第280話

 真莉愛マリアのストーカーが暴走し事故を起こしたのか。


 確かに旗色が悪い。

 一気に、形勢が不利だ。



「どっちにしても、真莉愛あなたと出会わなければ、お兄様は…… 佑真は死ななかったのよ……」

 ジュリアが憎々しそうな眼差しで睨んだ。



「ン……😔💦💦」

 さすがの真莉愛マリア項垂うなだれるばかりで二の句が継げない。



「佑真は関係ないのに、貴女あなたを助けるために、こんな惨事に」

 義母も真莉愛マリアを追い詰める。



「ハイ…、申し訳ありません……」

 真莉愛マリアかしこまるばかりだ。



「いい事、謝って済むはずがないでしょ。

 佑真は二度と戻って来ないのよ❗❗」 


「ハイ、その事は重々、承知しております。

 ですが、最後に彼に……

 佑真に、さようならの挨拶を……」

 うつ向いているため目から涙がこぼれた。




「させないッて、言ってんだろ❗❗」

 妹のジュリアが真莉愛マリアの肩を押した。



「お願いします❗❗」

 堪らず、僕は土下座し頼んだ。



「な❗❗❗」ジュリアらは驚きの声をあげた。



真莉愛マリアさんに…… 佑真さんと最後のお別れをさせてあげて下さい❗❗」

 僕に出来ることと言えば、このくらいだ。


 真莉愛マリアのためなら土下座くらい幾らでもしよう。






∠※。.:*:・'°☆∠※。.:*:・'°☆∠※。.:*:・'°☆

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る