第6話



その後、ミナは部活に来ることは無かった。


だが、サチが途中から部活に出てきていたので、大したことはなかったんだろうと悟った。



(死ねばよかったんだ)



そんな言葉が過ぎる。


私は意識しない間に唇を噛み締めていたようで、



「何きもい顔してんだよ」



と、パス練習の時にサチが私に言い放った。


まぁ、いつものことだから気にしなかったけど。


部活が終わって自宅に帰ると、お母さんが私をよびとめる


「カレン。友達のミナちゃん骨折して全治3ヶ月なんだって!」



あんた友達なんだからフォローしてやりなさいよと何も知らないお母さんが私に言う



今の状況を説明するのがかったるいので、うん。とだけ言って部屋へ入った。



お母さんはきっとミナの母親と仲が良いからそこから聞いたのだろう。


みなも今の状況を母親に言ってないのかと思ったが、まぁそのおかげで情報を手に入れられたので良かった。


馬鹿なヤツ。


あんたはこれから私と同じ目に遭うんだよ、ミナ。




私は無意識に口角が上がっていた。




そして、いつもよりも晴れた気持ちでその夜は眠りについた。

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