第273話 僕だけだ

「……」

 さすがに織田 真莉愛マリアも臆したようだ。


 明らかに顔から血の気が引き蒼白になった。



 僕は彼女をさとすよう両肩に手を置いた。

「佑真さんに……、最後の『お別れの挨拶』をするんですよ」



「ンゥ……、『お別れの挨拶』…… でも」

 うつ向いたまま声をひそめた。



「ええ…、解っています。もちろん渡瀬家の方々は、こころよく思わないでしょうけど……😓💦💦💦

 ここで佑真さんと会わなければ、もう二度とカレには会えないンですよ……」



「……😔💦💦💦」

 真莉愛マリアは押し黙ったままうつ向いた。



 僕は彼女の顔色をうかがった。

「大丈夫ですよ。僕もついて行きますから」


「え、ユーマが……」


「フフ……、案外、真莉愛マリア様もビビりなんですねぇ」



「はァ~…、何を言ってんだよ……😒✨✨

 ユーマのクセしてェ……」


「フフ……、やっと出ましたねぇ✨😌☝✨✨

 真莉愛マリア様の十八番オハコのセリフが❗❗」

 ようやくいつもの調子だ。



「ふン……😔💦💦 じゃ、行くよ」

 少しになったようだ。



「ハ、ハイ」

 もちろん僕も着いていく事になった。

 


 僕がついて行った所で何も出来ないかも知れないが……。



 今、失意の真莉愛マリアソバささえてあげられるのはだ。










∠※。.:*:・'°☆∠※。.:*:・'°☆∠※。.:*:・'°☆

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