第70話 AIに囲まれた世界~新宿ビルの闇の世界

『あぁ、本当だぁ。すごいですねぇ!新宿高層ビルの公園はホームレスがこんなにいるんですねぇ?』

『あんまり、大声出すなって、連れていかれて、強姦されても知らないぞぉ。警察も関与しない無法地帯だからなぁ。公園の奥にいったらおしまいだぞぉ。』

『えぇ?そうなんですか…何でそんな事知っているのですか?』

『実はなぁ…昔、爺ちゃんがこの辺にあるビジネスホテルで働いていて、ヤクザが泊まりにきたり、水商売の女性が休憩に使ったり、情報屋のホームレスが金が出来たら泊まりにきたりでフロントで公園の情報を聞いたらしいんだぁ。それから『今日は公園で声が聞こえても警察を呼ぶなぁ~。』と予約を入れるらしいのさぁ。その夜に巡回に行くんだけど屋上から公園を見ると女性の叫び声がしたり、あぁ~死んだなぁ…、強姦されたなぁなどが解るらしんだぁ。』

『へぇ、そうなんだぁ。』

『でもなぁ…すごい場所ですねぇ?』

『そうだなぁ。でも、都会の夜の公園は近付かないに限るよぉ。酔っ払って…ふらぁっと~っと夜風に吹かれていたら、水を持って笑顔で接してきて、水でも飲めば…眠気がきて悪夢の入口に片足が入ったようなものさぁ。それに、偽造テレカやドラッグなども売買されるのもたいていは都会の公園さぁ。』

『そうなんだぁ…都会の公園は怖いなぁ。』

『とはいえ、公園前に派出所なんかあればたいていは大丈夫だけどなぁ。』

『なるほどねぇ。』


『あぁ、昼からビール旨いなぁ。こんな良い天気にビールは止められないなぁ。おぉ、兄ちゃんどうだい付き合わないかい?』

『そうですねぇ…うれしいですけど…勤務中でして…』

『なるほどなぁ…あんた達、こっちだなぁ。』

『こっちとは?』

『こっちとは…警察まではいかないけど保護する方って意味だよぉ。たいていはあっち型が一杯いるから身なりがしっかりしていれば弁護士でたいていはあっち型と揉めるか又は連れていかれる。たいていはヤクザの事務所に連れていかれて悪の弁護士になっちまう。でもなぁ、こっち型は公園の中までは入ってこない。危ないのが解っているから1人では行動しない。でもなぁ、時として助かる時がある。公園に一歩踏み入れる前に公園の入口で迷っている自殺者やホームレスになる奴を救う事が出来る。公園には余程の覚悟がなければ潰されてしまうのさぁ。最近は、不景気で契約社員や派遣などいるけど…たいていは翌年には契約されずに切られてしまう。派遣切りも同じようになぁ。昔の年功序列だった時には人情があったけどなぁ。そんな事もあってなあってなぁ…ホームレスになる前にはたいていは公園のベンチや駅の改札前で半年は過ごすのさぁ。』

『そうなんですか…』

『そりゃそうさぁ。それから、ホームレスの仲間同士が話あって仲間に加えるのさぁ。まぁ、ここはホームレス同士の縄張りや王様が常にいるけどなぁ。ヤクザも王様には叶わないって…』

『そうなんですか…ホームレスにも王様ですか?』

『そりゃそうさぁ。ホームレスも長く住んでいれば少しづつ仲間が増えて気付いた時には公園のルールを決めたり出来る。それに都内の公園にはヤクザが頻繁に出入りするから、チャカやハジキぐらいは持っている。この公園にはヤクザの組に出入りするホームレスもいるぐらいだからなぁ。まぁ、お互いに共存しているって…感じかなぁ。だから、ここのホームレスは人を殺しても強姦しても警察も介入しない無法地帯だなぁ。あぁ、それから最近は怪しい宗教法人もこの公園を利用しているみたいだけどなぁ…とはいえ、俺だって、ホームレスは新入りよぉ。まだ、入口までしか許可されていないよぉ。それに噂だから本当のところはどうなのか?解らないけどなぁ。まぁ、強姦は常にあるけどなぁ。たいていは、水商売を逃げようとして捕まって強姦されるけどなぁ…。事前に100万円以上支度金出しているからやむを得ないけどなぁ…』

『そうなんだぁ。』

『でもなぁ…最近はホームレス狩りが流行り出して困るけどなぁ…。』

『えぇ?ホームレス狩りですか?』

『そうよぉ。バブル崩壊の影響もあってなぁ…最近は就職超氷河期時代になってしまって、ニートになったりフリーターになったり、怪しい宗教に入ったり、ヤクザや水商売になる若い人が多くなってなぁ。この原因を作ったのは団塊世代だと言ってなぁ…ホームレスが目の敵になっているのさぁ。』

『そうなんですか…。』

『でもなぁ…たいていは池袋と渋谷だなぁ。俺達もチーマなどのグループには近付かないよぉ。ヤクザでさえも1人では歩かなくなっているからなぁ。怖い時代になったよぉ。あぁ、そうだぁ。駅前にリュックを背負った人がいたから声をかけてあげてよぉ。たぶん、まだいると思うんだぁ。二人組だったなった。かなりの田舎者だったから解ると思うけど…。危ないなぁ…って感じるからなぁ。』

『はい、解りました。』

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