第8話



相変わらず、サチやミナは私を見る度蹴ったり殴ったり。


先生にバレないような姑息な手でやってくる。


「…っ」


今朝、ミナの様子を伺っていたら、サチが気づいてキモイんだよと左頬を殴られた。


痛さが込み上げてきて、頬を抑える。


「私、いつ解放されんの?」


あれから、復讐帳を使わないで様子を見ていたが、なにも現状は変わらなかった。


しかたない。


誰も変わらないのであれば、


(私が変えるんだ)


そう思い立ち、復讐帳をトイレの個室で開く。


今度は描いてみよう。


ノートに【二階堂サチ】とサチの名前と、

その下にサチが車に轢かれる絵を描いた。


そして、腕を怪我するように腕だけを轢いてる絵を描く。


死なせない。


(まだ、死なせないから。)


私の苦痛を味あわせてあげる。


罪を償え。


そう念を込めて私は拙い絵を描いた。




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