第九章〜中華国際共有地?

第50話 AIに囲まれた世界~中華国際共有地での生活

『いやぁ、まさかなぁ。この年齢になって制服を着るとはなぁ…。』

『ですよねぇ?』

『本当ねぇ?似合うかしら?』

『似合いますよぉ。指名して良いですか?』

『もう嫌だぁ。元さんたらぁ。』


『はい、はい。お静かに…まずは入学おめでとうございます。国際ハーバード大学付属語学学校に。担当教諭の野中 由紀恵です。宜しくお願い致します。ここでは語学として、ドイツ語、中国語、フランス語、英語、ヒンドゥー語を勉強して頂きます。又、復興支援を行う為の、下水道、電気、ガスなどの技術過程も勉強をして頂きます。』

『えぇ?勉強は嫌いだなぁ。それに強制的に勉強は人権問題になりますよぉ?ここは更正施設ではないだろ?』

『もちろん、強制的に来ていただいた理由ではありませんが人権を無視した理由ではないのです。必要な物は要求して下さい。その変わり語学と復興支援に協力して欲しいのです。私達はあなたがたが必要です。又、あなたがたは多国籍の人からみたら語学の先生です。』 

『えぇ?元さんが先生ですか?』

『えぇ!俺が先生って…あり得ないなぁ。大丈夫なのかぁ…?』

『大丈夫です。日常生活で日本語を使用出来ていれば、貴方も大事な先生です。後、語学を教える時はこちらのスーツに着替えて頂きます。きっと、教える気持ちを理解して頂けると感じますが宜しくお願い致します。なお、日本語学を教える際はこちらで講義用のテキストは用意致しますので宜しくお願い致します。なお、語学講義に関しては担当割をさせて頂きましたのでご了承願います。来年以降は語学の状況を踏まえて、英語クラス、フランス語クラス、ドイツ語クラス、中国語クラス、日本語クラスと割り振りをした後に、留学生とともに勉強をして頂きます。ですので、今年1年間の間に、日本語を除いた2ヶ国語のマスターが出来るように頑張って下さい。なお、ドイツ語とフランス語はどちらかは必修科目となりますので、選んで頂きます。なお、他の語学の中国語とヒンドゥー語は選択になります。』

『そんなに語学が必要ですか?』

『良い質問ですねぇ?現在、治安が安定していない地域がございますが、世界的共有地を模索しており、国際共有地を作り国境をなくし通貨も統一する方向にあります。その先端がここにあります。ここでの通貨はエルユードルです。通貨の由来ですが円、ルピー、ドル、ユーロの頭文字から取られました。国際通貨はエルユードルに来年から変更になります。』

『えぇ?日本の円はなくなるのですか?』

『いえいえ、国内で使用している通貨はなくなりませんが国際通貨のドルがエルユードルになるだけですが、国際共有地が増えたらエルユードルが世界で使用されると考えられますが、最近はネット決済が浸透してますので、余程の機会がなければ見る機会はないかと…なお、土日は休みになりますので、学生生活を楽しんで頂ければと思います。後、土日は学校の外にホテルを用意しており、一切お金は必要ありませんが、飲酒と喫煙に関しては厳しい規則があります。飲酒に関しては22時以降は禁止。2杯以降は飲めません。喫煙は5本までとなります。セックスに関してはこちらで用意しますが恋愛モードに切り替わったとAIが判断した場合により、婚姻を結んで結婚となります。浮気は射殺です。とはいえ、このバンドは外せませんが…』

『悪くないなぁ…。勉強何てぇ何十年振りかなぁ。家は貧乏だったから、勉強何てぇ出来なかったからなぁ。有り難いなぁ。』

『それでは、この後は解散となりますが、19時には国際ホールにて歓迎会を行いますますので宜しくお願い致します。』

  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る