暴れる程に胸部装甲が揺れる、

「アッ~!」

侵入者の女性は声に成らない悲鳴をあげながら暴れたが逆に意味は無かった。寧ろ胸部装甲が余計に揺れる。

「駄目ですよ~宇宙船に無断で入っちゃ~捕まりますよ~」

宇宙な何かと命に関わり易すぎる、その為、宇宙船活動免許が存在する。

CクラスからAクラスまでが存在する、

Cクラスは惑星の衛星軌道上までが活動範囲とされBクラスは指定された航路の航行までや惑星の軌道上までは可能だ。Aクラスになると銀河連邦管轄の全領域で活動出来る様になる、

Cクラスは取得費と専門のカリキュラムが存在するがB以降に成ると取得費は無料と成る、

ただしカリキュラムの難易度がはね上がる。

フリッケフライ号の乗組員がAクラスの免許取得の最終試験合格にかかった時間は。

アイネはその日の最終試験の当日で合格、セラは三週間、リッカは1ヶ月、コニは半年、カイアは医師免許に極限環境対策の対応試験合格の試験に合格後の更新で乗船可能との事、

リボートに捕まった少女はこう告げた。

「あんたがろっくのいもうとだなんてみとめないから!」

そう言うと、大胆に上着を脱いで逃げた、

脱げた際下着で真ん中2ヶ所を隠した分厚い胸部装甲が無防備に揺れて船から出た。

あの子は何言ってるんだろうとセラは思い脱げた上着はドローンで運び、フリッケフライ号は離陸した。

end

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