第171話

 ようやく由莉愛の怒りも収まってきたみたいだ。


「ふゥ~……」

 気持ちを落ち着かせるためか、大きくため息をついてベンチに腰を下ろした。



 よほど彼氏との別れがこたえたのか、グッタリと項垂うなだれていた。



 僕は公園の自販機で缶コーヒーを買い、彼女の元へ歩み寄った。


 だが、声を掛けるのを躊躇した。

「……😓💦💦💦」

 なんと言ってはげませば良いのだろう。


 それでも意を決し、ゆっくりと彼女の隣りに座った。



「あのォ~、ユ…、由莉愛さん……😅💦💦」


「あン……❓ ああ、佑樹か……」

 少し困惑した表情だ。


「ハイ……😅💦💦 これ飲んで……」

 冷たい缶コーヒーを差し出した。


「フン……、見てたのか……❓」

 かすかに眉をひそめた。

 缶コーヒーを受け取ったもののスッと視線を逸らせた。



「ええ……、まァ、ほんの……、最後の数分だけですけど」

 

「フフ……、じゃ、聞いただろ……」

 


「え、ああ…… ウザいッて事ですか……」


「ン……、束縛しすぎなんだって……」



「うゥ~ン…… 元彼氏もとカレは、かなりのイケメンでしたからねぇ……

 何人も彼女が居ても不思議じゃないですよ。

 もちろん、だからッて二股は良くないですけどォ~……」



「フゥン…… もうイケメンは、りごりだなァ~……」

 由莉愛は苦笑を浮かべ、一気に缶コーヒーをあおった。







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