第4話 作戦1情報を元に再度接触

 私はあらゆる方法を駆使して、情報をできる限り集めた。


 ある時は優也ゆうや君の友人と思しき人物に聞き込みをし、ある時は優也ゆうや君の幼馴染、佐藤さとうさんに土下座をしてまで情報を貰った。


 まぁ、流石に土下座まではしてないけどね、少し話盛っちゃった。

 

「よし、これである程度作戦は決まったわ!待ってなさい、倒堂優也とうどうゆうや!フヒヒヒヒヒヒ」



 〜作戦決行時刻:12:00:昼休み〜


 私は、昼休みは食堂に行くのが面倒で教室で弁当を貪っているという情報を聞き、倒堂君の教室へと再び足を運んだ。

 

 階段を登り再びあの教室へと行かなければならない状況に、好きな少女漫画のワンシーンに近いな〜と呑気な事を思いながら、憎き面倒くさ男ともう一度接触を試みる。


「失礼します! 倒堂とうどう君いますか?」


「うん? 今度は何のようですか?」


 運良く、倒堂とうどう君以外他の人はいないようだ。  


「それは……」


「それは?」


「食堂で一緒にご飯食べませんか?」


 そう、私の作戦は面倒だという固定概念を崩すことにある。


 こう自然と誘うことで、教室から一歩もでないなんて事にはならないはず。


 しかも、一緒にご飯なんて会話できるチャンスだし、お互いの事もよく知れるという最高にして完璧な作戦よ!。


「面倒いから〜無理」


「まさかの即答!?」


「え、だって動かないでも弁当あるし」


 こいつ〜!、そうかもだけど!そうだけど!。


「じゃあ、一緒にここで食べる?」


「ふえ?」


 まさかの言葉に一瞬驚いたが、、こうして誰もいない教室で二人きりの弁当タイムが始まるのだった。

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