第91話 ✨✨💏✨✨💕💕

 彼女は、ゆっくりブランコから立ち上がった。

 ギィッと、ブランコのチェーンが耳障みみざわりな音を鳴らした。



「もう二度とアキラさんの前には姿を現しません」

 彼女は哀しそうに微笑んだ。



「え……❓」どういう事だ。

「ですから最後に、もう一度だけ……

 と言って、キスをして下さい」



「うゥ~……」眉をひそめ、小さく呻いた。



「それだけで…… もう一度……

 新しい人生をやり直せます」

 潤んだ眼差まなざしで僕を見つめた。



 今にも涙がこぼれそうだ。



「そ、そんな…… 嫌だよ」

 俺は細かく何度も首を横に振った。



「はァ~ー……」エリカは落胆し、小さくため息をついた。

「やっぱりそうですよねェ…… 

 ゴメンなさい。私の我が儘で……」

 


「いや、一度だけなんて…… 無理だよ」

「え……?」



「何度だって…… これから何百、何千、何万回だって言うからね……」



「な……」


「俺はエリカを……

 田山イズミをッて❗❗」



「そんな……」

「きっとイズミを幸せにするから……

 オレと一生、付き合って下さい❗❗」

 手を差し伸べた。



「うゥ~…、私で…… 良いの❓❓」


「ああ、イズミじゃなきゃ、ダメだよ」

 俺は彼女の腕を掴み引き寄せた。


「あン……」




 夕暮れ🌇の公園で俺は華奢な彼女の身体を抱きしめた。




「ン……✨✨💏✨✨💕💕」

 二人は、どちらからともなく唇を重ねた。



 夕暮れのキスは、少しがした。



 まだまだ俺たちの暑い夏は終わらない。






 ( ^-^)ノ∠※。.:*:・'°☆ノ∠※。.:*:・'°☆

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