第二話 『我が名は、ゼファー』 その5
やって来た邪魔者ども。それはファリス帝国の衛兵どもだ。ゼファーの森のなかを歩く隊列。鉄の鎧を鳴らしながら、森の静寂を破っている……。
その影は二十。舐められたものだな。たったそれだけで、オレとリエルを捕らえようというのか?
ガルフ・コルテスが定めた『猟兵』の資格を知っているか?
『一晩で、誰にも気付かれずに一人で十人殺せる鬼』……君らの数は、我々ふたりの一晩の経験にしか値していないぞ。
―――さあて。想像していた通り、あのとき逃してやった若者たちは、オレのことを衛兵に告げ口でもしたのだろう。ファリスの衛兵は、指名手配者について対応が早いからね。
ここは、元々はガルーナの属国のひとつだからな。魔王ベリウスの支配していた領域。それだけに帝国に反乱を企てている者たちも少なくはないし、住民たちも大きな税をかけてくる帝国に対して、それほど忠誠深くはない。
反乱の芽は、さっさと摘み取ろうと必死というわけさ。
この土地では『ガルーナ的』なモノは排除されている。竜教会や、ドワーフ村の解体、エルフとの貿易の廃止……あと、オレの一族についての歌を、酒場で歌うのも禁止されているのさ……もちろん、それを喜ぶオレの敵も、ここらには、たくさんいるんだけどな。
大きな勢力の一員になろうと、必死に『ファリス的』になろうとする連中もいるのさ。皆、生きていくのに己が最良の選択をする。誰もが誇りを持って苦しみの道を歩もうと覚悟できるわけじゃないんだよ。
長いものには巻かれろ。
とても合理的な人生の方針だよな。あまりにも美学に欠けてつまらないが、小狡くも無難な選択といえるのではないだろうか……。
うん。そうだな、あそこに実例がいるぞ。
あの兵隊たちに混じっている、こないだの若者とかだ。
彼は、ガルーナの文化も伝統も捨てちまって、自らファリスになろうと必死な若者のひとりだったらしい。
どうやら、新品の装備をもらったらしいね……帝国軍の新兵として志願しているのか。君はどこまでもオレの敵であることを選択してしまったようだな。
……さて、この場所がバレたってことは、ドワーフの爺さんが情報源か。爺さんには、衛兵に問われたら話していいと言ってはいたものの……。
どうやら、あっさりと話しやがったのかもな。
まあ、拷問であの不細工にして究極の技巧を持つ指たちをダメにされるより、ずっといい。爺さんには、ゼファーに歪められたこの鎧を打ち直して欲しいんだ。
「……リエル。罠は仕掛けたな?」
「……ええ。貴方も?」
「もちろん」
「……大して強いヤツもいない。力でも、ひねり潰せる戦力だわ」
「……いや。これは『狩り』のレッスンだ。基本を忠実に実行するぞ」
「……ゼファーに私たちの戦い方を教えるのね」
「……ああ。蛮勇だけが戦いじゃない」
そうだ。オレはもう魔王軍の竜騎士じゃない。弓姫さんもね、姫騎士じゃないよ。もう守るべき故郷の国はないのだ。だから、勇敢さにモノを言わせてはダメだ。死んでも、自分の代わりとなってくれる一族は、どこにもいないんだからな。
オレたちのムダな血は一滴も流さない。
楽して勝てる相手なら、楽して勝つ。
戦う必要がない相手なら、戦わない。
……まったく。竜騎士らしくねえぜ。でも、これも帝国打倒のためだ。
―――オレとリエルは敵の隊列を目視で確認しながら、連中の背後に回り込む。オレたち二人は風の魔術を唱えている。風をあやつる竜騎士とエルフの奥義のひとつだな。
『インビジブル/風隠れ』ってヤツだよ。風の防壁で、オレとリエルの音もにおいも掻き消している。だから、ほぼ無音で動けるってわけだ。これなら猟犬の追跡もかわせる。リエルが狩りの名手であるのも、この術があるからだ。
とにかく、オレたちはこの魔術のおかげで、堂々と全速力で森を駆け抜けられるってわけさ。枯れ草も枯れ枝も、気にする必要はない。全てを風の結界に呑み込めばいい。
いいか、ゼファー。戦闘の基本は『偵察』だ。相手の戦略や戦術を読むのさ。ヒトはバカじゃない。意味のない行動はしないものだ。
良くも悪くも『合理的な行い』に囚われちまう。慎重であろうとしたり、真剣であるときは得にだ。
不安な時ほど合理的にあろうとする。
だから、敵の動きを見て……じっくりと分析すれば、彼らの『考え』が見えてくるもんだよ。
さーて、帝国兵士どもは、オレたちの馬の足跡を追っているな。まあ、当然だけどね。いいか、ゼファー。『痕跡を残す』ということは、こういう不利益を発生させる。
人間どもには知恵があるのだ。彼らは残存している情報を分析して、有利な状況を作りあげようとしてくる。お前が見つかったのも、目撃者を殺しておかなかったからだ。
だが。相手の考え方や行動方針を知ることで、不利な現状を反転させることも可能なのだよ……『罠』というものを使うことでな。
いいか?罠ってものは、『バカには効かない』。『合理的に行動する者しか引っかからない』のさ。そこそこ賢い行動を取る者に対してだけ、とても有効なんだよね。
さて、彼らはどうして『罠』にかかるかを教えてやろう。
まずは、彼らの知的レベルを見よう。バカで適当な行動を取る連中には、罠は効かんからな。どれほどの能力かを、観察していくぞ。
ほら見ろ、彼らはそれなりに訓練はしてあるようで、ちゃんと周囲の警戒をしながら進んでいるな。隊列も完璧ではないが、乱れはそれほどはない。うん。全体的に練度は悪くないと言えるだろう。中の上ぐらいの強さだし、知性もある。バカじゃない。そこが肝心。
……そして、装備も悪くないな。
ここも、ポイントだ。
我々のような零細企業にとって、より多くの『戦利品』を『無傷で手に入れる』ことは重要なのだ。戦えば、壊してしまうだろ?……薬品だって消耗させちまうかもしれない。それは、よくない。略奪の利が減る。
だから。可能な限り慎重に行動を取るのだ。金のためにな……。
……さーて。観察は十分だな。
森に融け込んでいるオレたちの前を兵隊たちが通り過ぎていった。
それじゃあ、彼らの後ろに出るぞ。オレは音も無く、兵士たちの列の背後に出た。『風隠れ』に慎重な足運びを混ざれば、容易いことだ。
よーし、いい位置が取れたな。ここから奇襲をかければ、弱い兵士でも強兵を一人で一人は殺せる。どうだ?作戦ってのは、面白いだろう。強さの意味が消えちまった。
―――しんがり/最後尾ってのは、このように襲われやすい。だから、部隊のなかでも、それなりの強者があてがわれるものさ。
今回も、その例に漏れない。しんがりは大男たちだ。しかも二人組。一人では奇襲に対して弱すぎるからな。
強者二人を同時に沈黙させるには、奇襲を仕掛ける側にもスキルや機会がいるからだ。悪くない。だが、想像の範囲内の対策では、真の強者は止められん。さて、狩りを始めるぞ。
オレはコルテス式の指サインで相棒に合図を送る。
―――『左を殺せ。右はオレがやる』。
だって、左のヤツのほうが兜がボロいからさ。壊すなら、より金にならん方を壊す。覚えておけ、ゼファーよ。これが、オレたちのビジネス/経済活動だ。
無音暗殺が開始される。
オレはまだ新品に近い羽根飾りがついた兜を被っている大男の背後に迫ると、その首に腕を回しながら口を押さえる。そして、騒ぎ出す前に首をへし折って殺す。
ああ、抱きしめるよ、死体も。愛しい女にしてやるように、やさしく体重を支えてやれ。なぜか?倒れたら、鎧がガチャンと音を立てたりして、他の連中に気づかれるからだ。
そして、オレは隣の衛兵に『風隠れ』をかけてやるのさ。無音にする。その直後、放たれた矢が彼の頭を斜め上方から射抜いていた。
木の枝に隠れるエルフが狙撃され、そいつは盛大に倒れるが、『風隠れ』のせいで音は遮断されているというわけだ。相性バッチリのコンビネーション。こういう仕事は気持ちいい。
これで二人を仕留めた。まだ、敵には気づかれていない。うん、良い出だしだ。
三番目の獲物は、隊列から遅れ気味のコイツにしよう。一目で分かるとおり、重心に前傾が感じられるな。つまり、鎧を着こなす体力がまだないのだな、新兵だ。
……こいつは、オレのことを密告したと思われる若い男たちの一人だ。さて。戦力が弱く、脅威たり得ない彼を、オレはどうするか……?
殺さない。あくまでも、今はね。何故かというと、彼からはドワーフの爺さんがどんな目に遭わされたのかを聞き出したいからだ。『情報源』の確保さ。死人は基本的にしゃべれないから、そういうものが欲しい場合は殺してはならない。
ああ、情報源も『選ぶ』べきだ。意志の強い男は選ばない方がいい。どうせ、しゃべってはくれないからな。ストラウスさん家のお子さんなら、殺されたって話さない。そういう厄介な人間を相手にしていたら時間のムダになる。
いいか?『意志の弱い男』というものは、味方にするのはリスクだらけだが、敵のそれは利用価値が高い。拷問すれば、すぐに情報を吐くからだ。そういう観点から、選ぶならば臆病者を捕まえるべきなのさ。
さて。どうやって殺さずに無力化するかだが……いろいろある。さっきみたいに体術を使ってもいいが、今回はアイテムを用いるぞ。
手加減というのは難しい。殺すよりは、よっぽどね。『死なない程度に無音で倒す』という技術は、その成功を状況に依存する割合が高い。成功率を上げるためには、たまには出費も覚悟するのがプロだ。
あらゆるアイテムはコストがかかる……使わなくていい場合は、使うな。でも、今は惜しみなく使う。ゼファーよ、お前に教えるためだ。銀貨の山を支払うほどの価値がある。しっかり学べ。
『エルフの秘薬』というのは、精力増強剤だけじゃない。ほんと、彼らは器用だから色んな薬を作れるんだよ。この痺れ薬ってのも、その一つ。
これをハンカチに含んでな、ヤツの口を覆うんだよ!
「……ッ!?……っ!?」
……戦場で襲われたとしても、慌ててはダメだ。呼吸を乱れさせようとしている場合がある。布で口を覆われたら?
とりあえず域を止めて吸い込まないことだな。薬を嗅がされて、こうなるぜ。ほら、荒れた呼吸でたくさん吸っちまいやがるから、あっという間におねんねさ。
ああ、ゼファーよ。お前の口はハンカチではふさげないが、『投網』を投げつけられても同じことだ。暴れるほどに絡まる。どうするか?暴れず、着地してから炎で燃やすんだぞ、ゼファー。それが最良の道だ。
「…………」
―――すっかりと気絶してしまった男を、オレは地面に置いた。はい、三人目終了。
まだ、気づかれてない。ハハハ。出来過ぎなぐらいだな。
でも、そろそろ気づかれる。だから、オレはゆっくりと後退して、茂みに身を隠す。
なぜか?
先頭を歩く数名の兵士たちが、雷撃の罠にかかるからさ。
「ぎゃああああああああああああああっ!?」
「ぐえええええええええええええっ!?」
「ど、どうしたああああああああががががががががっ!?」
弓姫さんの紋章トラップさ。地面に紋章を落書きすると、すぐ完成。便利だね。殺傷力も高い。魔術地雷の一種だよ。
便利なものだ。そして、魔術地雷には、こういう非殺傷系のトラップもある。
オレは指をパチンと鳴らす。
ドガガアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアンンンッ!!
森の奥から光と爆音が発生する。兵士たちはそれに反応した。動物として正しい行動だ。あれだけの音と光だからな、本能が興味をくすぐられる。そして、次の瞬間、知性が『敵』を連想するだろう。
「あ、あそこからだ、行くぞ!!」
まったく、教科書に載せられる反応だ。兵士たちはリーダーに命令されるままに、オレの作った『誘導音』に引かれて走り出していた。だが、こんなときは『逆』にも注意すべきだな。今回みたいに罠だったりするから。
まあ、前方から二連発、意識に『入力』されている。しかも、最初は足下から、次はやや遠い場所からの異変さ。『敵』が、まるで移動しているようにも感じてしまう。そうなると、頭が勝手に物語を作る。『敵』が前にいると思い込んでしまうんだよ。
想像力は、厄介だ。自分でも制御出来ないことがある。
さて、音に引かれた兵士どもが走り出しているが、どうだ?連中の鎧がガチャガチャ鳴って、どうにも騒がしい。
こうなれば、チャンスだな。ちょっとぐらいなら物音を立てても気づかれやしない。彼らの意識はいもしない敵の影を追って、完全に前方へ向いているからね、後ろの警戒が甘くなっている。
オレは走り、足の遅い兵士から、どんどん背後から斬り殺していく。声を出させないように頭を叩き割って即死させるのがポイントだ。
そして、オレに負けず劣らず残酷な弓姫さまも、走る兵士の頭を次から次に射抜いていく。百発百中。ほんと、見事なものだ。
またたく間に10人が沈む。隊はすでに半壊だ。それでも、彼らにはまだオレたちの精確な位置が知られていないし、自分たちの状況も理解出来ていない。
「ここだ!ここが、爆発したんだ!!」
「おい、見てみろ、ここに血の跡があるぞ!!」
「へへ。バカなヤツだな、火薬を誤爆させやがった!!」
……残念。その血の跡はフェイクだよ。そもそもヒトの血じゃない。リエルが仕留めたイノシシの血だ。やや勿体ないが、酒のアルコールと混ぜることで鮮度を保っている。今まさに出血したかのように鮮やかな赤さ。
狩猟者は敵が弱ると喜ぶ。警戒心が下がり、バカになる。露骨に自分へ有利な情報……目の前にある『血の道』へと食い付いて、彼らはそれをバカ丁寧に追跡するだろう。
罠にハマるのは、こういう浮かれた瞬間だ。
可能性に対する考慮が減って、動きがワンパターンになったときさ。いいかね?帝国兵諸君。『罠』は、その血の跡の下に配置してあるぞ。
ばし!しゅるるるるるるるるるるるるるるるるるるる!!
「う、うわああああああああああああ!?」
不幸な者がオレがエルフから覚えた『仕掛け罠』に引っかかった。足首に食い込んだロープが、彼を十数メートル引きずった後で、宙づりにしてしまう。
「た、たすけてくれえええええ!?」
「な、なんだ、これは!?」
「罠か!!くそ、血の跡はおとりか!?」
「イヤな罠を!!まて、今すぐ下ろしてや―――」
ドガアアアアアアアアアアアアアアアアアンンンッッ!!
火薬式の罠も派手だから嫌いじゃない。吊り罠の真下に、地雷を埋めておいた。仲間を助けようとロープが巻き付けてある木に不用意に接近すると、ドカンだ。
しかも、導線で連鎖するような仕掛けを施している。つまり一個でも踏むと、そこらに仕掛けられている全部の地雷が爆発するのさ。
まったく、地雷は後味が悪いな。とくに仲間想いの兵士を傷つけるのは気が引けるよ。脚を破壊された兵士たちがそこらに倒れていく。そんなところに、オレは合流するのさ。
ああ、諸々の罠が作動しているあいだにも、オレとリエルの背後からの襲撃は続いていたぞ。だから、もう生き残っているのは、ここの重傷者だけさ。
「うわああああ!!た、たすけ―――」
リエルの矢が吊り罠の男の胸を射抜く。見事だ。今度は心臓で殺したな。いい判断だ。空中で暴れる男の体は、想像を超える動きで揺れるからな。頭よりも、胸を狙った方が確実だ。これはオレの経験値にもなるな。吊り罠にかかった時は、頭を振って、胸か腹を腕で守ればいい。
攻撃を見たら防御の仕方を考えろ。
戦場は、学ぶべきことに満ちている。終わりは無い。楽しいトコロだろう、ゼファー?
さて、戦いは終わり。後始末に入ろう。オレは寝転び呻く兵士たちの介錯を始めた。彼らは重傷を負った上、こんな森の奥に転がっている。獣に生きたまま食われるよりは、竜太刀に斬られた方が名誉ってもんさ。オレは、ムダに苦しめるような殺し方はしないしな。
……こうして、全員を殺し終えていた。ああ、一人を除いてだがね。
―――『どーじぇ』。すごいね。いちども、こうげきされなかった。
左目を通じて、ゼファーの『言葉』が頭にとどく。オレはうなずく。
「そういう戦い方もあるんだよ、覚えておけ。人間は、ずる賢いと」
エルフの暗殺者が、木の上から音も無く飛び降りて、オレのとなりに降り立った。
「……ソルジェ団長。終わったな。ひとりだけは生きているが……」
「しばらくはしゃべれん。そのあいだに、経済活動といこう」
「……死体あさりは好きじゃないわ」
「ああ。了解。じゃあ、君は罠の痕跡をクリアにしてくれ」
―――わなのあとを、けすの?なんで?
「……それはオレたちのネタがバレるのを防ぐためさ。戦い方がバレたら、次は通用しなくなるかもしれないだろ。これはね、オレみたいな怪物だけが使っているテクニックじゃなくて、オレの仲間たち皆が使っているからさ」
「……ゼファーと話しているの?」
リエルが怪訝そうな顔で訊いた。
「ああ。長い独り言をつぶやく年じゃないぜ。あいつに戦い方を教えているのさ」
「便利なモノね」
「いつか、君にも使えるようになる」
「……ちょっと、うらやましいから、今度、教えるように」
「おお、了解」
さて。下らんビジネスの始まりだ。
兵士たちの死体から使えそうなアイテムを回収するのさ。まずは、指輪。そして、現金。高価なモノ、かさばらないモノ、換金しやすいモノ。そういうのを盗るのが大切。
騎士の頃には考えたくもなかった行いだが、今は騎士じゃなく反乱分子だからな。敵の財政への攻撃も大切。略奪は、立派な軍事行為だ。
そして、命令書の回収。
これは趣味だな。どこの誰がオレを殺そうとしたのかを、覚えておく。そいつらから殺すようにしている。遺恨は長く続かないほうがいい。敵に狙われやすくなるからね。さっさと始末しておくのさ。
「―――オレや『マージェ』やお前のように、強い連中だけが仲間じゃない。だから、強くない仲間のためにも、こういうケアも大事だ」
―――『どーじぇ』、やさしい。なかまおもい。
「そうだといいな。お前も、そういう存在を目指せ。オレたちは、『群れ』だ。仲間のために働き、仲間のために殺し、仲間を守れ」
―――うん。
「いい子だぞ、オレのゼファー」
……そうそう。『使える武器』は回収しておきましょう。我々が使うも良し、我々の仲間である反帝国組織に売るもいい、無償の提供で借りを作っておくためにも便利だ。
我々は少数である。
経済的に苦しい立場だ。敵の装備もいただこう。有効に資源は活用するのだ……さて、回収しきれない武器や防具は、壊してしまいましょう。
もしも敵に回収されたら、我々をまたそれで襲ってくるかもしれない。ちょっとでも、コツコツ削るんだ。オレたちが主に狙うのは、敵の外周部。どこも装備は枯渇している。こういう地味な打撃こそが、辺境地域での勝利をもたらすのだ―――ガルフ曰くな?
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