エピローグ 『アイリス・パナージュ・レポート2』


 ハイランド王国軍と帝国軍の衝突は、我々が『岸壁城』を征服した夜が明けた頃に一度目の本格的な衝突を迎えていたようだ。


 『パンジャール猟兵団』の介入の結果、帝国軍の結束は乱れていた。南に配置していた『ベイゼンハウド人部隊』に対する不審は強く、最初の戦いにおいては彼らと帝国軍の本隊は連携することはなかった。


 ハント大佐とエイゼン中佐の軍勢は、この最初の衝突で帝国軍に対してそれぞれ西と北から襲いかかり、帝国軍が南に後退するように圧力をかけた。『ベイゼンハウド人部隊』が帝国軍の背後に位置するように動いたわけである。


 帝国軍からすれば、信用するに値しない『ベイゼンハウド人部隊』を敵と見なした場合、三方向から囲まれた形となってしまう……細かな工作が、功を奏したと言うべきか。帝国軍と彼らのあいだに小規模ながら戦闘が勃発していた。


 両者のあいだに高まっていた不信感の結果である。この戦いで生じた死者は数百名程度と推測されているようだが、その死者数よりも両者が交戦したという事実が決定的な決別へとつながった。


 『ベイゼンハウド人部隊』を信じられなくなった帝国軍の主力は、東へと後退する。その後退に対して、『十七世呪法大虎』殿の率いる須弥山の『虎』たちが襲いかかった。体力を温存していた彼らの脚は速く、後退する帝国軍の騎兵にすら追いつき蹴散らした。


 戦場の南に強固な陣地を作り上げていた『ベイゼンハウド人部隊』は、その陣地から降りることはなく、須弥山のエリートたちの猛攻を見守っていたらしい。彼らの意見も一つにまとまることはなかったのだろう。


 『ベイゼンハウド』の議会は、彼らの身分を保証しない。彼らはそもそも帝国軍の同盟軍ではなくなっていたし、命がけで戦ったところで報酬を約束されていない法的根拠の無い立場となっていた。


 『十七世呪法大虎』殿の部隊に追い散らされることで、帝国軍は大きな被害を出したようである。この時にハント大佐やエイゼン中佐の部隊も雪崩込むように突撃していれば、帝国軍を即座に壊滅させる打撃を与えていたのだろうが……。


 ハイランド王国軍もまた『ベイゼンハウド人部隊』を信用していなかった。もしも、帝国軍を深追いしすぎれば、彼らに背後を取られるのは自分たちになる。その形を大佐たちは望まなかったようだ。


 ……あるいは。


 邪推ではあるが、『ベイゼンハウド人部隊』がハイランド王国軍に攻撃して来ることを『期待していた』可能性も考えられる。


 この場で彼らと交戦したという事実があれば、ハイランド王国軍に『ベイゼンハウド』攻めの口実を与えることにもなった。ハイランド王国軍は、すでに彼らへ『ベイゼンハウド』議会の命令書を送付していたからだ。


 ハイランド王国軍との戦いから退却するようにと命じたものである。軍隊が国家の命令に反して行動した時、国際的な信用は喪失する。もしも、その戦いが生じていれば、ハイランド王国軍は『ベイゼンハウド』を信じる必要は無くなっていたのである。


 『ベイゼンハウド』を信用出来ないと判断すれば、ハイランド王国軍は自軍の安全の確保を理由に、『ベイゼンハウド』を制圧すると言い出したとことろで、根拠の無い行動と頭ごなしに否定することは出来ない。侵略のための大義を与えることにつながった。


 ……その状況を望んでいた者も、ハイランド王国軍にはいたのだろう。おそらくは、エイゼン中佐と彼の側近たちだ。


 祖国に対して、より多くの領土を与える。それは軍人の考えとしてはあまりにも正しい野心ではあるが、『自由同盟』全体の結束を考えると控えて欲しい行動でもあった。


 ハイランド王国軍の中には、強い領土的野心に駆られているグループが存在している。そして、彼らは『自由同盟』の結束よりも、祖国に利益をもたらすことを第一として考えているようだ。


 ……ハント大佐は帝国との決別を長年に渡り訴えてきた人物であるが、エイゼン中佐と王国軍の上級将校たちには、そこまでの帝国に対する敵意は無い。


 『自由同盟』の結束を成り立たせている根拠は、同盟諸国が帝国に対して脅威を感じているからだ。だが、ハイランド王国とその軍隊の一部の幹部には、その意識は希薄なようである。


 帝国との戦いのみに全てを投入しなくてはならない他の同盟諸国とは異なり、ハイランド王国軍には領土的野心を同時に満たす余力と意志が存在しているのだ。それは留意すべき事実であり、『自由同盟』に内在する最大の脅威と断言してもいい。


 精強にして大軍であるハイランド王国軍は、『自由同盟』における最強の剣であり、それに我々は依存している状況でもあるが……彼らはその強さ故に、同盟を軽んじる可能性も秘めている。


 『十七世呪法大虎』殿を戦場に引きずり出せたことは、我々にとっては実に有意義なことである。彼と須弥山の『虎』たちが台頭し、ハント大佐を支持してくれることで、エイゼン中佐と一部のハイランド王国軍幹部の野心を抑止することが可能となるからだ。


 戦力としても期待すべき『虎』たちであるが、ハイランド王国軍・上層部の野心を抑制してくれる『良心的な存在』としても期待している……彼らが護衛につくことで、エイゼン中佐たちによるハント大佐の暗殺を防ぐことにもつながる。


 ……乱世における軍人の野心。そういったものがどれほど見境無く残酷であるのかを、我々は熟知している。国益という建前で理論武装することで、クーデターを起こす軍人は少なくない。


 須弥山の派閥……『十七世呪法大虎』の存在は、我々にとって好都合なハイランド王国の指導者であるハント大佐の命と、政治的地位を守る勢力であるのが好ましい。


 『自由同盟』に対して協力的すぎるという、ハイランド王国内での政治的動向の力を削ぐには、須弥山の伝説たちの存在ほどに心強い者はいないのである―――。


 ―――この『邪推』はともかく、『ベイゼンハウド人部隊』と、ハイランド王国軍の衝突が起きなかったことは幸いなのだ。


 ……オットー・ノーラン氏を、『呪法大虎』殿のメッセンジャーとして『ベイゼンハウド人部隊』に派遣したことは大きかったのかもしれない。彼は紳士的な人物であり、外見は人間族として認識される。『ベイゼンハウド人部隊』の警戒を下げたはずだ。


 彼は何度も『ベイゼンハウド人部隊』と接触し、説得工作を担当していた。それなりの信頼を勝ち得てもいたし―――ハイランド王国軍を攻撃しようとした一部の『ベイゼンハウド人部隊』の兵士を、殺害することなく戦闘不能にする腕前を発揮したようだ。


 説得と実力行使を伴うことで、彼は両者のクッションとなっていたのである……その結果、両者の衝突は起きず、睨み合いのまま膠着状態へと移り変わっていた。


 ……最初の衝突の結果は、そういった形となった。ハイランド王国軍は敵を追い散らすも、決定的な打撃を与えることは出来なかったが、『ベイゼンハウド人部隊』を帝国軍から切り離すことには成功したのだ。


 4時間ほど、ハイランド王国軍、帝国軍、『ベイゼンハウド人部隊』は動くことが無かったが……やがて、帝国軍にも『ベイゼンハウド』議会の宣言が届いた。帝国軍は、『ベイゼンハウド人部隊』の解散と、祖国への帰還を命じることになった……。


 『ベイゼンハウド人部隊』の大半は、その命令を承諾することにしていた。報酬も無く命を張ることをバカげていると考えていただろうし、何よりも、このままでは帝国軍からも攻撃されると理解していた。


 ……しかし、残りは、帝国への亡命を宣言するに至った。彼らは故郷よりも帝国に仕えることを望んだようだ。初志貫徹の精神は嫌いではないが、その結果は、彼らが願った形とは大きくかけ離れていた。


 信頼を得たければ、特攻して見せろと命じられたようである。ハイランド王国軍に対して突撃し、大きな損害を与えることが、帝国人になるための道であった。彼らは悪くないと考えていたようだ。


 ジークハルト・ギーオルガの部隊よりは、やや年齢が高く、全盛期と呼べる戦士は少ない集団ではあるものの、元は北天騎士。その戦闘能力は高い……『虎』とも戦えると、彼らは己を過大評価している。


 『ベイゼンハウド人部隊』の一部がその場から動かなかった時に、ハント大佐は陣を動かしていた。『十七世呪法大虎』殿の部隊を南側に守らせていたのである―――彼らには、秘策が用意されていることに、『ベイゼンハウド人部隊』は気づかなかった。


 勇敢な突撃は敢行されたが……『虎』は武術だけで待ち構えているわけではなかった。彼らには手投げの爆弾がある。強力な火力の、手投げ弾だった。


 ギンドウ・アーヴィング氏が作っていた、小型爆弾。それらを投げつけられた『ベイゼンハウド人部隊』は総崩れとなった。『虎』がそんな攻撃をしてくるとは、彼らは考えていなかったらしい。


 『虎』の戦いに対する価値観は、『北天騎士団』とは異なるところがある。正々堂々という行動方針よりも、手段を問わぬ勝利至上主義な哲学を持っていた。使える道具に対して、『虎』は拒絶をしないものだ。とくに、上官に命ぜられた場合は。


 手投げ弾の効果は大きく、密集陣形を好む『ベイゼンハウド人部隊』は『虎』との戦いの前に爆発を浴びて負傷していた。そこを須弥山の『虎』たちに襲われたのだ、生き残った者はわずかである。彼らの夢は頓挫した。帝国人になる前に、どこの国の者でも無い立場で死んだ。


 ……北へと素直に戻ろうとしていた『ベイゼンハウド人部隊』にも、悲劇が起きていた。帝国軍に包囲されて、殲滅が始まったのである。南に残した協力的な者たちが壊滅した時、北に逃げる者たちを生かしておく理由も消えていた。


 『ベイゼンハウド』の戦力に組み込まれたら、彼らは『北天騎士団』に戻るかだけだ。『北天騎士団』の強さを知っている帝国軍は、『北天騎士団』が再建されることを嫌ったのである……。


 帝国軍は自軍の近くを通らせる時に、彼らを武装解除させていた。だから、襲いやすくもあったのだ。『ベイゼンハウド人部隊』は、帝国軍を信じすぎていたらしい。


 将来的な敵を殲滅しようと、帝国軍は行動した。それは指揮官の命令なのか、より下の階級の者たちの暴走がキッカケなのかは分からないが、北ではそんな戦いが起きていた。戦いというよりは、ほぼ一方的な虐殺であったようだが。


 ハント大佐とエイゼン中佐は、その混乱に乗じて、持てる戦力で東への総攻撃を開始した。その進撃は壮絶な威力を発揮していた。帝国兵を蹴散らして行き、敵陣をそのまま貫いた。


 『十七世呪法大虎』殿の部隊も、東へと進み、南北に分断された帝国軍の南側を攻撃することに集中した。北で虐殺される『ベイゼンハウド人部隊』の救助よりも、帝国軍の殲滅を優先したわけである。


 より多くを早く殺す。それがハイランド王国軍のすべき行動であるし……わざわざ、北に兵力を動かして、こちらの戦力を分散することも愚の骨頂だ。


 そもそも救助しようにも、敵を排除する必要もある。彼らのことを見捨てたワケではなく、当然の選択をハント大佐はしていた。自軍を守り、敵軍を排除する。『ベイゼンハウド人部隊』に対して、そこまで優しくしてやる理由も義理も無かった。


 しかし、結果としてこの素早い攻撃が、虐殺を受けていた『ベイゼンハウド人部隊』の救援にもつながった。


 包囲殲滅から逃れるために、帝国軍の南側は南東に撤退するが、エイゼン中佐の部隊に追い回される形で壊走したし、ハント大佐と『十七世呪法大虎』殿の部隊が帝国軍の北側の部隊に集中することになったのである。その結果が、1300名ほどの生存者だった。


 『ベイゼンハウド人部隊』の大半は滅びてしまったものの、それだけの数が残ったことは祝福すべき事実である―――。




「―――どうかしら?……これが、あっちの戦いの表とか裏とかよ」


 『岸壁城』の一室で、アイリス・パナージュお姉さんはそう語る。最前線にいたオットーとギンドウからの報告よりも、細かな事情が描かれていた。


 エイゼン中佐はえらく悪者じみた評価を受けているな。彼は軍人としては正しい人物だからこそ、ヒトとしては信じられない。それも生々しいが、正当な評価ではある。領土を広げる絶好機に、他国との協調のみに走るというのは、ある意味では軍人として失格だ。


「……辛辣な評価をされていた人物もいるな」


「有能だって褒めているのよ。ただの愚物とは思っていない。エイゼン中佐は軍の上層部を掌握しているわ。ハント大佐の右腕以上の人物。乱世では、有能すぎると怖がられるものよ。敵からも味方からも」


 悪びれもせずに、これはリスペクトの一種なのだと女スパイは語る。ブラックのコーヒーを口に含みながらね。血なまぐささの残る『岸壁城』の一室で、あの縦長の窓から海を見つめつつ、アイリス・パナージュお姉さんは笑ったよ。


「でも。ちょっと悪者扱いし過ぎてるかもね?」


「……そう思う。彼は、そこまでは野心的じゃないさ」


「そうだと良いけどね。注意しておくべき人物だから」


「まあ、君に見張られていては、彼も悪事を成せないよ。この報告書の細かさを見ると、ハイランド王国軍の中にも、君らの協力者を大勢作っているみたいだな」


 見せてくれた文書はそれなりに分厚く、オレはまだ全部読めちゃいない。でも、分かっている。これはほんの一部だろう。『トップ・シークレット』という走り書きがあるけど、本当にそんな資料はオレに見せないさ……。


 だが、豊富な分析能力からは、協力者の数をうかがい知ることは出来た。


「……ハイランド王国人は、それなりに誘惑に弱いの。私があの国で帝国とのつながりのあった悪徳役人を掃除してたの、覚えてる?」


「……そのときに捕らえた連中を脅して『仲間』を作ったのか」


「お金とか身の安全とかを報酬にしてね。ハント大佐が知れば処刑ものの悪事だって、私はルード王国の国益のためなら黙っておいてあげてもいいタイプの、悪いお姉さんなの」


「ククク!……そうかい、ブレないな」


「ええ。全てはルード王国のために。私たちは、そういう人種よ。嫌いになっちゃったかしら?」


「いいや。君の職業倫理を信じてる。組むべきヤツは、心得ているだろうよ」


「ご想像にお任せしますってコトしか言わない」


「……しかし、1300人か」


「こう言うと性格が悪く聞こえるかもしれないけれど、丁度いい数よ。多すぎたら、対応に困ったかも。ジグムントさんは、まだリーダーとしては初心者だものね」


「否定はしない」


「この土地の人間族は、『ベイゼンハウド』を帝国の属国化へと導いたもの。厄介な勢力じゃあるわ」


 シビアな意見だが、オレもそれに反論するロジックを持ってはいない。でも、可能性を信じていたいんだ。


「その危機を乗り越えることだって出来るさ。ジグムントの意志は固い。彼の『北天騎士団』は、かつてよりも強い組織に完成する」


「……そうね。『北天騎士団』の組織哲学は、人種の共存。私たち『自由同盟』側の理想を体現しているものね」


「ああ。だから、彼らがある限り、希望の火は残る」


「……良いこと言うわよね、あなたは」


「良いことが多いときはな。今夜は、戦勝を祝う夜なんだぜ?」


「そうね、良いことは多いから気楽になってもいいかも。北海沿岸部の軍港を、フレイヤ・マルデル議長と『バガボンド』が掌握してみせたってことも、いい話題だし」


「ああ。これで、人材・物資を運べるってわけだ。『ベイゼンハウド』にもだ」


「……サー・ストラウスの故郷に近づいたわね」


「……分かっている。焦るなと指摘したいんだろ?」


「そうね。ガルーナ領は山に守られているし、軍事拠点も多い。バルモアの兵士もファリスの兵士もいる……潜入は簡単でしょうけど、戦を仕掛けるタイミングではないわ。ガルーナ攻めは、こちらの戦力を多く消費するから」


「『自由同盟』の意志に従うさ。今のところはな」


「……そうしてくれると助かるわ。陛下は貴方に協力する。今回は、ルード・スパイの命を二人も救ってくれた。陛下はそのことを忘れない。それに……あの二人も、恩は返すタイプよ。期待してなさい」


「ルード・スパイたちの協力か。これほど頼りになるものはないな」


「ええ。死を厭わない職業でもあるからこそ、命の重さを知っているわ。私たちは、サー・ストラウスに命がけで報いるでしょうよ」


「……ムチャはして欲しくないが、ムチャをしなければ、帝国なんぞ倒せないか」


「そういうこと。まあ……仕事のハナシはこれぐらいにしましょう!……ミアちゃんがお腹空かせて待っているでしょうしね」


「ああ。ミアは、海鮮料理が大好きだからな。ここは海が近くてミアを楽しませてくれる」


「……しばらくは会議漬けになるでしょうけど、サー・ストラウスもケガ人だし丁度いいでしょ?」


 ケガ人扱いされるのは好きじゃないが、ケガ人だからしょうがないとあきらめることにしたよ。口では彼女には勝てそうにないから……。


「休むのも仕事のうちよ。さて、美味しいゴハンを食べに行くとしましょう!!」


 凄腕スパイはそう言いながら、オレの指から書類を奪い取った。たしかに、休息が必要だった。戦い続けているし、あまり眠ってもいないからな……腹一杯食べて、眠っちまいたい気持ちだよ。


 アイリスに腕を引っ張られて、スパイのための部屋を出て行くのさ。


 ……戦は続く。問題は色々と残ってはいる。姉貴と甥っ子、帝国軍のスパイども。商業路の一つを潰されたバルモアの動きは気になるし、敵軍はガルーナに居座ったまま。解決すべき事柄は多いが……。


 今は、とりあえずメシ食って酒呑んで眠っちまうことにする。仲間たちは無事だったし、敵を追い払うことは出来たんだ。今日は、その褒美をもらったっていいのさ……。


 夜空には北天の星々が銀色に輝いている。北海には我が友の海賊船『ヒュッケバイン号』が浮かび、港にはクジラに噛みつくゼファーがいたよ。猟兵たちも宴の場に集まっている。小難しい政治も、厄介な軍事的脅威のことなんて、今は考えないでおこう。


 皆で食べ、酒を呑み。勝利を祝い、『未来』への希望を歌にする。そういう時間がやって来たのだから。こういう瞬間を楽しむために、オレたちはきっと生きているのだ。たとえ敵が強大でも、多くの問題が山積みでも。


 ヒトは、良きことがあった夜に、笑うために生きているのだから。魔王の貌は、今夜もニヤリと笑うんだよ……愛すべき、オレの『家族』たちを見つめながらな!





  第九章、『北天の騎士と幻の竜』、おしまい。



  第十章、『不帰の砂漠イルカルラ』に続きます。





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