第86話

 彼女の部屋へも行ったが、もちろん留守だ。

 いくら探しても彼女は見つからない。

 


「くッそォ~、どこに消えたンだよ……」

 幾度も電話を掛けたが応答はない。

 イラだつばかりだ。


 ラインも繋がらず途方に暮れた。



 不意に着信音が響いた。俺は急いで電話を繋いだ。

「もしもし…… エリカかァ~❓❓」



『よォ~、アキラ❗❗

 田山は、見つかったか❓』

 男性の声だ。聞き覚えがあった。



「え……、お前は……❓」誰だ。

 この声は…… 聞いた事はあるが……。

 ユーマでも友朗トモロウでもない。



『ケッケケェ…… 残念だったな。

 エリカちゃんじゃ、なくって、俺だよ。

 飯野だ❗❗』



「う…、飯野……❓ お前か❗」コイツだ。

 間違いない。エリカがいなくなった元凶は。


「お、お前……、もしかしてエリカの事……

 ネットへだろ」



『ケッケケェ…… 知るかよォ~ー❗❗

 そんな下らねぇ~事……😆🎶✨』

 バカにするようにケラケラと笑っていた。



「う、下らねぇ~だとォ~ー……❗❗

 その事で彼女が、どれだけ傷つくか解ってンのか……」


『はァ~ーー、知らねぇ~ッて言ってンだろォ~……』



「く、お前は……」

『事実じゃねぇか。田山がアメリカで整形したッて言うのは❗❗』



「な、それがもし事実だとしたッて、プライベートな情報ことだ❗❗

 わざわざ詮索ほじくりかえす事はないだろ……」


『ッるせェなァ~……❗❗ じゃ、お前は、ずっと騙されていた方が良かったッて、言うのか❗』


「な、何…❗❗」

『むしろ感謝しろよ。俺に教えて貰って❗❗』

「お前…… この事で彼女に、もしもの事があったら、どうする気だ……」



『別にィ~…… ブスがひとり片付いて良かったと思うよ❗❗ ケッケケェ……』


「ふ、ふざけんなァ~❗❗❗

 飯野ォ~ーー❗❗❗」



『ッるせェ! いい気になるなよ。

 馬場ァ~ーー❗❗ あんな下級国民のブスが、ひとり首をくくって死のうが、俺とは関係ねぇ~ンだよ……❗』



「くッ 下級国民だとォ~ーー❗❗❗」

『ま、あのオッパイだけは、惜しかったけどなァ~ー ケッケケェ……』



「ふん、上級国民が、どれだけ偉いと思ってンだよ……」

 カッと頭にきて俺は、電話を切った。



 ( ^-^)ノ∠※。.:*:・'°☆

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