第2話 第二話 ソーラーセイル
「あ~もうどうするんですかこんなに燃料使ってこのままじゃ漂流確実じゃないですか」
セラはフリッケフライ号のメインでもあり生命線でもあるロケットブースターの燃料が半分を切ったのだ、
「無理言うなよ細かく噴射しなきゃアステロイドベルトを通過出来ないんだからさ」
何が遭ったかと言うと。
幾つか回収したデブリをデブリ回収業者の貿易ステーションで売り払いその後大型ロケットブースターの燃料を補給した後帰路に向かう途中でアステロイドベルトに出くわしてセラは迂回しようと提案したがこの時コニが操舵を担当していた事が仇になった、
何と彼女はそのまま強引に突っ切る為ロケットブースターを細かく噴射して回避したのだ。
「だから迂回を提案したんです」
船長のセラの提案に対しコニはこう反論した、
「銀河一遅いガラクタだからそうしなきゃ余計時間掛かるだろうが
「あっ!僕傷つきました酷いじゃないですかガラクタだなんて!輸送艦1隻の維持費でパァに成るからケチるしか無いじゃないですか!」
言い合う二人に対し、
「やってしまったものは仕方ないではないか、今はこの後をどうにかしないとだ」
アイネはこう言って二人を制した。
「たしかにサブスラスターでどうにか加速出来れば良いけど」
コニの多少の不安が含んだが。
「なら仕方ありませんね出来ればデブリが漂う所で使いたく無い奴ですが」
セラは船長席であるレバーを倒した、その位置は宇宙船の操舵にもクレーンアームの操舵とも異なる位置に有った。
艦の最後部のパネルが上下に大きく広がった。広がりきれた所でロケットブースターの火は止まった。
「一寸何した!」
「これからソーラーセイルでの加速に切り替えるんです」
ロケットブースターの火が止まって大分加速したが、徐々に加速が増し始めた。
モニターの加速状態を見てアイネは感心した、
「この速度なら5時間は掛かるのを2時間で済みそうだ」
フリッケフライ号が宇宙を航行して数時間
3人が各々席に座ってるなかなかコニはセラにこんなに質問をした、
「なっー、セラって地球人だっけ?」
その質問に対し、
「正確にはその衛星軌道上のコロニーの出身者なんです 」
「凄い厄介な所だな宇宙産まれは曖昧だからな」
セラの返事に対しアイネはそう答えた、
「そう言えば地球ってどんな所だ?」
「ええっと確か」
「太陽系第3惑星で昔は環境問題が遭ったが科学技術の発展でそれも解決したらしくて銀河連邦も驚く程のモノだったらしい」
「らしいってどういう事だ?」
『らしい』と言う答えにコニが疑問を言った、
「宇宙人が攻められた際に科学、文化、歴史、環境の大半が破壊され地球人を動物扱いしたみたいで、それを受け入れられない人達はそんな彼らに敵対した人達もいれば逃げた人達も居たんだよ」
「そういや地球人が銀河連邦に遭遇したのはそれだったなその後エクサスなんて組織が出来たな」
「そのお陰でこっちはこっちで大変なんです」
その出来事で地球は昔の待った無しの環境問題が待ってた。
銀河連邦は環境再生のヒントに地球の技術の復元を勤しんだが殆どゴミ同然な為困難を極めた、
「それよりこの船には意外な機能があるそうじゃないか」
アイネの質問に男は勿体ぶらずに答えようとした(初見だと女子に間違えられるが)
「はいその一つが『次元転換システム』でもう一つが『4次元空間移動転送装置』があるんです」
彼にとっては無くても良かったらしいが組み込んだら組み込んだでフリッケフライ号に大きなアドバンテージが出来た、
セラの隣の席に座るコニはこう述べた、
「その次元転換システムは大気圏再突入と離脱の難易度が0に近いレベルに下がったらしいな」
「ああ...でも岩の中でも苦無く侵入出来るから戦略級兵器の移動が用意過ぎるから軍事兵器にそれを採用するのは禁止されてるんだ、それよりセラ君もう一つの装置の方だけど」
「4次元空間移動転送装置の方ですけどこの艦で実行するには制約だらけで」
「どーやるんだ?」
「消費電力が凄くてロケットブースター1基をアイドリングして電力を得てから漸く出来るんです」
「何だそれ直ぐ出来ないのか?」
「無理言わないで下さい」
「私の故郷で開発された『リグリット』も独自で『4次元空間移動転送装置』を開発したからな」
「えっアレは解析しないで作ったのか?」
「ああ...そうだとも私も詳しくは覚えて無いが『ゴミ同然の地球の残骸を解析を待ってられるか我々で開発するんだって』言ってたな」
「そーいやそのリグリットって陽電子砲が装備出来るんだよな?」
「コニは何が起きたか言いたげだな」
昔エクサスと言う組織はリグリット数機と陽電子砲を数発購入した、
それで何が遭ったか。
銀河連邦に敵対する勢力の拠点のある惑星に対し陽電子砲装備のリグリットの奇襲にあい惑星地表にある拠点に向け陽電子の直撃を受けた、被弾地点に放射能汚染が発生源した。
フリッケフライ号での中は案外珍しく会話で賑やかだった。
end
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます