第13話 宇宙の隅っこの隅っこ〔〕=

途方の無い広さの宇宙の中デブリ回収船船籍番号BM5656S2フリッケフライ号は今日も今日とてデブリ回収にしそしんだ、

何でそういう事を?というとデブリは放置出来ないのは宇宙での加速はほぼ無制限でしかも止まる事等無いからだ、

その為ネジ一本でも極て危険だからだ。

デブリ回収業者はだいたいデブリを拾っては売ったり直して売ったりする、

おおよそ売る理由が生活の為が本音である。

船長のセラは複数のクレーンアームのモニターを見ながらデブリを回収と艦の航行を同時にしていた、

全長800mの輸送用トラクタシャトルにコンテナとその間に1000mのロケットブースター2段それぞれに放熱板とサブスラスター8基クレーンアーム上下2基、最後部にソーラーセイル。

継ぎ接ぎと言われれば其までかもしれない、

話が戻るが艦の航行とクレーンアームの操作は本来は2人居るはずだが慢性的な人手不足を想定して1元で操作が可能に成ってる、

船外には2機の作業用デバイスがデブリ回収をしていた、

薄紫のコニの作業用デバイスと黄色のリッカの作業用デバイスの2機のフロッガが漂うデブリを回収した。

作業用デバイスの1機種フロッガは脚の長さに対し腕が長いかと思ってたが実は脚を短く畳んだだけでの構造だった、

この様な構造の意味は高い段差や高低差の対策に設計されたからだ。

『またあったぞ~』

通信モニター越しでコニが言った。

薄紫のフロッガが大きめのデブリを回収した。

一方、リッカの乗る黄色の作業用デバイスは機体の手足をもたついた。

作業用デバイスは乗って作業はしたとリッカは言ったが、重力のある場所限定との事。その為無重力では思うように動かないのだ、

「私だって」

リッカはキャノピー越しに見える板を作業用デバイスの2本のアームで掴もうとした。

板は一瞬で潰れた、潰れた際細かな破片が飛び散った。

「しまったデス」

板と思ったモノがモニターパネルと判明した際通信越しで周りからブーイングを買われた。

そうしてデブリ回収を進めていると赤いデブリが飛来した、

所々不自然に変形して火の様な色をした。

黄色の作業用デバイスか掴みにかかるとアイネは静止の指示を出した。

「待て、それは触ってはいけない!」

黄色の作業用デバイスはすんでの所で止まった。

「何でデスか!」

「此れは間違いないですね」

『そうだな』

『だから何デスか!』

「そのデブリは」

「熱で赤く成ってる」

どういう事かと言うと、宇宙は惑星の様に空気が無く大気等無い。詰まり熱の逃げ場が無いのだ。熱で赤く成ってる事は触れば火傷するのだ。

勿論作業用デバイスでもクレーンアームでも熱で変形する危険が有る、

「恒星を楕円軌道で周り続けてる内に熱せられてるだろう」

「それじゃあ迂闊に触れませんよ~」

「何か別の物で押さえませんと」

「押さえるの、有った」

3人が困惑している中リボートが何か思い付いた、

「四角い箱。筒付き。押し込む」

「回収した物の中に戦艦の砲台が有りました」

「それなら上手くいけばコンテナまでに入るな、リボート君すまないがコンテナに入って戦艦の砲台を探してくれないか?」

「ん」

リボートが艦橋を後にした、

コンテナの中はあちこちに漂うデブリ回収でいっぱいに成ってる。デブリの中には鋭く尖ってるモノも有って迂闊に触れるとツナギ所か人工皮膚が一瞬で切れてしまう、

それらに触れない様にしながら宙に漂うデブリを足場にして跳んだ。

「あった」

フリッケフライ号が回収したデブリの中に戦艦の砲台を見つけた。

3連装の砲身はひしゃげてはいたが砲台は完全に壊れて無かった。

「あった、箱、あった」

リボートは耳に付けた通信機で呼び掛けた。

「今からハッチを開けます、開けると会話が出来ません」

「ん」

リボートは軽く返事をすると、

「ハッチ解放」

ハッチが開くとリボートはそのまま宇宙空間へ出た。

無重力の利点を生かし砲身を掴むと背中に取り付けたバーニアで引っ張った、

引っ張っられた砲台が少しずつ移動した、

砲台が移動するとリボートはコンテナの中に入った、中に入ると。リボートは監視カメラを覗き親指を立てた、

「ハッチを閉鎖」

コンテナのハッチが閉じた後、リボートは艦橋に戻った。

「戻りましたか」

「ん」

『傷は無いデスか?』

リボートは自信の彼方此方を見て、

「無かった」

リボートが

クレーンアームの操縦席に座り言った。

「箱。届いた?」

「あっ今回収したようです」

薄紫のフロッガと黄色のフロッガが砲身を掴み熱せられたデブリを押し込んだ。

コンテナを収用すると、本来は作業用のデバイスを冷却に使う冷却ガスを使って冷やした。

デブリの色が徐々に火の様な色から黒に変わって来た、完全な黒に成った所で触れる様に成った、

作業用デバイス2機をトラクタシャトルに収用するとコニとリッカは艦橋に戻りそれぞれ操舵席機関士席に座るとフリッケフライ号は売りに出すモノを運ぶ為航行した。

end

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