第228話 『バイ💟グラ』とは

「え……💦💦 いや、別にィ~……😅💦💦💦

 胃薬を…、ちょっとねぇ……」

 軽く腹部おなかを押さえて苦笑いを浮かべた。

 はじめは演技のつもりだったが、本当にお腹が痛くなってきそうだ。




 包装シートにくるまれた錠剤なので、見た目では何の薬なのかわからない。


「ふゥ~ン……」ヒカリは小さく頷いた。

 ちょうど胃薬にも見えるだろう。



 まさか、正直に勃起不全治療薬の『バイ💟グラ』を貰ったとは言えない。



 そのあと僕らは射的など、ひと通りお祭りの露店や屋台を回った。



 僕にとって生まれて初めてのデートと言って良い。



 金髪巨乳美少女のヒカリと境内の中を腕を組んで歩くと男性らからは嫉妬と羨望の眼差まなざしで見つめられた。

 



「ねぇ……、チ○ポォ~……✨✨💕💕

 あそこの金魚すくいやろォ~😆☝🎶✨」

 ヒカリに腕を引っ張られ、今度は金魚すくいの露店へ向かった。



「はァ~……😳💦💦💦

 あの新保シンポですけど」

 ヒカリから『チ○ポ』と呼ばれるたびに、顔が真っ赤になってくる。



 それにしてもいつ以来だろうか。


 金魚すくいなんて。子供の頃にやったきりだ。



 僕はポイを二つ買い、ひとつをヒカリに手渡した。

「ハイ✨🎶✨ どうぞ」



「フフ……✨😌✨✨ ありがとう」 

 金魚すくい用水槽の前に、しゃがんだヒカリもたのしそうに微笑んだ。






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